全国のドクター13,609人の想いを取材
クリニック・病院 157,059件の情報を掲載(2025年4月27日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 鳥取県
  3. 米子市
  4. 富士見町駅
  5. SOLA内科・糖尿病クリニック
  6. 山根 天道 院長

山根 天道 院長の独自取材記事

SOLA内科・糖尿病クリニック

(米子市/富士見町駅)

最終更新日:2023/06/02

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック main

鳥取県米子市上福原にある「SOLA内科・糖尿病クリニック」は、2021年に開院したクリニック。外観・内観ともにスタイリッシュな雰囲気が印象的だが、院内には入り口のエアシャワーや換気システム、明るい光が差し込みプライバシーにも配慮された窓の配置など、こまやかな気配りが施されている。院長の山根天道先生は、糖尿病や内分泌代謝などを専門に、大学病院をはじめとした多くの病院で経験を積んできた人物。その専門性を生かし、同院では無理のない生活や食事の改善、運動の取り入れなどのアドバイスを通して、生活習慣病の治療や予防に力を入れる。「患者さん一人ひとりの症状や生活背景に合った治療計画を立て、丁寧にわかりやすく説明するよう心がけています」と話す山根院長に、診療にかける思いや、同院で行う治療について話を聞いた。

(取材日2023年04月13日)

「患者主体」の糖尿病治療に取り組む

医師をめざしたきっかけを教えてください。

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック1

人間の体の仕組みに興味があったからです。実は、小さい頃に自転車に乗っていて車にはねられる事故に遭ったことがあるのですが、その際に映画のように「すべての動きがスローモーションのように見える」という現象を体感したことがありました。そんな衝撃的な出来事に遭遇し、「どうしてこのような見え方になるのだろう」と不思議に思いました。しかも、私と同じ経験をした人の中には同じことを言っている場合が多いようだと知り、人間の体はとても複雑だと実感しました。そうした出来事をきっかけに、人体について専門的に学びたいと思い、医学部に進学することにしました。

糖尿病を専門にしようと思ったのはなぜでしょうか。

糖尿病は患者さんが主体となり治療していく病気だと思ったからです。他の病気は、医師が診断した上で投薬や手術などをしていく。つまり、「医師が中心となり、治療していく」のが一般的です。それに対して、糖尿病は患者さんご自身の意思や、やる気が非常に大切です。患者さんが食事に気をつけたり、意識して運動をしたりすることで、症状の改善をめざすことができます。もちろん医師も投薬などのお手伝いはしますが、糖尿病は患者さんが主役になり、治療する病気だと感じたのです。患者さんをサポートし、症状を改善するためのお手伝いをしたいと考え、糖尿病を専門にしようと思いました。

さまざまな大学病院や診療所での診療を経験されていますが、独立しようと思ったのはなぜですか?

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック2

私自身が米子市出身なので「生まれ育った土地で地域に貢献していきたい」という思いもありました。一番の理由は、糖尿病の専門的な医療を提供するクリニックを開業すれば、今まで自分が積んできた経験をより生かせるのではと思ったから。鳥取中央病院に勤務していた頃、先輩の医師から非常に多くのことを教わりました。「病気だけを診るのではなく、患者さんの人柄や、どのような生活をされているのかなど、背景もきちんと考慮して、治療方針を提供することが大切だ」と指導されたのが印象に残っています。今、クリニックで診療する際も、この時の教えが生かされていると感じています。もちろん糖尿病だけでなく、一般内科も診察しています。風邪やちょっとした体調不良の際も気軽に通っていただけるクリニックにしたいと考えています。甲状腺の病気であるバセドウ病や橋本病、内分泌系も診ています。

わかりやすさを心がけ、患者の話に耳を傾ける

そもそも、糖尿病を予防しないといけない理由は何なのでしょうか?

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック3

まず、糖尿病になると体の機能の低下につながります。免疫力が下がることで病気になりやすくなるほか、神経や目、腎臓などに障害をもたらす可能性もあり、不利益なことがたくさん出てきます。また、動脈硬化進行の原因となり、心臓病や脳卒中を引き起こすことも。糖尿病はこうしたリスクがあるにも関わらず、自覚症状がないまま進行していくので、体に不具合が出てからでは手遅れになっている場合がほとんどです。ですから、状態が悪化する前から、食事や運動などの普段の生活を気をつけていくことで、少しでも改善を図ることが大切です。

診療する際、気をつけていることはありますか?

なるべく専門用語は使わず「わかりやすい説明」を心がけています。例えば、携帯電話のお店で料金プランなどの説明を受けても、複雑でなかなか理解できないんですよね。患者さんにとっても病気については同じ感覚だろうと思うんです。その気持ちに寄り添い、疑問点があれば、納得いただけるまで丁寧に説明するようにしています。病気に関することは、命に関わる恐れもあります。時間がかかっても、患者さんに理解いただくことはとても大切だと肝に銘じています。ほか、気をつけているのは、やはり「薬の処方」ですね。当院でも薬物療法も行っていますが、不必要になったら薬を減らすことも心がけています。

初診から治療の流れについて教えてください。

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック4

一言に「糖尿病の治療」といっても、治療方法は患者さんごとに大きく異なります。ですので、初診の際は、念入りにお話を伺いしています。どのような生活をされているのか、好きな食べ物、家族に糖尿病の方がいるのかなどしっかりとヒアリングするほか、基本的な検査をして、患者さんの現状を把握した上で治療を開始していきます。初診の場合はお話を伺うのに15分から30分ほどかけ、検査などを含めると、1時間弱ほどはお時間をいただいています。治療は食事療法が中心です。糖尿病につながりやすい食事をしている方も多いので、食事内容や食べる順番、時間まで丁寧に指導させていただきます。また、食生活をお聞きし、何か問題があったら変えていくようにお伝えしています。例えば、糖分の入った飲み物をたくさん摂ると糖尿病を悪化させやすいので、こうした飲み物をたくさん飲む習慣がある方には「少しずつ減らしていきましょう」とお声掛けをしています。

体にいい習慣を身につけるための食事指導や運動指導

「生活習慣病を次の世代に継がせないクリニック」を掲げていますが、どのような思いを込めていますか?

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック5

患者さんが食事に気をつけたり、運動をきちんと行おうとすると、自然と体にいい習慣が身につきます。こうした習慣は、一緒に住んでいる家族にも良い影響を与えます。例えば「親世代が油っぽい食事を控えることで、子どもも同じような食事をするようになる」「ともに運動を楽しむようになる」といった風に、上の世代が体にいいことをする姿を見せることで、下の世代も自然と糖尿病になりにくくなる習慣が身につくと思うんです。それは世代間に限らず、患者さん一人が健康的な生活を送ると、夫婦同士や友人など、周囲の人にも大きな影響を与えられるだろうと考えています。

実践を通した食事や運動の指導も熱心に取り組んでいるそうですね。

はい。「食事に気をつけてください」と言葉だけで伝えても、なかなか伝わりにくい部分があると思います。そこで、当院では定期的に調理実習の取り組みを行っています。管理栄養士さんと一緒に調理をして、作った料理は自宅に持ち帰って実際に食べてみていただくようにしています。普段自炊をしない方にとっては、料理をすること自体がハードルの高いことかもしれません。しかし、実際に料理をする機会があると「意外と簡単だな」と思えるようになると思うんです。レシピ自体も、それほど難しくなく、気軽に作れる献立を考えてもらっています。運動指導の方は、月に2回、外部講師の方によるストレッチ教室を開いています。ストレッチはもちろん、体の使い方のアドバイスももらえるのでお勧めです。当院に通院されていない方も受講できるので、ご希望の方はぜひ参加していただきたいです。また、ご希望があれば、私自身も簡単な筋力トレーニングを教えています。

読者へのメッセージをお願いします。

山根天道院長 SOLA内科・糖尿病クリニック6

当院では糖尿病だけでなく、風邪やちょっとした体調不良など、一般内科も診察しています。糖尿病を始めとした生活習慣病の予防を重要視しているので、「健康診断の数値が気になる」「親族に糖尿病になる人が多く、心配なので検査してみたい」といったご相談も、気軽にしていただけたらうれしいですね。また、お仕事されている方にとってもご来院いただきやすいように、当院では水曜日は夜7時までと遅い時間の診療も行っています。いずれはオンライン診療も導入していきたいですね。これからも地道に診療を行い、糖尿病の治療を受けられる患者さんを増やしていきたいと思います。あまり身構えず、気になることがあれば気軽にいらっしゃってください。

Access