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原 浩二 院長の独自取材記事

はらクリニック

(川崎市中原区/武蔵中原駅)

最終更新日:2023/10/02

原浩二院長 はらクリニック main

肝臓と消化器について専門性の高い検査・治療を提供するクリニックとして、2021年、武蔵中原駅から徒歩5分ほどの場所に開業した「はらクリニック」。原浩二院長は特に肝疾患に精通し、日本肝臓学会肝臓専門医の資格も持つドクターだ。消化器内科を標榜するクリニックは多いが、肝疾患を専門とするクリニックはまだ少ない。そのため、健診などで肝機能の異常を指摘された人は大きな病院を受診することになるが、原院長は身近なクリニックで専門的な診療を提供したいとの思いで開業したという。胃や大腸の内視鏡検査設備や超音波検査機器も備え、幅広い消化器疾患、肝胆膵領域の診療にも取り組む。大学病院での勤務や米国留学で得た知識や技術を地域に還元したいと意欲を燃やす原院長に、クリニックの特徴や診療に対する思いを聞いた。

(取材日2023年6月16日)

肝臓、消化器内科、内視鏡の専門性を生かした診療

先生は消化器内科、特に肝疾患の専門家ということですね。

原浩二院長 はらクリニック1

そうです。大学病院や関東労災病院などで肝臓や消化器内科の診療に携わり、アメリカ国立衛生研究所への留学も経験しました。前職は横浜市立大学附属市民総合医療センターで、今も週に1回、肝臓がんの専門的な治療を行っています。私は、もともと研究志向が強く、多様な病気があって研究対象が幅広いところに惹かれて肝臓を専門としました。そして、肝疾患の患者さんは多いのに、消化器内科の医師の中でも肝臓の専門家は意外と少ないことから、専門的な医療を身近なクリニックで提供したいと開業を考えるようになったのです。アメリカ留学を経て学んだことを地域医療に還元したいという気持ちがいっそう高まり、大学での仕事が一段落したタイミングで開業を決めました。この場所を選んだのは、武蔵小杉にある関東労災病院に勤務した経験からこのエリアになじみがあり、働き盛りの若い世代が多く、私の診療が役立つのではないかと思ったからです。

クリニック内の感染症対策や設計を工夫したと聞きました。

開業時に新型コロナウイルス感染症が流行していたこともあり、長期的に見ても感染症対策は重要ですから、「自分が患者さんだったら、どうしてほしいか」ということを突き詰めて感染症対策や院内設計を考えました。隔離室を2室、一般の患者さんとは動線を分けて設置しました。完全な陰圧室ではありませんが、ウイルス等を含む可能性のある空気が待合室やほかの部屋に流れ出ることがないように設計してあります。またスタッフと患者さんの接触を防ぐために、自動精算機も導入しました。予約システムも導入して待ち時間の軽減にも努め、受診しやすく通院しやすいクリニックをめざしています。

診療面には、どのような特徴があるのでしょうか?

原浩二院長 はらクリニック2

内科のかかりつけ医として、発熱や咳、腹痛、下痢など内科一般の診療と、高血圧症・脂質異常症・痛風などの生活習慣病、花粉症などの長期的な管理・治療を行います。各種の健康診断や予防接種にも対応します。何科を受診すれば良いかわからないという方も、総合診療の立場から道しるべをしっかり示したいと思っています。消化器内科に関しては、逆流性食道炎や胃潰瘍、慢性胃炎、ピロリ菌除菌、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎などに対して内視鏡検査をはじめ専門的な検査・治療を行います。加えて、腹部超音波画像診断などにより、肝臓・胆嚢・膵臓領域の疾患の診断・評価も行います。そして、ウイルス性肝炎や脂肪肝といった肝疾患の診断や治療に関しては、CTやMRIが必要な場合は提携施設で撮っていただきますが、私が画像診断を行いますし、入院が必要な検査や治療以外は、当院で対応できると思います。

胃と大腸の内視鏡検査を楽に受けられるよう配慮

こちらの胃と大腸の内視鏡検査の特徴を教えてください。

原浩二院長 はらクリニック3

消化器内科では、がんなど病気の早期発見に内視鏡検査が欠かせませんので、とにかく楽に快適に検査を受けていただけるようにしたいと思っています。胃の検査では経口内視鏡と経鼻内視鏡に対応しますし、経口内視鏡と大腸内視鏡の場合は鎮静剤を使用して、ウトウトと眠ったような状態で検査を受けていただけるようにしています。また、着替え室がリカバリー室にもなっていて、ベッドとトイレもついているので、プライバシーを守りながらゆっくり過ごしていただけます。内視鏡検査機器は微細な病変もとらえるための特殊光観察に対応し、さらに大腸に関しては拡大内視鏡を使って、腫瘍が良性か悪性かを判断します。良性ポリープはその場で切除し、悪性と思われる場合は精密検査を行い、手術ができる施設につなぎます。

診療する上で、どんなことを大切にしていますか?

患者さんによく説明して、理解し納得していただくことですね。検査結果から、疑われる疾患、確認するための精密検査、検査項目やメリットデメリット、その結果から考えられる治療の選択肢など、順序立ててわかりやすく説明することを心がけています。というのも「健康診断を受けたが、結果がよくわからない」という方も少なくないのですね。理解できるまで説明されていないということなのだと思います。特に肝疾患は自覚症状がなく、経過を診ていかなければならない病気ですから、途中で治療をやめることが最も問題となります。理解し納得してもらえるようコミュニケーションを大切にしています。

アメリカ留学でのエピソードを聞かせてください。

原浩二院長 はらクリニック4

とにかく一度、世界のトップを見たいと考えて、約5年間アメリカ国立衛生研究所に留学しました。日本との違いもありましたが、先端の医療にふれて、その取り組み方を学びました。今でも毎週、英語論文も読んでいますので、常に知識や診療技術はアップデートできていると自負しています。医学は学問ですから、開業医も勉強を続けるべきだと思うのです。それとアメリカの野球やバスケットボールも好きですね(笑)。当院のロゴ、四葉のクローバーは、緑のものを身につけてお祝いするセントパトリックスデーにちなんでいます。

身近で専門的な医療を提供し、早期発見・治療に貢献

どのような患者さんが多く来院しますか?

原浩二院長 はらクリニック5

開業当初から30~40代の女性の患者さんが多く、それは今でも変わらないですね。症状としては、おなかの張りや痛み、胃酸の逆流など消化器の異常やトラブルが目立ちます。消化器や肝臓を診るクリニックを探していたという声も多く、うれしく思っています。新型コロナウイルス感染症流行中に受診を控えていた方が、健康診断で気になる数字があったと相談にいらっしゃるケースも増えてきた気がします。ほかの診療科から患者さんの紹介もあるので、診診連携にも引き続き力を入れていきたいです。スタッフには、「友達や家族に紹介できるようなクリニックにしていこう」と、伝えています。

肝臓疾患の専門家の立場から、最近気になっていることはありますか?

欧米型の食生活や運動不足で、若い人にも脂質異常症の人が増えて肝臓にも脂肪がつきやすくなっています。肥満の方だけでなく、痩せ型なのに脂肪肝ということもありますので、注意していただきたいですね。大切なことは、市区の検診や勤務先の健康診断などをきちんと受け、肝機能の検査値に異常があると指摘されたら消化器内科や肝臓専門の医師の診断を受けることです。そして「治療をしていたが途中で放置したら病気が進行した」というケースも少なくないので、継続的に経過を診ていくことの重要性も知っていただきたいです。当院では私の専門性を生かした脂肪肝の検査・治療にも注力しています。まずは超音波や血液検査を行い、進行性とそうではないものを見極め、必要があれば提携施設でMRIや肝生検を実施します。脂肪肝の診断の際には、肝臓や膵臓に腫瘍など他のトラブルが起こっていないかも注視しています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

原浩二院長 はらクリニック6

今後も内科全般、肝炎・脂肪肝・肝臓がんなどの肝臓疾患、胃や大腸の消化器疾患について専門的な医療を提供していきます。「肝臓の病気は大きな病院に行かなくては」と思われている方が多いと思いますが、当院では、肝疾患に関わる診療の中で、入院を必要とする検査や治療以外はほとんど対応可能です。中には、「コストをかけて検査しなくも、薬を処方してほしい」と考える方もいるかもしれませんが、検査はあくまで治療方法を決定する手段で、検査による原因解明はベストな治療のために必要なことです。また、私自身、体重を減らすために食事制限や運動を工夫した経験もあり、運動や食事など体のメンテナンスに関わる取り組みも手がけたいと思っていますので、何でも気軽にご相談ください。

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