荒木泰博院長の独自取材記事

リアム歯科クリニック東大島

(江東区／東大島駅)

最終更新日：2023/02/15

都営新宿線・東大島駅から徒歩2分の場所にある「リアム歯科クリニック東大島」。一般歯科のほか、インプラント治療や矯正など専門的な歯科医療を提供している。院内はリゾートホテルを思わせるラグジュアリーな空間で、来院者の緊張をほぐしてくれる。歯科用CTや口腔内スキャナーなど先進の設備を導入しているほか、手術室も設け、インプラント手術や親知らずの抜歯に対応。荒木泰博院長は東京医科歯科大学歯学部を卒業後、大学病院などの口腔外科で研鑽を積んだ。そのため大がかりなインプラント手術にも造詣が深い。荒木院長に診療の上で重要視している4つのキーワードや、治療方針について話を聞いた。

（取材日2023年1月18日）

信頼関係を大切にした歯科診療
専門のインプラントだけでなく統合的な治療を提案
患者の違和感にはきめ細かに対応する

信頼関係を大切にした歯科診療

開業までの経緯を教えてください。

自分の歯科治療の理想を追求していくには、開業しないと実現できないだろうと歯科医師になった当初から思っていました。そのために、まずは専門の口腔外科を深く学びたいと思い、総合病院で研鑽を積むことにしました。その後、千葉市の一般歯科クリニックで地域医療を経験しました。これまで一般歯科治療のほか、インプラント治療やマウスピース型装置を用いた矯正などを手がけてきましたので、若い世代の方から中高年、高齢の方まで幅広い層のご要望にお応えできるのがクリニックの強みですね。東大島の地はファミリー層が多いですし、こういった私の持ち味を生かせるだろうと思っています。

クリニック名には診療への思いが込められているそうですね。

「リアム」とは、私が診療する上で大切にしている4つの言葉の頭文字を組み合わせた造語です。まず、信頼関係（Reliable）は医療を提供する上でとても大事なことです。そして治療は一体化（Integration）して行う必要があります。一つ一つ単発で行うのではなく、トータルで理想的な状態にしていきたいということです。また、技術は発展していても一般の皆さんに浸透していないものもあります。実はこんなに進歩しているのだということを体験してもらうために、先進的（Advanced）でありたいと思っています。そして、それらをわかりやすく顕在化（Manifestation）、つまり目に見えるようにして説明します。アニメーションソフトを使用して治療の流れをお伝えしたり、自費診療の料金などを治療計画書という冊子にまとめてお渡ししたりしています。

実際の診療で心がけていることは何ですか？

一番意識しているのは、現在の状態とこれから治療がどう進んでいくかを患者さんに理解してもらうことです。たとえ私が30分かけて説明したとしても、患者さんが少ししか理解できないようではいけないと思っています。ですから、当院では視覚を通してより理解していただくために、診察室内の55インチモニターに治療の流れをアニメーションで説明したり、口の中の写真を大きく映し出して説明しています。虫歯がどこにあるのか、どのような治療がされたのか経過を並べて見ていただけるようにしています。

専門のインプラントだけでなく統合的な治療を提案

先生は口腔外科出身で、インプラント治療を得意とされているそうですね。

インプラントはとても優れた治療法で、患者さんに多くのメリットをもたらすものだと考えています。一方で、どうしても天然の歯には勝てないということも、これまでの臨床経験を通して感じています。なので、残せるかどうか五分五分な状況であれば、私は残すことを提案します。どうしても抜かないといけない場合もありますが、できるだけ天然歯を残したい。親知らずであっても、ケースバイケースです。周囲の歯に悪影響を及ぼさない位置に生えている場合は無理に抜かなくても良いと思っています。治療は欠損した歯を埋める一般的なインプラントだけでなく、骨が少なくて骨増生を必要とするようなケースや、すべての歯を失ってしまった方には、少ない本数のインプラントで全顎をカバーする手術にも対応します。歯科麻酔の静脈内鎮静も取り扱っていますし、長時間にわたる大がかりな手術でも当院で完結できるよう設備を整えています。

インプラント治療の診療で矯正を提案することもあるそうですね。

治療を単発でなく、統合して考えるということです。インプラントは顎の骨に打つものなので、一生涯動かすことができません。歯列が乱れている中で歯が欠損してしまった場合、そのまま打ってしまうとその位置で固定されてしまうのです。後から矯正したくなったとしても、動かすことはできないので、だったらこの機会に歯並びを整えて、その後インプラント治療に移るのはどうでしょうか、とご提案しています。トータルで考えた治療内容を複数提案してから、患者さんの要望に沿ったものを選んでいただくのが当院のスタイルですね。マウスピース型装置を用いた矯正は私が担当しますし、大学病院から矯正専門の歯科医師も来てくれているので、矯正についても当院だけで完結できます。ただ、骨格的に複雑な方に関しては、母校の東京医科歯科大学に紹介しています。

歯を失わないためには、どんな症状を目安に受診したら良いでしょうか？

痛みがなくても検診を受けてほしいです。日本ではまだ定期的にメンテナンスに通う人が他国より少ないのが現状です。虫歯は痛いというイメージがありますが、割と大きくならない限り痛みは出ないのです。歯周病も、実は痛みを感じにくい病気です。気づかないうちに悪化して、自覚して歯科医院にかかった頃にはだいぶまずい状況だったということが往々にしてあります。ですので、特に気になるところはなくても、まず一度検診にいらしてください。お子さんであっても同じです。私も子どもが3人いるので、通院が大変なことはわかっているつもりです。治療に使う器具などを自由に手に取って遊んで、少し慣れてから検診や治療を始めるようにしています。無理に治療を進めることはしませんし、歯科医院も面白いところだと思ってもらえるように心がけています。

患者の違和感にはきめ細かに対応する

そもそも先生が歯科医師をめざされたのはどうしてでしょうか？

中学生になる頃から医療の道を志すようになりました。人の役に立つ仕事はいろいろあると思いますが、患者さんの状態を直接的に良くする手助けをしたいと思ったのです。インプラント治療を始めてから特に思うことですが、噛めないというのはすごく困ることですよね。私はまだ噛めなくなった経験はないですけど、もし目の前にある食事をまともに食べられなかったら苦痛で仕方ないと思うんです。当たり前に好きなものを食べられている時はわからないものですが、かなり大変なことですよ。一般歯科の治療も含めて、患者さんが好きなものを食べられるという状況を達成し、患者さんの喜ぶ姿を見ることが、歯科医師にとっても大きな喜びとなるので、それを目標に日々の診療に取り組んでいます。やりがいを感じることも多く、歯科医師になって良かったと思っています。

歯科医師としてのモットーを教えてください。

患者さんにとことん付き合うことです。治療がひと段落しても「なんかまだちょっとおかしい」というような気持ちになることはあると思います。患者さんの違和感の一つ一つに、丁寧に向き合うことを心がけています。患者さんに納得してもらえるまでは調整を続けますし、こちらからさじを投げないようにしています。なかなか患者さんが自分から言い出すのも難しいと思うので、こちらから話を引き出すことも心がけています。些細なことでも気になることがあったら言ってほしいですね。患者さんからのリクエストにはできるだけ細かくお応えしています。

先生のリフレッシュ方法を教えてください。

まとまった時間が取れないので近場になりがちですが、小旅行やドライブが好きです。学生時代もよくこの地域をドライブしていました。長期に休める時は石垣島を訪ねています。あと、やはり手術がすごく好きですね。幼い頃から手先が器用で工作が得意でした。その延長で、かぶせ物や口の中で細かいことを調整する歯科医師という仕事に面白さを感じています。私が口腔外科を専門にして得意になった原点はそこかなと思いますね。