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田中 賢一郎 院長の独自取材記事

かわつ田中クリニック

(松江市/松江駅)

最終更新日:2021/11/15

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松江市西川津町のバイパス近くの通りに立つ「かわつ田中クリニック」は、2021年9月に開業したばかり。一般内科のほか、内分泌内科、糖尿病内科、老年内科を診療している。田中賢一郎院長は、内分泌疾患や糖尿病、骨粗しょう症などを専門に、島根大学医学部附属病院や国内外の大学・基幹病院などで長年診療や研究してきた人物。クリニックでは、そんな専門性を生かした診療はもちろん、風邪や胃腸炎など内科全般を幅広く診る地域のかかりつけ医となることをめざしている。「患者さんの良き相談役として長く寄り添っていける主治医でありたい」という田中院長に、診療内容や開業に至るまでのキャリアについて詳しく聞いた。

(取材日2021年10月15日)

専門の内分泌疾患や糖尿病から広く内科一般まで対応

かわつ田中クリニックはどんなクリニックですか?

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当院は、糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの生活習慣病や、甲状腺機能異常などの内分泌疾患、骨粗しょう症をはじめとする骨代謝疾患を専門としています。地域のかかりつけ医として風邪や胃腸炎、頭痛など内科全般にも対応しながら、専門的な治療を求める方にも応えていくことで、患者さんの全身をしっかり診ていけたらと思っています。特に糖尿病や骨粗しょう症については、悩まれている患者さんに対して、専門的な診療ができる医師はまだまだ少ないのが現状。ですので、当院はさまざまなエリアから通いやすいクリニックをめざしました。こちらはバイパスに近いということもあり、市内はもちろん、郊外の鹿島町・島根町・美保関町や、隣接する安来市・出雲市などのエリアからもアクセスの良い立地。不安や気になることがございましたら、気軽にお越しいただけたらと思います。

先生は糖尿病や骨粗しょう症の分野にも精通しておられるんですね。

私はもともと内分泌疾患、つまりホルモンの病気を専門としてきましたので、ホルモンや代謝が影響する糖尿病や骨粗しょう症も専門領域なのです。糖尿病は病気そのものはもちろん、網膜症、腎症、神経障害、脳梗塞、心筋梗塞、骨粗しょう症、歯周病などさまざまな合併症のリスクがあるのも特徴。失明や人工透析のリスクもあり、放置すると生活の質を下げ寿命に影響することも。自覚症状が出るのが遅いので定期検診が大切です。早期発見なら薬を使わず生活習慣の改善で様子を見ることができ、血糖のコントロールで合併症を防げば健常な方と同じ生活を送れます。骨粗しょう症は骨折の危険性を高めます。骨折は要介護や寝たきりの要因にもなり、やはり生活の質や健康寿命に悪影響を及ぼすので早期発見が大切。更年期によって女性ホルモンが激減すると骨が溶けるスピードも一気に上がるため、女性は50歳、男性は60歳以上になったら骨密度検査を受けてほしいです。

内分泌内科では他にどのような疾患を診るのですか?

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甲状腺の疾患が主ですね。代表的なものがバセドウ病と橋本病で、若い女性に多い病気です。甲状腺ホルモンは例えると車のガソリンのようなもので、これが過剰に分泌されて起こるのがバセドウ病。代謝が活発すぎて体重減少、発汗過多、動悸などの症状が出たりします。一方、橋本病は甲状腺ホルモンが出にくくなる、ガス欠の状態。だるさ、むくみ、徐脈、抑うつ傾向などの症状がありますね。お話しした症状のほか、バセドウ病の場合はコレステロールの数値が低く、反対に橋本病だと高く出ることが多いので、健康診断の際に注目してほしいです。ともに、ホルモンバランスを整えるような治療を行い、改善をめざしていきます。甲状腺のトラブルは不妊症につながるリスクもあるため、若い女性は特に気をつけてほしいです。

患者の背景や悩みにも耳を傾け、理解することを大切に

開業までの経緯を教えてください。

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糖尿病や内分泌内科専門の医師として、母校の島根大学医学部附属病院や基幹病院、カナダの大学で診療や研究に従事しました。私は隣の鹿島町出身で、地域の方々にたいへんお世話になったので「いつか恩返しできたら」と考えていました。まだ開業して間もないですが、健康診断で異常が見つかった方や、糖尿病や骨粗しょう症の専門的な診療を目的とした方もいらっしゃいますし、勤務医時代の患者さん、通勤で通りかかって知った方、近くの大学の学生さん、近隣に病院がなくかかりつけ医を探していた方など、県外からも含め、さまざまな方が来院してくだっており、手応えを感じています。

先生が日々の診療で大切にされていることは何ですか?

聞く耳を持つということですね。病気のことだけでなく、患者さんの背景やお悩みなどもしっかり伺い、人柄や考え方まで理解することで初めて良い診療ができると思っています。例えば、糖尿病は甘いものがいけないとよく言われますが、患者さんごとに注意点は違います。一人ひとりに合った診療、アドバイスをしたいと考えています。もともと人と話すことが好きですし、患者さんのお話にしっかり耳を傾けながら健康を守っていきたいですね。開業して日がたっていないので初めて来院される患者さんも多く、これまでの背景などを詳しく伺っているため、今はどうしても診療時間が長くなりがちです。お待ちいただくこともあり申し訳なく思っています。

建物や設備などで工夫された点についてもお聞かせください。

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気軽に入りやすいカフェのような雰囲気にしたいと思いました。清潔感のある白を基調に、待合室は広く明るく、居心地良く。検査室や処置室はプライバシーに配慮しつつ、明るく圧迫感のないよう設計されています。また、新型コロナウイルスの流行下でも安心して通院していただけるよう、発熱患者さん専用の診察室を設け、入り口からの動線も完全に分けていますし、迅速、正確に検査をしていくため多くの機器をそろえています。骨密度は通常、手のエックス線検査と踵の超音波検査を用いて調べることが多いですが、当院ではより高い精度で調べていくため全身用骨密度測定器を導入しました。早期発見はもちろん、治療の効果判定にも有用です。このほか、糖尿病の検査に用いる血糖値・ヘモグロビンA1c測定器、動脈硬化や血管の詰まりを診る検査機器、甲状腺と頸動脈の評価に使う超音波エコー装置、体組成計、心電計、ホルター心電計も備えています。

研究にも注力し、有益な情報を世界に発信したい

長年、研究にも力を注いできたそうですね。

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母校の島根大学、神戸大学、カナダのマギル大学で、糖尿病や骨粗しょう症、加齢や疾患で筋量、筋力、身体能力の低下が起こった状態を指すサルコペニアの研究を行い、世界へ情報発信してきました。現在も骨や筋肉、糖尿病について臨床研究を行い、島根県独自のエビデンスの構築をめざした研究グループでも活動していますので、これからも患者さんに役立つ、新しい知見を発信していきたいと思っています。研究に力を注いできたことで、物事を順序立てて考えることが身につきました。日々の診療では教科書どおりにいかないことが多々あります。どんな問診や検査をすればよいかという解決能力がついたことは、開業医となった今とても役立っています。

先生が医師をめざしたきっかけを教えていただけますか?

人の命を預かる仕事は責任重大ですがやりがいも大きいだろうと、小学生の頃から医師になりたいと思っていました。そして、専門を選ぶ時に考えたのは、慢性的な疾患を扱う科であれば、「一人ひとりの患者さんと向き合って話をしながら、長い期間しっかりと診ていくことができる」ということでした。内分泌内科は問診や診察、検査結果をもとに総合的な視点から全身を診ることができますし、一線で長く続けられるのも魅力でしたね。さらに内分泌領域は学問的にもまだ不明な点が多く、研究結果が病態の解明につながっていくこともやりがいを感じました。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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糖尿病などの生活習慣病や骨粗しょう症は、長く付き合っていかなければならない病気なので、患者さんの健康をトータルにサポートしていきたいです。糖尿病の合併症となる、網膜症の早期発見や歯周病の口腔管理も、当院で一括できれば患者さんの利便性も高まると考えています。それを実現するため数年後をめどに、当院に眼科と歯科が入る計画を進めています。また研究にも引き続き力を注ぎ、県内外の先生方と臨床研究を行い、世界に情報を発信し、世界中の患者さんの役に立つことが夢です。ちょっとした風邪や、健診で異常が見つかった方、治療を見直したい方など、どなたでも気軽に来院していただければと思います。

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