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水谷 薫 院長の独自取材記事

こころ診療所吉祥寺駅前

(武蔵野市/吉祥寺駅)

最終更新日:2021/12/06

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吉祥寺駅南口の目の前にあるビルの6階に、2021年8月開院したのが「こころ診療所吉祥寺駅前」だ。広々とした明るいカフェのような待合室が印象的な同院は、心療内科と精神科を専門とするクリニック。働く世代や学生に増えていると言われているうつ病や適応障害、パニック障害、社交不安障害などをはじめとする精神的な疾患や心の悩みをすぐに相談できる「心の診療所」をめざしている。そんな同院の院長で「心の問題でお困りであれば遠慮なく、電話でも構いませんので、気軽に受診の相談をしていただきたいですね」と話す水谷薫先生に、同院のことや診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2021年11月17日)

通勤や通学をしている人の相談しやすい窓口に

貴院を紹介していただけますか?

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当院は、今年の8月に開院した心療内科と精神科のクリニックです。当法人では、「地域のこころを支える」というモットーで、これまで府中市で診療を行っており、私も7月まではそちらにいました。今回、府中という町から少しエリアを広げて、多摩地区とその周辺の皆さんを対象に診療を行っていきたいということで場所を探していました。そして、府中にはカウンセリングルームもあり、そちらと連携もしやすいということで吉祥寺に開院することにしたのです。通勤や通学している方にも、心の問題を気軽に相談できる窓口になれれば良いなと思っています。

特徴はどんなところでしょうか?

まず、吉祥寺という大きな町の中にありますので、特に若い人にも利用しやすい場所だと考えています。加えて、吉祥寺の駅前にあるというのが最大の特徴で、通勤や通学などの帰りなどに駅を出たらすぐという通院のしやすさがあります。また、院内は明るいイメージで、椅子もカラフルにしたりカウンターの席も用意しています。雰囲気が暗いと静かに話さないといけないのではないか、など変に気を使ってしまうと思ったのです。ですから、ちょっとしたカフェのようなイメージにすることで、若い人たちが待ちやすく、またあそこに行ってみようかなと思ってもらえるような雰囲気を大切にしています。

ほかにも、患者が通いやすい工夫をしていると伺いました。

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はい。その一つがインターネット予約で、初診と再診の両方に対応しています。患者さんの中には、人と話すと緊張してしまうので電話が苦手という方もいますし、夜中でも自分の空いた時間に予約を入れられるようになっています。また、キャッシュレスで会計ができるのも特徴です。自動精算機を用意していて現金ももちろんですが、クレジットカードや交通系ICカードも利用できます。これは、保険診療でも大丈夫です。さらには、現在火曜日を除く平日と土曜日は夜8時までと日曜日の午前中も診療をしています。平日は忙しいという会社員や学生の方でも、土日の休みを利用して診察を受けられるようにしています。

患者も自分の病気を理解することが大切

どのような患者が多いのでしょうか?

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一つは、適応障害です。ほかにパニック障害や社交不安障害などは実際に患者さんが多い印象ですね。

どのように治療をするのですか?

その疾患に対するオーソドックスな薬物療法が基本になります。うつ病なら抗うつ薬、睡眠に影響が出ているのなら、補助として睡眠に対してお薬を処方することもあります。ただし薬物療法はあくまで一つの手段。例えば、会社で上司とうまくいっていないのが原因で落ち込んでいる場合に、自分が薬を飲んでも上司は変わりません。仕事が多すぎてストレスになっているのも同様です。ですから、症状の悪化を防ぐためにお薬も使いますが、それだけでは解決できませんので、人間関係だったら配置を変えてもらうとか、仕事が多すぎるのなら減らしてもらうなど、環境の調節が大切になります。また、パニック障害や社交不安障害の場合には、徐々に不安に慣らす系統的脱感作のアプローチもあります。ほかに、気分が落ち込んだり、不安が強くなったりする原因が、極端なマイナス思考など考え方の癖による場合もあります。そのような時には心理療法を併用することもあります。

最近診療をしていて何か感じることはありますか?

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最近多いのが、HSP(Highly Sensitive Person)と呼ばれるものです。これは病名ではなく、生まれながらに敏感さという特性がある人たちという意味です。そもそも不安に感じやすい人は、敏感になりやすいのですが、私の悪口を言っているのではないか、何か失礼なことを言ってしまったのではないかなど、自分や人の言動、音、匂いなどに敏感で、強く反応してしまい、それによって疲弊してしまうのです。その原因には性格もありますが、発達障害や不安神経症、ADHD、うつ病などのことがあります。それらの病気ではないかを確認して、必要であれば薬物療法などを行いますが、病気には当てはまらないけど、そういう症状で困っているということであれば、カウンセリングをお勧めすることもあります。

一人の人間として患者と付き合っていきたい

診療の際に心がけていることはありますか?

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患者さんの困っていることに対して、どう応えるかですね。何に困っていて、それに対して私たちは、どのようにアプローチすれば良いのか。薬を処方するだけではなく、カウンセリングが良いのか、先に環境調整をしたほうが良いのかなど、さまざまな選択肢を排除しないことを大切にしています。そして、一言で落ち込んでいると言っても、一人ひとりの患者さんには、それぞれの人生や生活がありますので、たとえ訴えが同じであっても、同じ治療で良いわけではありません。ですから、特に最初の面談では、何が原因でどんなことに困っているのか、支障が出ているのかといったことを話し方や表情なども見ながら情報を得ると同時に、1回の面接ですべてを把握することは難しいですから、面談を何回も重ねていって、患者さんとの信頼関係を深めていけるよう心がけています。

話は変わりますが、先生はなぜ医師を志したのですか?

私は医師になる前にサラリーマンをしていました。半導体関連の企業に勤めていましたが、バブルが弾けて不景気になり、社会的にもリストラなどの話が出てくるようになりました。それで自分の将来に不安を感じたのと、周りの人たちも結構大変な状況になってきて、そういう人たちの役にも立ちたい。それには、社会人としてのキャリアも生かせると思い、医師になろうと思ったんです。精神科を選んだのは、医学部で勉強して、実際に精神科の病院に実習に行かせてもらう中で興味を持ったのと、サラリーマン時代に働いている人たちの、形には出てこないような悩みや苦しみを体験していたので、そういうことに寄り添っていくことに力を入れたいなと思ったからです。

今後の抱負とメッセージをお願いします。

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開院から4ヵ月がたちましたが、まだ吉祥寺や練馬、西東京など、この周辺の方々の力になれているとは考えていませんので、もっともっと、通いやすいクリニックをめざしていきたいですね。また、徐々にですが皆さんに認知されてきて、患者さんにも少しずつ来ていただいていますが、私もまだ力が発揮できているとは思っていません。皆さんの協力があっての地域医療ですので、精神的なことでお困りであれば遠慮なく、電話でも構いませんので、気軽に受診の相談をしていただきたいと思います。

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