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名和 知久礼 院長の独自取材記事

名和内科クリニック

(品川区/大井町駅)

最終更新日:2023/01/05

名和知久礼院長 名和内科クリニック main

大井町駅から徒歩約3分、光学通りが始まる交差点からすぐのビルの2階にある「名和内科クリニック」。2021年5月に開院し、白色を基調とした明るく清潔感のある院内が印象的だ。名和知久礼(なわ・ちぐれ)院長は、これまで大学病院や基幹病院で糖尿病を専門に30年以上にわたって診療に取り組んできたベテラン医師。同院でも豊富な知識や経験を生かしながら、大井町に住む人・訪れる人の健康を支えていくことをめざしている。「治療が進むにつれて患者さんの笑顔が増えていくのがすごくうれしいのです」と優しく丁寧な口調で話す名和院長に、同院の特徴や糖尿病診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2022年6月20日)

糖尿病を中心とした生活習慣病の診療に力を入れる

クリニックを紹介していただけますか?

名和知久礼院長 名和内科クリニック1

当院は、2021年5月に開院した糖尿病や高血圧、脂質異常症など生活習慣病の診療を中心とする内科のクリニックです。大井町の駅からも比較的近く、交通の便が良い場所に開院することができましたので、地域にお住まいの方々はもちろん、大井町駅を利用して通勤する働き盛り世代の方々にも仕事帰りに気軽に寄ってもらい、健康管理をともにさせていただきたいと思っています。開院の場所に大井町を選んだのは、3つの路線が乗り入れているので、多くの人の健康に貢献できるのではないかと考えたからです。また、私が隣駅の近くに住んでいることもあって、この地域には愛着があるので、地域に貢献したいという理由で選びました。お勤めの方も通院しやすいように、火曜日は夜8時15分まで診療しています。

開院までの経緯を教えてください。

私は臨床医として30年以上にわたって糖尿病を専門に診療を行ってきました。医師として患者さんの病態を捉え、改善に向けた治療を考え、その方法を患者さんに伝えて、実行してもらい、サポートしていく。そして治療が進むにつれて患者さんの笑顔が増えていくのがすごくうれしくて、やりがいに思っています。それをこの先もずっと続けていきたいと考えた時に、病院勤務だと制度上、定年退職があります。私は今、57歳ですが、定年退職を迎えてからクリニックを始めるよりも、もっと前にスタートして体制を整え、より多くの患者さんと末長くお付き合いしていきたいという思いがありました。そこで、少し早めに病院を退職して開院することにしたのです。

すてきな院内ですが、こだわったところはありますか?

名和知久礼院長 名和内科クリニック2

清潔感を第一に、白を基調に明るさも意識して、患者さんが快適に過ごせる環境にしました。また、私の専門である糖尿病の治療では、血糖値とヘモグロビンA1c、尿の検査は核となる検査ですので、院内ですぐに結果が出るよう検査機器を導入しています。ヘモグロビンA1cも、採血してから数分で結果が出ますよ。それから、設備の中でこだわったのはトイレです。院内は広いほうではないですが、トイレは男女で別にしてあります。トイレは、ある意味でどなたにとっても大切な空間ですし、特に女性は男性と共用よりも専用のほうが良いだろうと思いました。最近は高齢者も増えていますので、介護などで付き添いの方が一緒に入ることも少なくないでしょう。そのような場合でも不自由なく使えるよう広いスペースを確保してあります。

オーダーメイドの糖尿病治療に尽力

力を入れていることは何ですか?

名和知久礼院長 名和内科クリニック3

私の専門である糖尿病の診療です。糖尿病に対し当院では、オーダーメイドのような治療を行っています。皆さんも背広やワイシャツなどをオーダーメイドで作ることがあると思いますが、自分に合う服は着心地が良くストレスなく着ることができますよね。一人ひとり違う腕や足の長さに合わせて服を仕立てるように、糖尿病の治療もその人に合わせて考えるのです。例えば、糖尿病の薬には種類がありますが、どの薬が適しているかは人によって違います。さらに、一度使ってみて良かったからといって、「そのまま飲み続けてください」ではなく、病状に応じた調整も必須と考えます。その時々で最も適していると考えられる薬や治療を提案できるかどうかが重要なのです。その見極めも専門家だからできると考えていて、こうした治療をオーダーメイドと言わせていただいています。

管理栄養士による栄養指導にも力を入れていると伺いました。

糖尿病の治療では食生活の指導がとても大切です。そこで、当院では糖尿病を理解する管理栄養士に非常勤で来てもらい、患者さんに糖尿病の病態を理解した上での食事の大切さや適切な食事の取り方などを指導しています。例えば塩分なら、高血圧がある場合、6グラム未満が目標になりますが、一つは量の提案です。みそ汁は1日2杯を1杯に、しょうゆは食べ物にかけていたのを小皿に取るようにするなど、少しずつでも量を減らしていく。同時に、塩分を少なくする味つけを提案します。具体的には、しらすには塩味があるので、野菜と一緒に食べればしょうゆやドレッシングを減らせるでしょう。このように素材の味を生かすなど、患者さんが続けられる工夫をすることが大切だと考えています。また、患者さんは医師には話しにくいことでもスタッフには話してくれることもありますので、管理栄養士に入ってもらうことでより患者さん目線の指導ができると思っています。

高血圧や脂質異常症などの生活習慣病の診療についても教えてください。

名和知久礼院長 名和内科クリニック4

糖尿病と、脂質異常症や高尿酸血症、高血圧などその他の生活習慣病は、すべてに食べ物が関わっていること、また動脈硬化になる可能性があるという共通点があります。そして、病気によって関係している栄養素は若干異なりますが、私たちの食事には欠かせない栄養素が病気に影響していて、食べすぎによる肥満に伴って発症するのも共通点です。これらが複合的に影響し合うことで動脈硬化や狭心症、心筋梗塞や脳卒中などの病気の発症リスクが格段に高まるといわれています。つまり、糖尿病に限らず生活習慣病全般で、食生活をはじめとする生活習慣や体重の適正化が大切だと考えます。

糖尿病治療では患者とのコミュニケーションが特に大切

診療の際に心がけていることはありますか?

名和知久礼院長 名和内科クリニック5

丁寧にお話しすることです。その分、少し時間がかかって待合室の患者さんをお待たせしてしまうこともありますが、1回1回の診察に納得していただくことが、次の診察やその方の病状の改善につながっていくと思っています。そういう意味では、糖尿病治療は特にコミュニケーションが大事なところがあるので、初診の時には、その方の生活が具体的にイメージできるくらいの情報をいただけるように聞くことを心がけています。

先生ご自身が、健康のために取り組んでいることは何ですか?

私はみそや納豆、キムチなどの発酵食品を意識して食べるようにしています。ぬか漬けも作っていますが、あまり手をかけず塩と昆布を入れただけのシンプルなものです。きゅうり、大根、にんじんの他、パプリカ、オクラ、山芋を漬けても良いですね。朝食は発酵食品を必ず入れてお米をしっかりと。昼食は好きなものを好きなだけ。夕食は仕事が終わってからで21時過ぎになることが多いので、腹7分目を意識しています。野菜からよく噛んで食べて、炭水化物系は真ん中から後半に食べることがポイントです。夕食の炭水化物系はパンやパスタも好んで食べますね。食べ終わったら2~3時間は横にはならず、眠る時にはなるべく胃を空にすることを気をつけています。晩酌もしますが、歳を重ねても体重がほぼ変わらないのは、朝食と昼食は好きなだけ食べて、夕食は腹7分目のスタイルが僕に合っているからだと思います。

最後に今後の展望とメッセージをお願いします。

名和知久礼院長 名和内科クリニック6

医師になり30年以上、生活習慣病、特に糖尿病について深く学び、専門性を高めてきました。真面目だけが取り柄の私なので、学んできた知識と新しく取り入れる情報をもって患者さんの診察に全力を注ぎたいと考えています。糖尿病については、75g経口ブドウ糖負荷検査やヘモグロビンA1cなどの専門的な検査も日頃から対応していて、当日に診断がつき、治療にも進めます。健康診断で数値を指摘されたり、不自然な体重の増減があったりした場合などにも、ぜひご相談にお越しください。また、品川区の東京品川病院、NTT東日本関東病院、昭和大学病院、大田区の東邦大学医療センター大森病院、目黒区の東邦大学医療センター大橋病院、文京区の東京大学医学部附属病院、東京医科歯科大学附属病院と連携しています。総合病院との連携をスムーズにすることで、患者さんの健康寿命をより延ばしていきたいです。

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