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深野 綾一 院長の独自取材記事

大森ふかの整形外科クリニック

(大田区/大森駅)

最終更新日:2026/04/23

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック main

JR京浜東北線・大森駅西口から車で約5分、住宅街の一角に立つマンションに位置する「大森ふかの整形外科クリニック」。院長を務める深野綾一先生は、大規模病院などで研鑽を積んだ日本整形外科学会整形外科専門医。初期研修を受けた町であり「医師人生が始まった」大森に貢献したいとの思いを胸に、2021年12月に同院を開業した。一般整形外科疾患をはじめ、スポーツ外傷や骨粗しょう症、リウマチ性疾患などに対応できるよう、検査機器を各種導入。運動機能の回復・維持のため、リハビリテーション環境も整備。患者との対話を重ねながら、一人ひとりに適した治療を提案している。「とにかく患者さんと話をすることが好きなんです」、そう笑顔を見せる深野院長に、同院の特徴や診療方針、今後の展望を聞いた。

(取材日2026年2月19日)

医師人生が始まった大森で地域医療に貢献

開業から5年が経過しましたが、どのような患者さんが来院されていますか?

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック1

近隣にお住まいの方を中心に、小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年代の患者さんが来院されています。大学病院では膝関節を専門とし、関節鏡という細いカメラで膝の損傷部位を修復するための手術や、人工関節置換術を数多く手がけてきました。開業後は一次医療機関として「できることは何でもやる」という姿勢で、首・肩・腰・手足の痛みやしびれ、骨折や脱臼などの外傷、リウマチや骨粗しょう症まで整形外科全般に対応しています。特に多いのは、ご高齢の方の慢性的な膝痛や腰痛です。その場合、まず患者さんから症状を伺い、エックス線検査や超音波検査で状態を確認した上で、薬物療法やリハビリテーションなど複数の選択肢をご提案し、相談しながら患者さんご自身に選んでいただいています。

リハビリテーションに力を入れているそうですね。

はい。理学療法士が複数人在籍し、物理療法と、筋力トレーニングや関節可動域訓練といった運動療法を組み合わせて行っています。症状を和らげるために、当院では単に施術をするだけでなく、患者さんご自身が運動を習慣化し健康を管理できるようになることを目標にしています。院内には、けん引機やエアマッサージ機、ウォーターベッド、温熱治療器などを用意しています。正しい方法を丁寧に指導し、ご自宅でも継続できるようになればリハビリテーションは卒業です。患者さんご自身で痛みへの対処法を身につけ、再発を防ぐことが将来の生活の質向上にもつながると考えています。

健康寿命の延伸にもつながりそうですね。

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック2

そう思います。整形外科では命に直結する疾患を扱うことは多くありませんが、歩く・立つ・座るといった日常生活の基本となる運動機能の回復や維持という重要な役割を担っています。痛みによって活動量が落ちると筋力が低下し、さらに動けなくなる悪循環に陥りがちです。今ある痛みをゼロにすることは難しくても、日常生活に支障のない程度まで軽減を図り、自分の足で動き続けられる状態を保てるようサポートできればと思っています。私は千葉大学医学部卒業後、大田区の大森赤十字病院で臨床研修を行いました。医師人生をスタートした愛着あるこの地域で、患者さんが年齢を重ねても楽しく、自分らしく暮らせるよう、健康寿命の延伸に貢献していきたいと思います。

患者との対話を何よりも大切に

その他、力を入れている領域はありますか?

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック3

骨粗しょう症の診断と治療にも力を入れており、DEXA法による骨密度測定を行っています。骨粗しょう症は骨量が減って骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。特に閉経後の女性に多く、自覚症状がほとんどないまま進行するため、骨折して初めて気づく方も少なくありません。転倒などで大腿骨を骨折すると入院や手術が必要になることが多く、生活の質の低下につながります。骨折をきっかけに要介護状態になることもあり、骨折を未然に防ぐことは非常に大切です。骨密度が低下すると背中が曲がる、身長が縮むといった変化が見られますが、そうなる前に治療を始めることで骨折や寝たきりのリスク軽減が期待できます。大田区では40歳から5年ごとに女性向けに骨粗しょう症検診を実施していますので、該当する方はもちろん、気になる方は早めの受診をお勧めします。

診療の際に心がけていることを教えてください。

患者さんとの対話を大切にし、十分に時間をかけて診療することです。私はとにかく患者さんとお話ししたいと思っています。治療は医師が一方的に決めるものではなく、患者さんと一緒に、相談しながら進めていくものだと考えているからです。診察が長くなってお待たせしてしまうこともあり心苦しいのですが、丁寧な説明だったと感じていただけたらうれしいですね。患者さんが本当に困っていることは何かをしっかり伺い、病状や治療法をできるだけわかりやすい言葉でお伝えするよう心がけています。また、診察では必ず患部に触れて状態を確認するようにしています。

スタッフさんも、患者さんとのコミュニケーションを大切にされているそうですね。

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック4

そうですね。当院は看護師・理学療法士・放射線技師・医療事務など多職種で構成されていますが、私から細かく指示をしなくても、みんなが自然と患者さんに声をかけ、積極的に関わってくれています。看護師は診察前に丁寧に問診を行い、患者さんの理解を深めるためにエックス線画像を一緒に見ながら補足説明することもあります。検査やリハビリテーションの場面でも職種同士が連携し、問診から検査、診察へとスムーズに進められるよう配慮してくれています。また、痛みのある方や足元に不安のある方も通いやすいよう院内はバリアフリーを採用し、待合室には腰痛がある方やご高齢の方向けに座面の高い椅子も用意しています。気になることがあれば、どのスタッフにも遠慮なくお声がけいただければと思います。

運動機能の改善を図り、自分らしく生活できるよう支援

医師をめざしたきっかけを教えてください。

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック5

「医師になりたい」と思ったのは、子ども時代に地元で開業する先生と出会ったことがきっかけです。専門は外科の先生でしたが、内科や小児科、整形外科など幅広く診療され、とにかく患者さんの話を親身に、時間をかけて聞いていらっしゃったのです。幼いながらに、地域の皆さんから信頼を寄せられていることが伝わってきました。中学生の時、社会の授業で自分が関心のあるテーマについてレポートを書く機会があり、「地域医療」を題材にその先生に取材しました。その際も丁寧に応じてくださり、より一層、先生の診療スタイルに憧れるようになったのです。大学卒業後、初期研修の当初は内科を志望していましたが、整形外科で手術手技を学ぶ中で指導担当の先生方に刺激を受け、同科を専門とすることを決めました。

整形外科の医師としてやりがいを感じるのはどんな時ですか?

大学病院では人工膝関節置換術などの手術を数多く担当してきました。整形外科は、良くも悪くも治療の結果がはっきりと現れやすい診療科です。だからこそ責任も大きいですが、その分、患者さんの術後を見守れることに大きなやりがいを感じます。患者さんが笑顔になれるように、これからも頑張っていきたいです。

お忙しいと思いますが、どのように気分転換されていますか?

深野綾一院長 大森ふかの整形外科クリニック6

ここ半年ほどはランニングにはまっています。健康診断でコレステロール値を指摘され、「それなら痩せよう」と思ったのがきっかけです。週に2回はジムで10km走り、週末も仕事が終わった後に10kmほど走って帰宅するので、合計すると週に30kmほど走っています。もともとはダイエット目的でしたが、実際に始めてみると想像以上に楽しくて、先月は初めて10kmのマラソン大会にも出場し、無事に完走しました。走った後のお酒は格別ですね。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

今後は理学療法士を増員し、訪問リハビリテーションの導入をめざしたいと考えています。継続してリハビリテーションを受けたいものの、通院が難しい方もいらっしゃいます。将来的には在宅療養支援診療所などと連携し、理学療法士がご自宅に伺って、生活環境や習慣に合わせた支援を提供できれば、健康寿命の延伸にもつながると期待しています。運動の習慣化は簡単ではありませんが、最初から無理をする必要はありません。例えばスクワットも30回が大変なら、まずは1日1回から始める。余裕ができたら少しずつ増やしていけば良いのです。小さな積み重ねが将来の体づくりにつながると思います。