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小川 裕二郎 院長の独自取材記事

ひたち野うしく腎クリニック

(牛久市/ひたち野うしく駅)

最終更新日:2022/04/13

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック main

JR常磐線ひたち野うしく駅から徒歩約10分。学園西大通り沿いに2022年4月に開業した「ひたち野うしく腎クリニック」は、内科・腎臓内科、透析治療を専門とするクリニック。院長の小川裕二郎先生は、東京医科大学茨城医療センターや茨城県内の病院などで腎臓疾患や透析治療に長く携わってきている。「治療を受けに行く、治療を受けているという感覚ではなく、ちょっとお出かけしてくるといった感覚で、透析治療が日常生活の一部となるよう透析室を工夫しています」と穏やかに話す小川院長。内科の診察では、一人ひとりじっくり時間をかけて話を聞くことを大切にしているという。そんな小川院長に、開業への想いやクリニックの特徴について話を聞いた。

( 取材日2022年3月1日/更新日2022年4月11日)

半個室で落ち着いた雰囲気の透析室を用意

開業場所としてひたち野を選んだ理由についてお聞かせください。

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック1

これまで私は東京医科大学茨城医療センターに勤務してきましたが、牛久愛和総合病院や美浦中央病院など近隣の病院、筑波や土浦などのクリニックでも診療に携わってきました。そうした中でさまざまな人とのつながりが深く、よく知っている先生方も多くおられます。また、東京医科大学茨城医療センターも近いので、この場所に決めました。病院での診療は時間があまり取れず、患者さんとゆっくり話をするのは難しい面もありました。今後はもっと患者さんと近い距離でじっくりお話をお聞きして、お一人お一人に寄り添いながら診療や透析治療に取り組んでいきたいと思っています。

シックな造りで透析室も広いですね。

患者さんにはリラックスして過ごしていだたけるよう内装には配慮しました。待合室はダークブラウンの木目と大理石調の壁を基調にホテルのロビーのような雰囲気にしています。一番こだわったのが透析室です。透析は週に3回、1回に3~4時間かかります。そんな透析治療が日常生活の一部となるようにしたいと思い、落ち着いて過ごせる空間にしています。よく病院の透析室ではベッドがずらりと並列しているケースが多いですが、それではゆっくり過ごせないのではないかと思います。当クリニックではパーティションを設けて落ち着いた雰囲気の半個室にしたり、パーティションのないベッドでも間隔を広めにとっていますのでゆったりとした気分で治療を受けていただけます。付き添いの方も、気兼ねなく過ごしていただけると思いますよ。

パーティションのないブースもあるのですね。

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック2

はい。ナースステーションの目の前に見守り型のブースも設置していて、患者さんのニーズに合わせて対応しています。感染症を併発した方には簡易の陰圧室も用意しています。透析室全体の空調にも気を配りました。夏は空調の風が当たって冷えるとか、冬は乾燥するとか、空調の風を不快に感じる場合も多いので、当院では風のない冷暖房システムを取り入れています。風が出ませんので、どこの場所でも快適に過ごしていただけると思います。テレビや無線LANも用意しています。また車の無料送迎サービスも行っています。

患者とじっくり話ができるよう外来診療は完全予約制

診療の際、どのようなことを心がけていますか。

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック3

患者さんに思いやりを持って接することでしょうか。患者さんは病気やいろいろな悩みを抱えておられますので、一人ひとりに寄り添いながら思いやりを持って診療しています。以前に、「先生は相談しやすいから」と言ってくださった患者さんがいて、それからは特に患者さんが話しやすい雰囲気づくりを心がけています。時には体に関する訴えだけでなく、ご家族の体調や家庭のことまで相談されることもありました。どんな些細なことでも病気の重要なサインであることも考えられますので、時間をとって話をするのはとても大切だと思います。外来の診療を完全予約制としているのも、じっくりお話をしたいからです。予約なしで患者さんが多くなると、それだけ一人にかける時間が少なくなってしまいます。お一人お一人とお話ししていく中で、私の専門外のことでも患者さんの悩みにはできるだけ対応していきたいですね。

透析治療が必要になった時などはどのようにお話ししているのでしょうか。

急に言われるとやはり困惑するでしょうから、心の準備が必要だと思っています。早すぎると余計な心配をかけてしまうでしょうし、どのようにお話しするべきか、細心の注意を払っています。話し方にも配慮して、少しずつ受け入れてもらえるようにしています。最近では、テレビなどでも取り上げられるようになり、腎疾患や透析治療についてかなり周知されるようになっていますが、私が大学の腎臓内科で診療し始めた当時は、透析治療をご存じでない方も少なくなく、受け入るまでに時間がかかる方も多かったですね。それでもじっくりと時間をかけて説明し、透析治療を理解していただくことで治療を受け入れられて、「透析をやってよかった」と話される方がほとんどでした。透析治療は日々進歩しております。ご本人やご家族にとって良い生活が送れるようお手伝いできればと思っています。

こちらの腎臓内科の特徴について教えてください。

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック4

腎臓内科疾患の診察、検査、診断から透析の導入、維持・管理まで一貫して行えるのが一つの特徴です。シャント設置術や血管形成術、カテーテル留置術などができる手術室や医療設備も整えています。透析を行っているクリニックでは、シャント設置や血管治療などが必要な場合、他の病院に行って行うケースも多いのです。しかしそれでは患者さんも大変だと思い、ここで自分の経験を生かして治療が行えるように設備を整えました。透析治療では、治療に対する意識・自己管理はとても大切なのですが、毎日毎日病院にかからなければ、という感覚ではなく、ちょっとお出かけしてくる、というような感じで、当院での透析治療が日常生活の一部となってくれればと願っています。

患者と常に相談しながら最良の医療をめざす

医療連携やスタッフとの連携について教えてください。

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック5

東京医科大学茨城医療センターはじめ近隣の病院とはこれまでのつながりもあり、密な連携体制を整えています。また地域の他科の先生方とも連携をお願いしています。腎臓疾患は他の疾患の合併症で生じる場合もありますし、腎臓疾患の合併症として全身にさまざまな疾患が発症することも少なくないので、他科の先生との連携が重要になります。MRIやCTについては近隣病院との連携をお願いしています。看護師は6人、日本看護協会透析看護認定看護師が2人、さらに腎臓リハビリテーションに精通するスタッフなどもそろっていますので、透析治療について高いレベルの医療が提供できると思います。

ところで、先生はなぜ医師をめざされたのでしょう。腎臓内科を専門にした理由もお聞かせください。

中学から大学までバスケットボールをやっていて、ケガする度に整形外科によくお世話になっていました。虫歯も多く歯医者さんにもよく通っていたので、医療を身近に感じていたのだと思います。将来、人と関わる仕事をしたいと思っていたこともあり、医師の道に進みました。整形外科や循環器科、外科の手術にも憧れておりましたが、実際、臨床研修していく中で自分がめざす医療は何かと考えた時に、患者さんの話を聞きながら診察する内科診療がやりたいと思いました。中でも腎臓は他の臓器との結びつきが深く、全身を診る必要があります。単に一つの病気を治すというのではなく、一人ひとりの患者さん全体を診るという点に魅力を感じました。

最後に、今後の展望とメッセージをお願いいたします。

小川裕二郎院長 ひたち野うしく腎クリニック6

当院では透析治療に対するマイナスイメージを払拭できるように、また透析治療に通う方の心身のストレスが軽減できるように治療環境を工夫しています。患者さんの体調が少しでも良くなるよう、透析の条件なども適切に調整しながら治療を行っていきます。治療の主体はあくまでも患者さんだと思います。こちら側からの押しつけではなく、患者さんと常に相談しながら丁寧な診療に努めていきます。腎臓の疾患は自覚症状が出にくく、健康診断の血液検査や尿検査でわかるケースが多いです。血液検査や尿検査で異常を指摘された方や、何か体調が気になる方、透析治療でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。

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