何歳から始めても遅くない
自身の歯を長く守るための予防歯科
ヒロデンタルクリニック
(藤井寺市/藤井寺駅)
最終更新日:2023/07/05
- 保険診療
予防の重要性が広く認知された現代では、子どもの歯の健康を考える親を中心に、歯科医院で定期検診を受ける人が増えている。反面、幼少期に歯科治療で嫌な経験をした人などは、大人になってから歯科医院へ行く機会が減っているのも事実だ。そのような状況の中、「ヒロデンタルクリニック」の保富貴裕院長は「予防に関心を持ったらそこから始めればいい」とフランクに語る。同院ではトラブルと無縁の口腔環境を保てるよう、虫歯や歯周病が重症化する前に介入し、歯磨き指導などに注力。先進の機器や歯科グッズも活用し、個人に合わせたメンテナンスを行っているそうだ。そこで、予防のために通院する意味やメリット、実際に予防歯科で行うことなどを保富院長に聞いた。
(取材日2023年6月6日)
目次
歯が生えているなら誰でも予防歯科の対象。歯科医院でのケアとセルフケアでトラブルと無縁の口腔をめざす
- Q歯のトラブルを放置すると、どんな影響があるのでしょうか?
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A
初期虫歯のうちは症状がありませんが、進行すると次第にしみる、痛むといった変化が現れます。そして虫歯が神経まで達してしまうと、神経を抜かなければならないケースも少なくありません。歯が割れているのを放置した場合は、そこから膿んで骨が溶けてしまうことも。さらに歯が抜けた後に治療せずにいると、反対側の歯も抜けたり隣の歯が倒れてきたりして歯と歯の間にもっと隙間ができ、噛める箇所がなくなってしまいます。このような悪化した状態からの治療は処置が大がかりで治療期間も長くなり、患者さんの負担も大きくなります。そのため症状が軽いうちから定期検診を受け、神経などを取らなくて良い口腔環境を維持するのがベストです。
- Q一般的に、予防歯科ではどのようなことを行うのですか?
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A
まずは歯や歯茎の検査を実施し、歯周ポケットが深くなっている箇所はないかや、歯石がどの程度付着しているかを調べます。歯石には硬いものややわらかいもの、歯茎の中にできるものなどがあるのですが、特に歯茎の中にできるタイプの歯石には骨を溶かしてしまう性質があります。したがって予防歯科では、こうした歯石まで見逃さずに除去するのが重要になりますね。また歯科医院では、プロフェッショナルケアで歯石を除去する以外に、患者さんへのセルフケア指導として歯磨きの方法もお教えします。どこに歯ブラシを当てて磨けば良いかなどを一人ひとりに合わせてレクチャーしており、当院でも力を入れている予防の一つです。
- Q何歳から予防歯科に取り組むのが良いでしょうか?
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A
歯が生えた時点で虫歯になる可能性があるため、乳歯が生え始めた赤ちゃんでも取り組むことをお勧めします。歯磨き指導やフッ素塗布など行えることはありますし、お子さんが口の中にものを入れられるのを嫌がるのなら、まずはそれを克服するトレーニングから始めても良いでしょう。小学生になると歯ブラシに慣れているか否かでお口の状態がかなり変わりますので、何歳からでもお越しください。一方、歯科医院から足が遠のいている大人の方も大歓迎。痛みが出る前から歯周病にアプローチできれば歯を失うリスクを下げることにつながり、歯の動揺も多少であれば改善が見込めます。予防したいと思った時から始めても、決して手遅れではないんですよ。
- Q同院の予防歯科の特徴を教えてください。
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A
当院では歯の染色を毎回行い、汚れが残っている箇所を明らかにします。同時にお口の中の写真も撮影し、患者さんにお見せしながら現状を把握していただいた上で、磨けていない箇所の歯磨き指導をするというのが主な流れです。加えて、粉状の薬を吹きかけてクリーニングをするエアフローを導入しているのも特徴です。キーンという音がしない先進機器で歯に振動も与えず負担も少ないだけでなく、時間も短縮されます。なので、歯科医院が苦手な方にもお勧めです。メンテナンスを行う歯科衛生士には丁寧な処置をお願いするほか、体の状態によっては使えない機械がありますので、患者さんとの会話も大事にしながらケアを進めてもらっています。
- Q自宅で自分でできるメンテナンス法はありますか?
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A
セルフケアは「ご自宅でどれだけ歯磨きを頑張っていただけるか」にかかっているといっても過言ではありません。だからこそ当院では、最初にクリーニングを行う時から歯磨き指導を徹底しています。歯間ブラシやフロスといった歯科グッズも大きさややわらかさがさまざまあるので、患者さんごとに適したものを歯科衛生士がお勧めし、積極的に使ってもらいます。あとは補助的な役割として、フッ素配合のうがい薬もご用意しています。こちらは虫歯が多い方や知覚過敏が激しい方にお勧めです。こうした歯科グッズは、セミナーなどさまざまな勉強の場に出向いてデータをチェックし、良いと思ったものを取り入れています。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。