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初期症状が多岐にわたる甲状腺疾患
早めの受診で的確な検査を

とき内科クリニック座間駅前

(座間市/座間駅)

最終更新日:2022/07/14

とき内科クリニック座間駅前 初期症状が多岐にわたる甲状腺疾患 早めの受診で的確な検査を とき内科クリニック座間駅前 初期症状が多岐にわたる甲状腺疾患 早めの受診で的確な検査を
  • 保険診療

甲状腺とは、喉仏のすぐ下にあるチョウのような形をした臓器のこと。全身の新陳代謝や成長の促進に関わるホルモンを調整する重要な役割を担っている。通常、甲状腺ホルモンは、多すぎたり少なすぎたりしないようバランスが保たれており、甲状腺の働きに異常が現れると、そのバランスが崩れてしまう。ただ甲状腺の病気が具体的にはどんなものなのか知らない人は少なくない。甲状腺疾患の検査や治療を幅広く行っている「とき内科クリニック座間駅前」。大学病院の内分泌代謝内科などで研鑽を積んできた土岐卓也院長は「早期に発見し治療すれば改善が見込める病気。自身の体調の異変に気づいたら、甲状腺疾患を疑い早めの受診を」と警鐘を鳴らす。甲状腺疾患について、検査や治療法を含め詳しく教えてもらった。

(取材日2022年7月1日)

バセドウ病や橋本病に代表される甲状腺疾患。採血と超音波検査をもとに診断し、適した治療を提案

Q甲状腺疾患の原因は何でしょうか?
A
とき内科クリニック座間駅前 甲状腺疾患は予防が難しいとされている

▲甲状腺疾患は予防が難しいとされている

甲状腺機能異常の中で多いのが、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて起こるバセドウ病と、甲状腺ホルモンの分泌低下によって起こる橋本病です。これらは自己免疫疾患といい、人間の体には体内に入ってきた菌などに対抗する免疫機能が自分の組織を攻撃することで起こる病気です。ある時何かのストレスを契機に発症してしまうため、原因がはっきりとしておらず予防が難しいのが特徴です。また破壊性甲状腺炎の一種では、風邪を契機に発症する方がいらっしゃいます。よく患者さんから「私のどんな生活習慣がいけなかったのですか」と心配される方がいらっしゃいますが、あまり気に病まず、まずはご相談ください。

Qどのような症状が出たら受診するべきですか?
A
とき内科クリニック座間駅前 甲状腺疾患は早期の受診が大事

▲甲状腺疾患は早期の受診が大事

甲状腺の機能が高くなっている時は、体の基礎代謝が上がっていますので、食欲が増し、いくら食べても体重が落ちてきたりします。また、イライラや眠れないなど、いわゆる興奮しているような状況が続き、重症化すると不整脈や心不全、呼吸不全、発熱が起こるほか、おなかの調子も悪くなります。一方、甲状腺の機能が下がっている時は先ほど申した逆の症状が起こり、眠けやだるさ、足のむくみ、あまり食べないのに体重が増えていきます。ひどくなると、意識がなくなり倒れてしまうことも。このようにさまざまな症状が起きますが、甲状腺疾患は疑って採血してみないとわからないため、何か心配な症状がある方は一度受診されることをお勧めします。

Q甲状腺疾患の検査について教えてください。
A
とき内科クリニック座間駅前 検査機器を備え、迅速な対応を心がけている

▲検査機器を備え、迅速な対応を心がけている

基本的に必要な検査は、採血と甲状腺超音波検査です。まずは、血液中の甲状腺ホルモンFT3とFT4 、甲状腺刺激ホルモンTSHの3種を測定して甲状腺機能の評価を行い、自己免疫疾患の疑いがある場合は抗体の値も測定します。すでに甲状腺疾患と診断され薬物治療を行っている場合は、薬の副作用を調べるための採血と採尿検査も必要です。加えて、甲状腺の機能が増している時に、バセドウ病なのか別の疾患なのか、また、破壊性甲状腺炎なのかを調べるために、超音波検査を行い、甲状腺自体が大きくなっていないか、小さくなっていないか、できものができていないか、血液の流れが増していないかなどをチェックしていきます。

Q治療法にはどのようなものがありますか?
A
とき内科クリニック座間駅前 対話を大事にしているという土岐院長

▲対話を大事にしているという土岐院長

バセドウ病に関しては、まずは内服薬での治療を行います。治療は数ヵ月から年単位になります。抗体の値を定期的に測定し、甲状腺の値、抗体の値を見ながら、内服薬の調節・減量を行います。2年間内服薬がやめられない状況ですと、手術やアイソトープ治療という放射線治療などが選択肢に入ってくるため、患者さんと相談し治療変更を行う方は専門の医療機関をご紹介します。甲状腺機能が低下する橋本病に関しては、足りないホルモンを補充するために内服薬で治療を勧めます。甲状腺に腫瘍ができる方がいらっしゃいますので、定期的に甲状腺の超音波検査を行います。

Q甲状腺疾患の場合、日常生活で気をつけることは何ですか?
A
とき内科クリニック座間駅前 定期的な通院によりコントロールすることが重要

▲定期的な通院によりコントロールすることが重要

甲状腺の機能が非常に増している時には、脈が早くなったり、不整脈が出たりします。治療がまだ完結していない場合は、心臓に負担をかけないように運動の制限をするほか、日常生活で重いものを持たないよう気をつける必要があります。ただ、薬などで甲状腺の機能が安定している場合は、通常どおりの生活をしていただけます。また、甲状腺にご病気をお持ちの方はヨウ素が大量に含まれているものを摂取すると甲状腺の機能が不安定になることがあるため、ヨウ素を含むうがい薬の使用や海藻類の大量摂取は避けてください。

ドクターからのメッセージ

土岐 卓也院長

甲状腺疾患は症状が多岐にわたります。体調が悪い、動悸がする、不眠などの症状があり「もしかしたら甲状腺の病気かも」と疑われる場合は、血液検査を行えば、甲状腺疾患かそうでないか判明するので、早めに受診されることをお勧めします。甲状腺疾患で代表的なものは、甲状腺ホルモンが過剰に作られるバセドウ病で、これは20~50代の女性に多いといわれています。あとは甲状腺の腫瘍も幅広い年代で見られます。早期に見つけ治療していくことが重要ですので、喉の辺りが腫れるなど何か違和感があれば一度ご相談ください。

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