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柳澤 治彦 院長の独自取材記事

亀有内科・呼吸器クリニック

(葛飾区/亀有駅)

最終更新日:2025/06/12

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック main

亀有駅から徒歩7分、環七通り沿いの大型ショッピングモールの向かいにある「亀有内科・呼吸器クリニック」。大きな窓から日が差し込む明るい院内は、白とグレーで統一されたやわらかな雰囲気で、受診前の患者の緊張をそっと和らげてくれるようだ。診療にあたるのは、日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医の資格を有する柳澤治彦院長。開業以前は東京慈恵会医科大学葛飾医療センターで外来や呼吸器系のがん治療に携わってきた経験豊富なドクターだ。「外来での日々の健康チェックから、通院が困難な方の訪問診療まで、トータルで患者さんに関わっていきたい」と穏やかに語る柳澤院長に、診療時に心がけていることや、昨年から始めた訪問診療について、じっくりと話を聞いた。

(取材日2025年3月17日)

地域に根差し、呼吸器の専門性を生かした診療の提供を

このエリアで開業をされた理由は?

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック1

私は当院に程近い東京慈恵会医科大学葛飾医療センターに2017年から勤務していました。私が勤務していた当時から、このエリアには呼吸器を専門的に診る病院もクリニックも少なかったため、同センターには呼吸器疾患の軽症の方から重症の方まで相当な数の患者さんが来られていたんです。本来ならば、症状が改善してきた患者さんは地域のクリニックにお返しするべきなのですが、専門的なアフターフォローをお願いできるようなクリニックがなかなかない状態が続いていました。私自身、もともと開業が念頭にありましたから、このエリアでそうした患者さんの受け皿となり得るようなクリニックが必要だと思い、ここで開業することを決めました。同時に、開業当初から必要性を感じていたのが訪問診療です。進めていた準備が整い、2024年の9月から訪問診療をスタートしています。

開業から3年、現在はどのような患者さんが多く来られていますか?

近隣にお住まいの方や亀有周辺にお勤めの方を中心に、長引く咳にお困りの患者さんや、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息、睡眠時無呼吸症候群の方などが来院されています。また、内科全般に対応していますから、高血圧症、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病のフォローで来院される患者さんもいます。新型コロナウイルスの感染拡大以降、以前よりも咳を気にされる方が増えましたね。それによって、例えばただの風邪ではなくて喘息や慢性疾患である場合などに、早めの診断につながりやすくなっている傾向があると思います。

診療にあたって心がけていることはありますか?

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック2

医学的に「これは風邪ですね」「喘息です」「軽い肺炎を起こしています」とたやすく診断がついたとしても、どんなことに困っていて、何を解決したくて受診したのかは、患者さん一人ひとり違います。ですから、患者さんが今困っていること、何を解決したいと思って来院されたのか、対話を交わす中で注意してくみ取るように意識しています。病態を診て、必要な検査・診断をし、治療方針を決めるという一連の流れに加えて、それらを踏まえてあらためて患者さんに心配事や質問があるかを確認するなど、患者さんが来院した目的に対して「漏れのない診療」を提供したいと考えています。

訪問診療でトータルに患者をサポート

なぜ訪問診療を始められたのですか?

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック3

葛飾・足立区のエリアにはご高齢の方が多く、もともと在宅で医療を受ける可能性のある方が比較的多い地域だといえます。当院の外来にいらした患者さんも、定期的な健康チェックを行う中で、何かあれば大学病院などの医療機関をご紹介するのですが、その後に通院が難しくなるケースがありました。そういったときに、やはりトータルで患者さんを診ていきたいという思いが強くあったのと、地域の方々のためにできることをしたいという思いから、検討していた訪問診療を実際に始めることにしたのです。住み慣れた自宅や地域で暮らしながら、安心して医療を受けられることは、患者さんにとって非常に大切なことであると考えています。

訪問診療の対象となる人と、診療の内容について教えてください。

基本的には、医療機関への通院が困難な方が対象となります。例えば体に障害のある方や、認知症の方、退院後のケアが必要な方、がんの終末期の方など、お一人での通院が難しく、在宅での治療や療養を希望される方です。呼吸器関連の患者さんのご紹介を受けることは多いですが、当院では疾患の種類を問わず、どのような方に対しても訪問による診療が可能です。定期的な診察と薬の処方、採血検査や尿検査、注射や点滴、カテーテル治療の処置のほか、緩和ケアや看取りにも対応しています。私は東京慈恵会医科大学葛飾医療センターに勤務していた時、呼吸器専門医としてがんの患者さんを診ることが多くありました。最期の段階になったときに、自宅で過ごすことを望まれる患者さんやご家族のケアも、訪問診療の大切な役割なのです。

自身のことはもちろん、高齢の家族の健康について悩む人も多いと思います。

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック4

患者さんやご家族の立場からすると、医師にあれこれ聞いていいのか悩んだり、相談しづらかったりすることがあると聞きました。おかげさまで私のところには、いろいろな相談に来てくれる方が多いのですが、どんなことでもためらわずに聞いてほしいと思っています。医療制度や介護保険には複雑なところがあり、初めて関わる方の場合は特に、何がなんだかわからないのは当然のことだと思いますので。まずは漠然とでも悩んでいることをお話ししてもらえれば、何かしらの情報提供やアドバイスができますし、適切な治療にもつなげることができます。訪問診療の手前の段階で将来の不安がある場合や、呼吸器とまったく関係ないことでも大丈夫です。なんとなく医師に相談したいなというときには、気軽な気持ちで当院の外来にお越しください。

患者に安心感を与えられるクリニックをめざして

ところで、先生が医師を志したきっかけは?

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック5

私の祖父2人と父が医師なので、親から直接医師になるようにと言われたことはなかったものの、幼い頃から漠然と「自分も将来は医師になるのかな」というイメージを持ちながら育ちました。そして中学生くらいで具体的に進路を考え始めたときに、一番興味のある分野がやはり医療関係なんだと実感できたので、迷うこともありませんでした。内科の中でも呼吸器を専門にしたのは、全身管理やがん治療をやってみたいと思ったのがきっかけです。呼吸器内科ではアレルギーもあれば、感染症、自己免疫疾患、がんまで幅広い疾患を手がけるというところにも興味を惹かれました。

最近、取り組んでいることなどはありますか?

地域医療を充実させていくためには、いろいろな職種の方と連携していくことがより重要になると感じているので、エリアの勉強会などには積極的に参加しています。病院では、医師だけではなく看護師や薬剤師、理学療法士、医療ソーシャルワーカーなど、さまざまな専門家が包括的に患者さんと関わります。こうした体制を在宅医療で実現していくには、医師一人の力でできることではありません。だからこそ地域の中で活躍する医療関係者の皆さんと知恵や力を出し合い、患者さんのためにより良い医療を届けられるように、今後も取り組んでいきたいと思っています。

今後の展望と読者へのメッセージをお聞かせください。

柳澤治彦院長 亀有内科・呼吸器クリニック6

当院は開業から3年がたち、外来の患者さんも多くなってきました。体調が悪くて来ている患者さんをなるべくお待たせしたくないので、質の高い医療を保ちながら効率良く診察ができるように、医師・スタッフ一人ひとりのスキルアップを重ねています。引き続き、スタッフ一同親身に患者さんと接し、気軽に相談できる雰囲気づくりを大切にしながら、「このクリニックに来て良かった」「話を聞いてもらって良かった」と感じていただけるような、安心感のあるクリニックをめざしていきます。

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