自己判断が悪化を招くこともある皮膚疾患
放置せず速やかに受診を
竹ノ塚駅前クリニック内科小児科皮膚科
(足立区/竹ノ塚駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
かさかさする、かゆみがある、ぶつぶつと発疹ができた……。誰もが一度は悩まされたことがあるであろう皮膚のトラブル。あまりに身近であるがゆえ、「これくらいで病院に行っていいのかな」と受診をためらい、病状が悪化してから受診するケースが少なくないと「竹ノ塚駅前クリニック内科小児科皮膚科」の中島義之院長は指摘する。そこで、よくある皮膚疾患とその対処法、そして皮膚科の受診の仕方について、中島院長に詳しく教えてもらった。
(取材日2021年8月19日)
目次
受診の目安は「困っているかどうか」。軽度に見えても、気軽に医師に相談を
- Q皮膚の病気にはどのようなものがありますか?
-
A
▲症状が出たら早めに受診しよう
小さなお子さんなら、乳児脂漏性皮膚炎、かぶれ、アトピー性皮膚炎などが代表的です。赤ちゃんの肌はもちもちしてみずみずしく見えますが、実は肌が薄くて水分が少ないので注意しましょう。幼児となって保育園などで集団生活をするようになると増えてくるのが、水イボ、とびひ、湿疹、虫刺され、水ぼうそう、風しん、麻疹など。思春期にはニキビが目立ちます。成人では、手湿疹、口唇ヘルペス、帯状疱疹などもよくありますね。このほか、接触皮膚炎(かぶれ) 、 疥癬(かいせん)、 じんましん、足のイボなどは幅広い年代で見られる疾患です。
- Q市販薬と処方薬の違いを教えてください。
-
A
▲救急医療の経験豊富な中島院長
「医師の診断の有無」です。最近では、市販でもステロイド入りの比較的軽めであればお薬を簡単に購入できるようになりましたが、一概にステロイドと言ってもそのレベルはさまざまで、場所や症状によって適切に使い分けなくてはなりません。他のお薬についても同様に、薬が合わないと悪化することもあるので気をつけましょう。病気によっては塗り薬以外の薬が適している場合もありますから、「早く」「しっかり」治したい場合は医師に相談していただくことをお勧めします。疲れると口唇ヘルペスが出やすく、いつもかかりつけ医で診てもらっていて診断が確かな方など、症状からある程度予測がつく場合の応急処置として使うなら市販薬は便利ですね。
- Q診察の際に気をつけているポイントはありますか。
-
A
▲患者の話をよく聞き、生活背景に合わせた治療の提案を心がける
街のクリニックを受診する患者さんは、「健康でいたい」という一つの明確な目的を持って受診されるはずです。その思いに応え、安心感のある診療を提供するのが私の役目です。同じ皮膚疾患でも患者さんによって求めているものは違いますから、疾患ではなく患者さん自身を見てお話を聞き、一人ひとりの生活背景を踏まえた治療を提案することを心がけています。とはいえ、医師を目の前にすると緊張したり、遠慮したりして、言いたいことを言えずに我慢してしまう方も少なくありません。診察の最後には必ず「何かほかに聞いておきたいことはありますか」と声をかけ、聞きたかったことを聞けるよう心がけてます。
- Q待ち時間を短くするために工夫していることはありますか。
-
A
▲インターネット予約システムで待ち時間を減らす工夫も
忙しくて受診する暇がなかったり、子どもを優先して自分の不調は後回しにしてしまったりする働き世代にも利用しやすいクリニックであるために、さまざまな工夫をしています。1つ目は、インターネット予約システムの導入。ご自宅や会社で予約をし、順番が近づいてから受診していただくことで、院内でお待ちいただく時間を減らしました。2つ目は、問診票の事前記入です。予約の際に簡単なウェブ問診に解答していただけば、来院してからの問診票を記入していただく必要はありません。3つ目は、電子カルテによるスピードアップです。診察後、できるだけ早くお会計を済ませていただけるよう、受付とのスムーズな連携に努めています。
- Q皮膚科を受診するタイミングについて教えてください。
-
A
▲できるだけ早く医師の診断を受けることを勧めている
皮膚のトラブルはありふれた症状が多いため、「またニキビか」「たぶん乾燥したんだな」といったように自己判断して放置したり、市販薬で様子を見たりしがちです。そのため、受診した時点ではかなり悪化していて、治療に時間がかかるケースが少なくありません。皮膚疾患の多くは早期に適切な治療をすれば悪化を防ぐことが望めるので、「いつもと違うな」と感じたときや、市販薬を使って変化がないときはお気軽に受診してください。「こんなことで相談していいのかな」といった遠慮は無用です。できるだけ早く医師の診断を受けることをお勧めします。