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佐藤 守 院長の独自取材記事

あさがお歯科

(町田市/町田駅)

最終更新日:2019/08/28

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小田急線・JR横浜線の町田駅から徒歩7分。「あさがお歯科」は2006年の開業以来、通常の歯科治療をはじめ、訪問診療や障害者歯科にも力を入れている歯科医院だ。訪問診療においては、歯科と介護連携の活性化を図る中心的存在として地域の訪問診療をリードしている。治療に対するモチベーションの高さと真摯な姿勢で、患者からの信頼も厚い佐藤守院長。高齢者の患者が中心の同院だけに、孫のような感覚で接する人も多いそう。「患者さんに育てていただいているようなものです」と清々しく笑う佐藤院長に、昨年から取り組んでいるITツールを使った訪問診療の詳細や診療のモットー、今後の展望やプライベートな話題に至るまで多岐にわたって話を聞いた。
(取材日2017年2月6日)

訪問診療で、高齢者の「食べる喜び」を支えていきたい

こちらでは開院当初から訪問診療に力を入れているそうですね。

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今年で訪問診療を始めて11年目になります。寝たきりで介護を受けている方のお宅には、歯科医師、歯科衛生士、コーディネーターの3人で伺って歯の治療を行います。歯の治療だけでなく、なかなか外の空気に触れる機会がない方に、僕たちが訪問することで少しの時間だけでも明るく、いつもとは違う空気を入れてあげることができればという思いで、心のケアも含めて取り組んでいます。1週間に1度の訪問なのですが、ご本人やご家族が本当に楽しみに待っていてくださり、少し時間に遅れると「今日は来ないの?」とわざわざご連絡をくださるくらいです。一人暮らしの高齢者の方の場合は、日々寂しいと感じていることも多いと思います。また、介護しているご家族に歯科治療を見ていただける機会でもあります。ですので口腔内のケアだけではなく、家族の一員のように仲良くなれたらという気持ちでお伺いしています。

地域における訪問診療のニーズは高いですか?

はい。年々増加傾向にあり、まだまだニーズは増えていくと思われます。同時に訪問歯科を行う歯科医院も増えてきているので、当院だけではなく、ほかの歯科医院とも協力し合ってみんなで町田市に住む方たちのために取り組んでいきたいと考えています。食べることはかけがえのない楽しみですよね。どうやったら1本でも多くの歯を残せるか、最大限の努力をすることが、僕らのできることだと思っています。当院には食べ物を飲み込みづらくなったというような摂食嚥下障害を得意とする医師が2人いるので、内視鏡検査なども行い、それが歯の問題なのか、機能や認知症の問題なのかを的確に判断して、治療の方向性を出すことができます。少しでもご自身のお口で食べられる期間が長くなるように、地域の皆さんの力になりたいと考えています。

訪問診療では、具体的にどのようなことができるのですか?

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あまりご存じない方も多いのですが、訪問診療では治療のほとんどすべてを自宅で行うことができます。歯型を取ったり、歯を削ったり、レントゲンを撮ることも自宅でできますし、通院せずに歯科医院で行う治療をご自宅でもできるのだということを知っていただきたいですね。高額なサービスだと思っている方もいらっしゃるので、介護保険の対象であることなど基本的なことからわかっていただけるように働きかけていきたいと思っていますし、そのための啓蒙活動も行っていきたいですね。ほかにも毎週水曜日を障害者のための診療日として治療を行ったり、口腔ケアや地域包括ケアシステムの講習会の開催なども積極的に行っています。

歯科と介護の連携をよりスムーズにするシステムの構築

診療の際、大切にされていることを教えてください。

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僕の考えを押し付けるのではなく、一緒に考えて治療をするようにしています。僕はおしゃべりが好きなので、コミュニケーションを重視して、初診の患者さんの場合30分ほど話をする時間を取っています。治療前に「今日はこれとこれをやります」とゴールを示し、痛い時には痛いと意思表示していただくなど、苦痛に感じない治療を心がけています。また、定期的に通ってきてくれる患者さんも増え、メンテナンスの重要性が皆さんに浸透してきたと感じています。女性の患者さんに「美容室に行く感覚で歯科医院を思い出してくださいね」とお話しすると、髪型を変えたついでに足を運んでくださる方もいらっしゃいますね。

患者さんの中心は、やはり高齢者の方ですか?

院内での治療では、お子さんもいらっしゃいますが、基本的には訪問診療を中心とした診療を行っているので、高齢者が多いですね。最近では、寝たきりになってからインプラントの部分が腫れてしまったとか、抜けない、はずせないというケースが増えています。訪問歯科は、インプラントの予後を一足先に診ているという部分もあります。そういう観点からいうと、インプラントの選択肢以外に、しっかり噛める入れ歯にすることに軸足を置いてあげてもいいのかなとも思いますね。

訪問診療では、昨年から新しい体制になったと聞いています。

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医院の連携の強化と、ケアマネジャーさんと僕らが連携できる体制づくりを図っています。訪問歯科では、介護の方たちとの協力が非常に大事だと感じていて、当院でも居宅支援事業所と連携し、昨年からはITツールを使って新しい試みを始めました。僕らは訪問の依頼を受けて患者さん宅を訪問するのですが、その人が今どのような状態なのか、何が好きなのか、どんな性格なのか、前もって知ることでスムーズに診療することができますし、患者さんにも安心していただけます。僕らからも治療の状況などを知らせて、双方向から情報交換することで「顔の見える」システムを構築しています。従来の紙を使ったやり取りよりも効率的だと好評です。今後はもう少し拡大して地域全体で、介護の方々や医療機関を巻き込み、町田市の後押しもいただきながら、このシステムを牽引していけたらいいですね。

地域全体の取り組みとして在宅医療を牽引していきたい

先生が歯科医師をめざされたきっかけを教えてください。

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僕の父が歯科医師だったので、父の歯科医院を継ぐつもりで歯学部に入学しました。僕が大学生の時に父が他界し、一時期、目標を見失いかけたのですが、細かい作業は好きでしたし、子どもの頃、診療所に遊びに行ったときに感じた「楽しそうだな」という印象が残っていたことも歯科医師を選んだ理由のひとつですね。もともと経済学部や商学部に進学したいと思っていたのですが、今となっては歯科医師の道に導いてくれた父に感謝しています。大学生になって、歯科治療ってこんなことをするんだという発見もありましたし、知っていたようで知らなかったことを1つずつ勉強していくのはとても面白かったですね。

ご趣味や休日の過ごし方を教えてください。

長野では、生まれた時から父親におんぶされながらスキーで滑り降りる感覚を覚え、3歳になったらスキーを履くというのが一般的なので、僕もウインタースポーツ歴は長く得意です。時間ができたら子どもたちと一緒に滑りに行きたいですね。家族と一緒にいる時が一番安らぎますし、家族のために日々頑張れていると感じます。6歳になる長男は、今カートに夢中で、サーキットへ行って走っています。なかなか時間は取れませんが、やりたいことをやらせてあげたいと思いますね。3人目が生まれたばかりということもあり、最近は、上の2人を連れてサーキットや博物館などへ男3人で出かけることが多いですね(笑)。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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訪問診療の場合、患者さんはご高齢の方が中心です。そのため、仕事内容的には気を使う事も多くハードです。スタッフがいかに長く続けていけるかということも取り組まなくてはいけない課題のひとつですね。認知症の方は、毎週同じ人が来てくれると認識していただくだけで、安心してもらえます。ですからいかにスタッフ、職員が長く働けるかということを考えて、ITなど便利なものを取り入れて作業に負担がかからないようにし、働きやすい環境を提供できるかが、患者さんのためにつながると思います。訪問歯科診療をやっていらっしゃる先生も増えてきましたが、地域における訪問歯科の先駆者的立場として今後も努力していきたいと思います。

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