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岩田 誠一郎 院長の独自取材記事

なるせ内科・胃腸のクリニック

(町田市/成瀬駅)

最終更新日:2023/09/11

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック main

JR横浜線の成瀬駅から歩いて3分、幹線道路沿いに大きな駐車場も擁する「なるせ内科・胃腸のクリニック」には、日々多くの患者が訪れる。岩田誠一郎院長は、内科・消化器内科・胃腸内科の診療を中心に、内視鏡検査や肛門疾患の診療など幅広く対応。特に高い専門性を生かして力を入れているのが、胃や大腸の内視鏡検査だ。より精密な検査をかなえるため、新鋭の内視鏡検査機器を導入。「内視鏡検査受診のハードルを低くすることで、病気の早期発見をめざしていきます」と話す。窓越しに明るい光が差し込みかわいらしい絵画に癒やされる待合室から診察室、検査室に至るまで、すべてバリアフリーに整えられた院内で、明るい笑顔と快活な語り口も印象的な岩田院長に、クリニックの特徴や診療にかける思いを幅広く聞いた。

(取材日2023年3月6日)

消化器疾患と、胃と大腸の内視鏡検査を中心に対応

まずはクリニックの特徴を教えてください。

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック1

内科・消化器内科・胃腸内科疾患の診療を中心に、上部・下部消化器の内視鏡による検査、さらに便秘や痔などの肛門疾患の治療にも力を入れています。中高生の胃炎や過敏性腸症候群、女性の便秘や肛門トラブルなどにも対応。消化器疾患と肛門疾患、内視鏡による胃と大腸の検査においては、特に専門性を持って診療しており、それ以外にも広く対応している、そう捉えていただくと良いかもしれませんね。より専門的な治療が必要な場合は、連携する大学病院などに責任を持ってご紹介いたします。

院内はすべてバリアフリーなのですね。

2017年秋に新築・移転した際に、全面バリアフリーとしました。幅広い世代の方に通院していただきやすいよう、また効率良く診療を進めて少しでも患者さんの待ち時間を減らせるよう、院内のレイアウトを熟考。エントランスから待合室、診察室、検査室から検査後の休息用のリカバリー室まで空間をゆったりと確保するとともに、スタッフが受付と診察室をスムーズに行き来できる配置にしました。診察室は2室設け、医師以下スタッフが随時移動することで、スピーディーな診療の展開につなげています。

検査機器などにもこだわっていらっしゃるとか。

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック2

内視鏡は2022年秋に更新し、新鋭のものをそろえています。光テクノロジーによる画像強調システムで、軽微な炎症や小さな病変も目視しやすくなっています。早期の胃がんなどの発見に有用な上部内視鏡検査では、好まれる傾向が高い経鼻検査、高齢者の心肺等への負担抑制を図る経口検査に加え、鎮静剤を用いた検査も可能です。検査時には炭酸ガスを使用し、検査後の腹部の張りの軽減にもつなげています。お忙しい方にもできるだけ負担少なく検査を受けていただきたいと工夫しています。

消化器だけでなく、救急の経験もお持ちと聞きました。

日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本消化器病学会消化器病専門医に加えて、日本救急医学会救急科専門医の資格を持っています。これには医師になりたての頃の経験が生きているのです。医学部を卒業後、アメリカ式のトレーニングが受けられる沖縄県立中部病院に入りました。各診療科目の専門性はもちろん極めていくのですが、その1つだけでなく幅広く専門性を積んでいける環境でした。なので、消化器だけでなく、救急、さらに小児科や産科でも勉強しました。サブという立場ではありますが、分娩も経験しています。2年間にそれだけ詰め込んで勉強するわけで、とにかく中身が濃い勉強をさせてもらえました。おかげで昼間の沖縄を知らず、沖縄の青い海もほとんど見てないんですよ(笑)。

言葉の裏にある気持ちを大切につらさや困り事の解消を

そもそも、医師を志したきっかけは?

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック3

もともとは医師になるつもりはなくて、外交官などにも憧れていました。高校でのクラスを理系から文系に変えようかと思ったぐらいです。医師になるきっかけは、高校時代に難しい本にチャレンジするのがはやっていて、たまたまジークムント・フロイトの本を選んで、精神医学に関心を持ったこと。ですから最初は精神科の医師になろうと考えて医学部に進学したわけですが、いろいろ考える中で他の分野への興味も高まり、また緊急手術に向かうドクターたちの姿が格好いいなと思い、外科をめざすことに決めたのです。

印象に残るエピソードはありますか。

勤務医時代、手術がうまくなるように努めていた頃、ある先輩に「自分が手術した人を、自分で看取れるぐらいになりなさい」といわれました。いろいろな解釈のできる言葉で、当初は「それだけの覚悟を持って手術しなさい」という意味だと考えていました。その後、高齢女性の患者さんを担当したときに、他のスタッフにはなかなか心を開いてくれなかった患者さんがなぜか、僕には笑ってくれました。その患者さんは最期をご自宅で迎えることを選択され、僕は訪問診療も行いました。その経験を通して、先輩の言葉には「最後まで患者さんに命を預けてもらえるような医師になれ」という思いがあったのだと今は解釈しています。

診療で大切にしていることは?

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック4

まずはきちんと患者さんの話を聞くこと。そして適切な診断のために十分な検査を行うこと。救急も手がけていましたから、緊急性も重視しています。そして患者さん本人が困っている症状をしっかり取り除くことですね。患者さんが一番つらいのはそこですし、医師から見れば病気は治っているはずでも、症状が残っていると感じる患者さんはおられます。時には症状を和らげるために漢方を使うことも一つの手段だと思っています。また、患者さんと向き合う際には、五感をフルに働かせて、言葉だけでなく、表情やしぐさ、声のトーンや雰囲気などもチェックします。医療は人と人のコミュニケーションの部分が大きく、コミュニケーションは非言語の部分が8割といわれています。コロナ禍を経てオンライン診療も普及してきましたが、画面を通してでは、そうした言葉の裏にある気持ちを読み取ることが難しいのが課題だと思っています。

さらなる受診のしやすさをめざし地域の信頼に応えたい

コロナ禍を経て感じられることはありますか。

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック5

過敏性腸症候群や胃炎など、ストレスが関連すると思われる胃腸の症状を訴える人は増えていますね。子どもや中高生、若い世代で、胃腸の不調を訴えるケースも増えています。感染が不安だから検査を延ばしたいという人もあれば、いつもより心配になって「こんな時に病気になったら困るから」と検査を早める方もおられました。直近では検査を受けられる方もコロナ前の水準に戻りつつあります。いち早く病気を見つけることが大切ですから、検査を受けていない方はぜひご検討いただきたいです。

今後の展望をお聞かせください。

おかげさまで、患者さんだけでなく、地域のクリニックの先生方も僕の専門領域を認知されて患者さんをご紹介いただくケースが増えています。近くの産婦人科から、妊娠中に起こりやすい痔や便秘の患者さんも紹介されます。患者さんからも近隣の先生方からも信頼していただいている証かなとうれしく感じますし、地道に診療を続けてきたことが実っていると実感しています。そうした期待に応えるためにも、初めての受診の方のインターネットでの予約枠を作ったり、院内での再診予約受付など、少しでも皆さんの待ち時間を減らせるように試行錯誤を重ねています。また大学病院の協力で非常勤の先生にも手伝ってもらい検査の対応件数も増やしました。検査の際の患者さんの負担を軽減することを含め、気軽に内視鏡検査を受けてもらえるように努め、これからも病気の早期発見・治療に力を入れていきたいですね。

読者へのメッセージをお願いします。

岩田誠一郎院長 なるせ内科・胃腸のクリニック6

よく日本人は「胃が痛い」という言葉を使いますが実際、胃にトラブルを抱えている方は多いのです。特にピロリ菌を保菌していた方は胃がんの発生率が高く、早期発見が重要となりますので、症状がなくても年に1度の検査をお勧めします。また、お母さん世代は子育てや仕事で忙しく、つい我慢をするので便秘になる女性が多いようです。便秘について1人で不安を抱えたり、毎日排便がないことを心配したりと過敏になる患者さんも多いのですが、最近は、薬の種類が増え、便秘のタイプごとに治療の選択肢も広がっています。肛門の出血、痛みなどの痔の症状がある場合も便通を良くすることが治療の第一歩になりますし、便秘は大腸がんの危険因子の一つともいわれていますから、ぜひご相談いただきたいですね。

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