北村 智久 院長の独自取材記事
六町もやい歯科口腔外科
(足立区/六町駅)
最終更新日:2025/05/15

足立区保塚町の閑静な住宅街にある「六町もやい歯科口腔外科」。院内は木のぬくもりが感じられる温かな印象で、居心地の良い空間が広がっている。北村智久院長は、穏やかな口調ながらもはきはきとわかりやすく話す歯科医師。爽やかな笑顔で、患者を優しく迎えてくれる。「患者にとって本当に良い治療とは何か」を真摯に考え続け、患者を家族だと思って対応。自分の家族に治療を行うような気持ちで患者にも向き合いたいと話す北村院長に、クリニックの診療内容や歯科医療への思いを聞いた。
(取材日2025年4月16日)
「もやい」の精神で患者の健康を守る
開業して3年半ほどたちましたが、振り返ってみて思うことなどありますか?

ありがたいことに多くの患者さんが来てくださって、あっという間にここまで来た感じです。開業前は大学病院などの口腔外科で、外傷やがんの手術、入院や救急の患者さんなどの治療に従事し、当院でも一般歯科に加え歯科口腔外科も標榜しているので、毎日のように外科処置を必要とする患者さんが来院されます。近隣の歯科医院さんからもご紹介いただきますし、少々遠くからお越しの方もいらっしゃいます。顎の痛みなど顎関節のお悩みのご相談も多いですね。設備も歯科用CT、血液検査装置や生体モニターを設置するなど、幅広い症状の患者さんにも対応できる体制を整えています。さらに糖尿病などの持病がある有病者や障害のある患者さんを診ることができる体制も整備しており、町のクリニックでありながら、難症例の患者さんの診療にも対応できる医療機関になることをめざしています。
木の優しい雰囲気が心地良い院内ですね。
院内の造りで一番こだわったのは広さです。当院は1階がバリアフリー仕様で診察室は車いすのままで入れるようになっています。診察台に移るのが難しければそのままで治療が受けられる他、必要なときには複数人のスタッフが動きやすいよう広く取ってあるんです。感染症対策の面でも、安全性の面でも、良い医療を提供するためには、広さがあるというのは重要なことだと考えています。2番目のこだわりは、アットホームな雰囲気です。一般の患者さんもそうかもしれませんが、特に自閉症など障害があるお子さんは、慣れない場所でしかも医療機関特有の雰囲気があると過度に緊張してしまうことがあります。今は学校も木目を使っている所が多いですが、当院も学校や家庭のような雰囲気を出せるよう木目を多く使いました。
クリニック名の「もやい」とはどのような意味ですか?

「もやい」という言葉には、私が幼少期を過ごした伊豆諸島にある新島の言葉で「助け合い」という意味があります。当院でもみんなが助け合いながら医療機関としての責務を果たしていきたいという願いを込めて名づけました。当院のスタッフはみんなプロ意識が高く、技術力も高い人がそろっているので、頼りにしています。私もスタッフも互いに高め合いながら、より良い医療をご提供したいと思っています。
「患者にとって良い治療を提供したい」という思い
どのような思いで日々の診療に取り組まれていますか?

患者さんには一生おいしい物をおいしく食べて健康に生きてほしい、その思いに尽きます。そのためには第一には予防、そして早期発見・早期治療が欠かせません。歯科医療者の考える理想は小さい頃からきちんと正しいセルフケアの方法を身につけて定期的に歯科医院に通ってメンテナンスをして、歯科治療と縁のない生活を送っていただくことです。もし治療するときは、考えられる最適で最高の治療を受けていただき、再治療をしないで済むようにしたいと思っています。患者さんごとに適した治療法は異なりますが、できる限り良い材料を使って、より精密な治療を受けていただきたいと思っています。そのために私たちも常に良いと思われる治療方法を習得し、いつでもご提供できるよう準備をしています。
「患者さんによって良い治療」とはどのようなものだとお考えですか?
患者さんを自分の家族だと思って治療をしなさい、と大学では教えます。私も自分が提供しようとしている治療は、基本的に自分の家族に対しても自信を持ってできるものでなくてはいけないと思っています。歯科治療でいえば、治療範囲が最小限で、長持ちして、おいしいお食事ができること、でしょうか。精密な正確性の高い治療をするためのツールとしてマイクロスコープを活用しているのもその一環です。せっかく当院で治療を受けていただくのですから、自分の家族にも行うような、考え得る限り最高の治療をご提供したいと心から思っています。
それは具体的などんな治療でしょうか?

歯の根の治療(根管治療)は歯を長く保つためにとても重要な処置で、歯科医の技術によって結果が大きく変わります。保険診療では使える器具や材料、治療時間に制限があるため、治療の精度に限界が出ることがあります。そのため、最初の根の治療を丁寧に行うことが、その歯を守る上で大切です。自費診療ではより高性能な器具や材料を使い、時間をかけて精密な治療が可能です。深い虫歯の歯をしっかり治し、長く使いたい方は、自費診療での根管治療もぜひご検討ください。また、歯を何らかの原因で失った場合、欠損部分を補わなければ他の健康な歯に悪影響がありますので、入れ歯やインプラントで補綴する必要があります。同じ補綴方法でも材料によって耐久性に差があり、長期使用に向かない素材で治療された歯を見ると悲しい気持ちになります。自費診療は費用がかかる面もありますが、一生という長い目で見れば、決して高くはないと感じることも多いです。
健康でより良い人生のための歯科治療
せっかく治療するのだから良いものを、ということが大事なのですね。

実は歯科領域における病名は、過去50年間で1種類追加されただけです。ではどこが進歩しているかというと、治療技術や材料です。これは本当に素晴らしい進歩を遂げています。だからこそ、良いものを使った良い治療を受けて、そしてそれを大切にメンテナンスして使い続けて、できる限り同じところを同じ症状で再治療しないようにして差し上げたいと心から思うんです。歯のお悩みは我慢できないものも多く、生活の質に直結しています。また、精密な治療は丁寧に行う必要がありますので、時間もかかります。時には複数人で治療を行うこともあります。そういった意味でも、「良い治療」を受けていただきたいですね。歯科医療を行う目的は、再治療を必要としない状態をつくり、メンテナンスでその状態を維持することにより昨日と変わらない健康な社会生活を今後も続けていただくことにあります。ぜひより良いご自分の人生に投資していただければと思います。
衛生面にもこだわっておられますね。
院内で使うお水にもこだわっています。3系統の水質管理設備を備え、水道管から当院の建物に水が入ってくるところには、直径1マイクロメートル未満の微細な泡を発生させる装置が入っています。さらに、診療に使うすべての配管には次亜塩素酸水が流れています。診察ユニットの配管が汚れやすいのが歯科医院の常ですが、これらの水を流すことによって、細菌がまったく含まれず、殺菌効果を備えた水をすべての治療に使用できる環境を備築しています。また、診療前のうがいには、さらに高濃度の次亜塩素酸水を使用していただいています。
読者へのメッセージをお願いします。

予防とメンテナンスを基本として、治療を受けられる際はできるだけ長持ちするような治療を受けていただきたいですね。ぜひ歯の健康に対する意識を高めていただき、より質の高い歯科治療やメンテナンスの人生における優先順位を上げていただきたいと思います。そのほうが結果的に歯のお悩みから解放されてストレスなくより良い人生を歩んでいただけると思います。歯の健康が認知機能に影響するということもいわれています。お口は健康の入り口、という言葉をお聞きになったことのある方も多いと思います。そのために当院を思いきり活用していただければと思います。ぜひ健康を守るお手伝いをさせてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックの詰め物/5万5000円~、セラミックのかぶせ物/11万5000円~、根管治療/前歯:8万円、小臼歯:10万円、大臼歯:12万円
再根管治療の場合、上記+2万円
CT検査費込み