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本城 信吾 院長の独自取材記事

ほんじょう内科

(札幌市豊平区/南平岸駅)

最終更新日:2022/10/18

本城信吾院長 ほんじょう内科 main

南平岸駅から徒歩6分。眼科、皮膚科、メンタルクリニック、調剤薬局などが入る医療モールの2階に「ほんじょう内科」はある。院長の本城信吾先生は、勤医協中央病院や札幌真駒内病院で20年以上にわたって診療を行ってきたベテランドクターだ。「より患者に近い医療を提供したい」という思いから開業を決意した。内科の医師でありながら、麻酔の専門的な知識を有しているのも特徴で、一人ひとりの患者に合わせて麻酔薬を使い、苦痛に配慮した内視鏡検査を得意としている。優しく謙虚で、穏やかな人柄が魅力の本城院長に、医師を志したきっかけや得意とする治療などについて、さまざまな話を聞いた。

(取材日2022年3月18日)

麻酔科の経験を生かし苦痛に配慮した内視鏡検査を提供

先生が医師を志したきっかけについて教えてください。

本城信吾院長 ほんじょう内科1

子どもの頃に同居していた祖母の甥の方の影響が大きいと思います。その方は現在ネパールで診療をされているのですが、私が子どもの頃には北海道で医師をしていて、実家にも時々遊びに来てくれることがあったんです。自分の専門を決めてその道を究めようという先生が多かった中で、その先生は総合診療医という広い範囲を診る医師をめざし、産婦人科や小児科、皮膚科などさまざまな診療科で勉強をされていました。人柄が素晴らしく、自分と考え方が違う人に対しても受け入れる寛容さがあって、いつしか自分もそんなふうになりたいと思うようになったのが医師を志したきっかけです。とはいえ、当時は医師の仕事がどういうものかも知らず、千歳の田舎に住んでいて、世の中にどんな仕事があるのかもよくわかっていなかったので、どんな職業に就きたいかというよりも、「このような人になりたい」という感じだったと思います。

こちらのクリニックでは内視鏡に力を入れていらっしゃると伺いました。

はい、当院では胃や大腸の内視鏡検査に力を入れています。大腸がんや胃がんを早期発見するためには定期的な検査が不可欠で、そのためには検査が楽で「また検査を受けてもいいな」と思っていただくことが重要なポイントになってきます。来院いただいた患者さんに対してなるべく苦痛や負担の少ない検査を行っていきたいと考えており、その際、麻酔科での経験が役に立っていると思いますね。

麻酔科の勉強をされていたのは心強いです。

本城信吾院長 ほんじょう内科2

ありがとうございます。病院のいろいろな診療科に立ち会ってみたいという思いから、大学卒業後4年間は麻酔科に在籍し、勉強を重ねておりました。ですので、麻酔薬を使って患者さんにうとうとしていただいている間に、検査を行う方法を採用しています。この方法だと、麻酔なしで行うよりもずっとスムーズに検査を行うことができるのです。検査が終わって麻酔が覚めた後、「先生、いつ検査を始めるんですか?」と聞かれるような、患者さんに苦痛を感じさせない検査に努めていこうと思います。

消化器がんで命を落とす人を一人でも減らしたい

開業をしようと思ったのはなぜですか?

本城信吾院長 ほんじょう内科3

自分の思い描く仕事をしてみたいと思ったのが一つのきっかけになっていると思います。勤務医としてできることと、自分でクリニックを開業してできることというのは違って、病院での診療をしていく中で、「自分のやりたいことを試してみたい」と思うようになったのです。例えば、勤務医時代には、忙しくて病院を受診できず大腸がんや胃がんが進行してしまう患者さんに接する機会が数多くありました。そういうケースを減らすためにも、働いている若い世代の方が利用しやすい医療環境を整えていきたいと思ったのです。消化器がんで亡くなる患者さんを一人でも減らしたいという思いが、開業を後押ししてくれたと思います。

勤務医時代に印象に残っている患者さんはいますか?

自分と同年代で消化器がんになった患者さんたちのことは、やはり印象に残りますね。例えば、ある患者さんは仕事でも責任のある役職についていて、高校生のお子さんのお父さんでもあったのですが、ある日、かなり進んだステージの胃がんが見つかってしまったんです。今から15年ほど前だったので使える薬も少なく、私たちにできることはほとんどありませんでした。体がどんどん思うように動かなくなり、今まで仕事や家庭で担ってきた責任が果たせないもどかしさを感じている姿を間近で見て、もっと発見が早ければ全然違った結果になっていただろうにと、早期発見の大切さを痛感しました。消化器内科の医師をしていると、そのような患者さんに出会うことも多いのですが、開業医となった今は、早期発見をして早期治療につなげることが自分の役目だと思っています。

先生が診療の際に大切にしていることは何ですか?

本城信吾院長 ほんじょう内科4

患者さんが言いたいことを言いやすい診療をしたいと思っています。言いかけたけれどやめてしまったり、聞きたいことがあったけれど緊張して言えなかったり、そのようなことがないように、笑顔を忘れずににこやかな対応を普段から心がけています。せっかく受診したのに途中で通院をやめてしまうというのは、患者さんにとってもデメリットでしかありませんから、「また来たい、また検査を受けたい」と思っていただけるような診療をしていきたいですね。そのためには、話をする、話を聞くという基本的なことをはじめ、すべての場面において丁寧さを忘れないことが大切だと思います。

忙しくても受診できるよう、オンライン診療にも対応

先生は日本肝臓学会肝臓専門医として、肝臓疾患の治療にも力を入れていくお考えだそうですね。

本城信吾院長 ほんじょう内科5

C型肝炎やB型肝炎などのウイルス肝炎は、現在では薬で治癒が期待できるようになり患者数も減ってきています。その一方で増えてきているのが、肝脂肪の患者さんです。特に、肝脂肪の中でもメタボリック症候群が原因で起こる「非アルコール性脂肪肝」の患者さんは、今後も増えていくといわれています。非アルコール性脂肪肝はいわゆるメタボリック症候群の入り口にあたる病気で、痛くもかゆくもないし、見た目ではわからないけれど、検査をしてみると肝臓の数値が高かったり、エコーで白く見えたりするんです。そのまま放置すると、糖尿病や高血圧症などが続いて起きてくることも多いので、そうならないように初期の段階で抑えることが、私たち肝臓専門医がカバーすべき領域だと思っています。

こちらのクリニックでは、オンライン診療にも対応していると聞きました。

仕事などが忙しく通院が中断しがちになってしまう方が、昼休みなどに診察を受けることができるようにしたいと思い、オンライン診療を導入しました。当院のオンライン診療は、スマホに専用のアプリを入れていただき、そこに患者さんの個人情報を登録すると、アプリ内で診療予約が取れるというものです。予約の日になると通知が来て、テレビ通話で診療を受けることができます。私たちのクリニックは内視鏡診療をメインにしていますので、内視鏡検査の相談をしたい方や、検診の便検査で引っかかってしまった方が対象です。また、普段から当院を定期的に受診してくださっている方については、「今月はオンラインで」という使い方もできますし、検査結果をオンラインで聞くことも可能です。

最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

本城信吾院長 ほんじょう内科6

私一人でできることは限られていますので、スタッフをはじめ診療を支えてくださる方とのチームワークを大切にしながら、より良い医療を提供していきたいと思います。また、患者さんが長く通えることはもちろん、スタッフも長く働くことができるクリニックでありたいですね。皆さんのおなかのトラブルや心配事を、安心に変えられる医療を提供していきたいと思いますので、どんな些細なことでもぜひお気軽ご相談ください。

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