本家 慶洋 院長の独自取材記事
本家歯科医院
(大阪市北区/天満駅)
最終更新日:2023/01/23
扇町駅、南森町駅、天満駅、大阪天満宮駅のいずれからも徒歩6分という便利な場所にある「本家歯科医院」。天神橋筋商店街や国道2号線から少し入った住宅街の中、与力町公園のすぐ近くにあり、内外装ともカフェのような明るく落ち着いた雰囲気のクリニックだ。院長の本家慶洋(ほんけ・よしひろ)先生は、怖い、痛いといった一般的な歯科のマイナスイメージを払拭できるようなクリニックをと考え、開院した。患者が口の中の変化を確認しながら治療を受けられるよう、診療の「見える化」にも力を入れる本家院長に、診療ポリシーや地域の歯科医療に懸ける思いなどについて話を聞いた。
(取材日2021年8月22日/更新日2022年8月17日)
大学病院で専門分野の治療経験を積み研鑽
歯科医師になったきっかけや、この地域で開院された理由を教えてください。
父は内科の医師で病院を経営していました。また、母は助産師で、いつも「人の役に立つ仕事をしなさい」と言われて育ったことが、医療系の仕事をめざすきっかけになったと思います。歯科の道を選んだのは、進路を考える際、すでに歯科医師になっていた姉に勧められたためです。大学病院などで研鑽を積んだ後、大好きなこの町で歯科医療を提供できたらと思い、開院を決めました。僕も近くに住んでいるのですが、川や公園など自然が身近な一方、徒歩でアクセス可能な駅も多く、住み心地がいい所なんです。クリニックのデザインはカフェのようにおしゃれでリラックスできる場所を意識しました。通院を少しおっくうに感じてしまいかねない、いかにも「歯医者」という空間ではなく、明るく通いやすい雰囲気をめざしています。
歯学部を卒業後に、大学の保存修復科と歯内治療科で経験を積まれたそうですね。
「保存修復科」とは、歯を削ったり、詰め物を詰めたりする虫歯の治療に特化した、歯科治療の基礎とも言える診療科です。まずはそこで基本からしっかり身につけようと思いました。その後勤務したクリニックでは、虫歯の根管治療が必要な患者さんを多く診たのですが、限られた時間内で負担を最小限に抑えつつ徹底した治療を行うには、さらに研鑽が必要だと痛感しました。苦手意識もあったこの領域を何とか自分のものにしたい。そう考え、虫歯が悪化して歯の根っこまで進行した状態を治療する「歯内治療科」でも経験を積んだのです。大学病院でたくさんの患者さんを治療したことで、今では根管治療を含め、虫歯治療が得意な領域の一つとなりました。
先生の診療ポリシーを教えてください。
大切にしているのは、自分がしてもらいたい治療を患者さんに提供すること、また、歯の保存にこだわることです。当院のように住宅街にある地域密接型のクリニックで5年間勤務した経験が、現在の診療ポリシーにつながっています。歯の保存にこだわると「何もしない」ことにもなりかねませんが、そうではなく、抜歯が必要と考えられる状態でも、学術的に抜歯せずに済むような状態まで持っていくための治療の提供をめざします。例えば、歯の根管に問題があれば、根管の先端を切除する手術なども対応可能です。ただし、学術的にどうしても抜歯をしないと改善が難しいと判断した場合は、必要性をきちんと説明し、ご納得いただいた上で抜くこともあります。その際は、患者さん自身が納得されるまで時間をかけて対応します。
歯を残すために、多角的にさまざまな治療を提供
特にどのような治療に力を入れていますか?
歯の根っこの治療や補修治療、歯周病の治療など、細かな処置を伴う治療が得意なので、自分の強みを生かして可能な限り、患者さんの歯を残す治療に力を入れています。どうしても抜歯が必要な場合は、勤務医時代に経験を積んだインプラント治療を行います。また、歯列矯正については、大学で専門的に診療している歯科医師を招き、お子さんから大人まで対応が可能です。患者さんとお話しすることが好きなので、どんなことも気軽にご相談いただきたいですし、セカンドオピニオンも歓迎します。逆に、当院の治療計画やご提供した治療について、他院にセカンドオピニオンを求めていただいてもまったく問題ありません。
歯と全身の健康は関連していると聞きました。
そうなんです。歯の健康は全身の健康と関わることから、当院では予防歯科にも注力しています。例えば、歯周病による出血や腫れは細菌による炎症であり、歯周病とは口の中で炎症が続いている状態を意味します。そのまま放置すると炎症が繰り返される危険がある上、細菌から毒性物質が発生して歯茎の血管から全身に広がることにもつながり、さまざまな病気を引き起こす要因にもなり得るでしょう。糖尿病と関係するインスリンの働きを悪くする可能性をはじめ、心筋梗塞や脳梗塞、認知症などの原因になる動脈硬化や脳血管障害に関与するリスクも指摘されています。ただし、定期的に歯科でメンテナンスを行い、適切なセルフケアを続ければ、予防はもちろん、すでにある虫歯や歯周病の進行を遅くすることが可能です。人生100年時代、生涯を健康で過ごすためにも予防歯科の重要性をぜひ多くの方に知っていただきたいですね。
患者さんと接する際に意識していることはありますか?
患者さんのお話をしっかり聞くことを大切にしています。そのために、専用のカウンセリングルームも設けました。診療の「見える化」にも力を入れ、お口の中を照らすライトにはカメラを装着しており、さらにペンスコープと呼ばれる小型の口腔内カメラも使って、治療の段階ごとに写真を撮影します。歯科ではどんな治療をされているのかよくわからないという声を耳にしますし、特に歯の根の治療は、どのようなことが行われているのか見えない部分だけに不安もありますよね。ですから、口腔内スキャナーやカメラなどによる画像を用いて、治療の進め方や、治療によってお口の中がどう変わったのかなどを確認していただくことが大事だと考えています。
地域に密着し、愛される歯科医院をめざす
お口の中の写真も提供しているそうですね。
アプリを使った予約システムを導入しています。このアプリを利用すると、診療中に撮影した画像データを患者さんと共有することができます。例えば、銀歯を白いかぶせ物に変えた時は、白い歯になったことを家族やパートナーに見てもらいたいと思うかもしれませんよね。ご本人は鏡で確認できますが、治療の場所によってはそうした身近な人たちに見てもらうために口を大きく開けてのぞき込んでもらうしかありません。そんな時に写真画像があればどんな治療を受けたのか、しっかり確認できます。また、このアプリを使うと診察券が不要になるんですよ。財布の中でかさばったり、肝心な時に見つからなかったりする心配をせずに済むのではないかと思います。
設備などのこだわりを教えてください。
診療室はパーティションのある半個室に加え、インプラントなどの外科手術を行うので、感染予防のために独立した完全個室も備えました。設備面では、コンピューター制御で歯の詰め物やかぶせ物を作るシステムを導入しています。歯の型採りをしてから歯科技工所に作製を依頼すると日数がかかりますが、このシステムがあれば、早ければその日のうちに院内で作製できます。患者さんの通院の負担を軽減することができ、費用も少し抑えられると思いますよ。当院の場合、妻が歯科技工士として在籍し、院内ラボを備えていることも、技工物をスピーディーにご提供できる体制につながっています。
院内感染の予防対策はどのようにされていますか?
すべての人が感染している可能性があると仮定した上で衛生管理を行う「スタンダードプリコーション」という考え方を取り入れ、徹底した対策を講じています。高性能の滅菌器を備え、治療に使用した器具などはその都度滅菌する他、診療チェアごとに口腔外バキュームを導入して歯を削る際の飛散物を吸引し、院内の空気をきれいな状態に保つことにつなげていきます。スタッフが安心して働くためにも大切な設備ですね。
今後どのような歯科医院にしていきたいとお考えですか?
大好きなこの地域に密着して診療を行い、お子さんからご高齢の方まで、多くの方々に愛される歯科医院にしていきたいですね。仕事や子育てで忙しい女性も通いやすく、ホワイトニングなど審美面でも気軽にご相談いただける場所であるよう、スタッフ一同、心地良い雰囲気づくりを心がけています。将来的には訪問歯科診療も提供し、このエリアで歯科と言えば「本家歯科医院」と思っていただけるように、これからも努めていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはホームホワイトニング/3万3000円、オフィスホワイトニング/1万5400円~、インプラント治療/38万5000円~、インプラント診断料/3万3000円、矯正治療(I期治療子ども)/38万5000円、矯正治療(II期治療成人)/77万円、マウスピース型装置を用いた矯正/88万円、矯正診断料/3万8500円、調整料(I期)/3300円、調整料(II期)/4400円、セラミックIn(インレー) /4万4000円、セラミックCr(クラウン) /8万3600円〜
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。