高橋 賢至 院長の独自取材記事
たかはし内科クリニック 自由が丘
(世田谷区/自由が丘駅)
最終更新日:2024/09/10

東急東横線自由が丘駅より徒歩約7分に位置する「たかはし内科クリニック 自由が丘」は、自由が丘のおしゃれな雰囲気にぴったりのビルの3階にある。院長の高橋賢至(まさし)先生は、慶應義塾大学を卒業後、同大学病院や川崎市立川崎病院などで研鑽を積み、2021年12月に同クリニックを開業。診療は、一般内科から専門である循環器内科、リウマチ科に加え、心不全の外来、ACPの外来など多岐にわたる。循環器内科では、心エコー検査、ホルター心電図検査なども随時検査を受けることができ、心疾患の診断から、長期的な診療の継続が可能となっている。また、高齢の患者などへの往診・在宅診療にも対応。「地域のかかりつけ医として、患者さんの健康意識を高め、体全体を診ていきたい」と語る高橋院長に、予防の重要性について幅広く話を聞いた。
(取材日2023年2月18日/情報更新日2024年8月27日)
地域のかかりつけ医として患者の体全体を診ていきたい
まずは診療体制について詳しく教えてください。

地域にお住まいの皆さまの健康面を全面的にサポートできればと考えています。健診・検査を通じた病気の早期発見、動脈硬化性疾患の発症予防から、心疾患、リウマチ、糖尿病など持病がある方の専門的治療、通院が難しくなった際の在宅診療まで、ホームドクターとして総合的に相談していただければと思います。小児の患者さんにも対応しております。新型コロナウイルス感染症が拡大した際に多くの発熱患者さんを診療した経験を生かして、万が一の発熱の際にも、十分な感染対策を行いながら、きめこまやかな検査、治療を行えるよう環境を整えています。
どのような想いで診療にあたっていますか。
通院いただく皆さまの「自分らしい生き方」を伺い、それに沿うような診療と治療を第一に心がけています。例えば、私が患者さんへ服薬治療の提案をして、患者さんが服薬ではなく別の治療を望む場合があります。そのようなときは服薬治療のメリットを十分にご理解いただいた上で、そのメリットが患者さんの人生にとって役立つものであればそれを実践していただく、もしくはそのメリットは必要でないということであれば、薬ではなく他の治療を提案できればと考えています。ご年齢や生活状況、ご本人の気持ちに沿った治療目標を設定し、バランスよく診療することが大事だと考えています。
バランスの良い診療とはどのようなものでしょうか。

ご来院いただく方はどなたでも診療をいたしますが、イメージとしては地域の皆さまの全体的な健康管理に努めたいと思っています。病気の予防の段階から、心臓も含めた専門的な治療、そして最終的には在宅での診療を含め生涯をカバーできる診療ができたらと思います。小児の患者さんでも、対応できるものは対応しています。私が勤務医の頃ですが、心臓病を患い病院に来られる患者さんをたくさん診てきました。患者さんの病歴を確認すると、もう少し早いタイミングでいろいろ対応ができていたら、もっと健康寿命を延ばすことができたのにと悔しく感じることもありました。そのため、病気になる前から予防的な治療をすることが非常に大事だと思っています。予防だけでなく、実際病気になってしまった後は専門的な治療が必要になりますので、予防と治療両面でサポートできるクリニックをめざしています。
どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?
近隣に住んでいらっしゃる方はとても健康意識の高い方が多いと感じます。実際、毎年人間ドックを受けられている方が多く驚いていますね。当クリニックに来られる方も、健康寿命を延ばすためにはどのような生活習慣が良いのか、健康な生活を送るための質問を受けることが非常に多いです。発熱症状、花粉症、頭痛、腹痛など一般的な症状で初めてクリニックに来られる方も多いのですが、そのときは全身的な状態を伺い、その後の継続的なフォローをさせていただくこともできます。ホームページを見ていただいたり、かかりつけの患者さんにご紹介いただいたりして、心臓、リウマチの専門的な診療や、高血圧、糖尿病、脂質異常症などをご相談いただく患者さんもいらっしゃいます。どのような方でも、お気軽にご相談いただければと思います。
循環器内科やリウマチの外来、ACPの外来なども設置
循環器内科では随時検査や専門的な治療での在宅医療も行っていますね。

循環器の専門的治療では特に心不全の患者さんに対応しています。心臓が悪く、呼吸困難や浮腫を患っている方や、症状が強く入退院を繰り返すような方ですね。最近は、心不全の専門的な治療が大きく変わってきた部分がありますので、症状がよくならないなどお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。また、ご年齢とともにクリニックに通うことが難しくなってきた方には、在宅でのサポートも対応しています。また、当クリニックの下の階にある「ふくろうクリニック自由が丘」のリハビリテーション科と提携しており、リハビリや栄養面のサポートを行い、患者さんがなるべくご自分で動ける範囲を増やせるような取り組みも支援しています。
ACPの外来とはどのようなものでしょうか。
当院の特徴の一つでもありますが、心不全などの方へACPの外来を行っています。ACPとは「アドバンスケアプランニング」の略で、急な病気を発症したとき、どういった治療を受けたいか、もしくは受けたくないのかということを事前にある程度決めておくことです。「人生会議」とも言われます。いざ症状が重くなってしまうと、時間も気持ちも余裕がなくなり、なかなか決めることが難しいケースをこれまでに多く見てきました。また、ご本人に意識がない場合は、ご本人の意思を知ることができません。事態が悪くなってから考えるより、事前にまさかの時の治療方針を決めておくと、ご本人の希望に沿った治療を受けることができます。ACPは、ご家族、医師、看護師、介護士などみんなで考えるものです。自分がどう生きたいのかとしっかりと考える時間にもなります。ACPについて話し合うということは最終的に「生きた証」を残すことになると私は思っています。
リウマチの外来では妊娠に関する悩みにも対応しているのですね。

妻の千紘副院長はリウマチを専門としています。リウマチや膠原病を患っている女性の患者さんの中には、妊娠に関する悩みを持っている方が多くいらっしゃいます。膠原病やリウマチの患者さんは強い薬を飲むことがあるので、妊娠が難しいとか、妊娠するときにどういうことに注意すればいいかなど、またそれらの相談先に悩んでいる方もいらっしゃいます。そういったお悩みへの対応も当クリニックでは行っています。もし、お悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。
病気のつらさと医療のありがたみを感じた子ども時代
医師をめざしたきっかけについて教えてください。

私の父と祖父が医師で、身近で医師の姿を見て育った影響が大きいと思います。高校生の頃は、料理も好きだったので、料理人と医師で進路に悩みましたが、最終的には父の姿を見て人の助けになる仕事をしたいと思い決めました。また、私自身子どもの頃は体が弱く、入院することも多々ありました。喘息やアレルギー、アトピー性皮膚炎など生活の中で症状が出ることが多く、非常につらかったですね。そんなとき、父が自宅でサポートしてくれました。父のように自分も人をサポートできるようになりたいと思いましたね。自分が医療を受ける側として、病気のつらさや医療のありがたみを感じたことは大きなきっかけになったかと思います。
今後の展望について教えてください。
専門的なことだけでなく、お体の相談、健康面の相談、もしくは病気のことだけでなく、生活全般についてご相談があれば何でも相談していただきたいですね。患者さんの相談に応えられるようなクリニックとして、地域に根づいていきたいと思っています。
地域の方へのメッセージをお願いいたします。

自由が丘は、私が学生時代からなじみのある街ですが、近隣に住んでいる方の健康意識の高さは以前から感じていました。ご縁のある街で、皆さまの健康をサポートしたいと思い、自由が丘に開業いたしました。当クリニックは、患者さんがどのような内容でも気軽に相談できて、「また、ここにかかりたい」と思ってもらえるようなクリニックをめざしています。皆さまが健康寿命を延ばして、自分らしい生き方が送れるようなお手伝いができればと思います。どんな小さなことでも構わないので、何かあればいつでもご相談ください。