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新谷 哲司 院長の独自取材記事

みかんの花クリニック 糖尿病・内分泌・代謝内科

(松山市/松山市駅)

最終更新日:2021/10/12

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糖尿病や生活習慣病をはじめとする慢性疾患に特化したクリニックとして開業した「みかんの花クリニック 糖尿病・内分泌・代謝内科」。日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医の資格を有する院長の新谷哲司先生は、基幹病院との病診連携を図り、専門性の高い診療を展開。慢性疾患に悩む患者の不便やストレス軽減のために夜間や土日の診療を実施、また院内の動線にもこだわるなど通院しやすいクリニックづくりに努めている。「確かな根拠に基づく医学知識」、「専門施設としての医療設備」そして「スタッフの思い」の3つをモットーに地域に根づいた医療をめざす新谷先生に、専門性の高いクリニックの意義や患者への思いなどをじっくりと聞いた。

(取材日2021年5月14日)

糖尿病・内分泌・代謝疾患に特化した専門クリニック

開業のきっかけから教えてください。

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私は松山市民病院で長らく糖尿病・内分泌・代謝内科を専門として診療を行ってきたのですが、基幹病院では急性疾患やがんの患者さんの診療が中心になっており、糖尿病や生活習慣病など慢性疾患の患者さんを診にくい状況になってきていたのです。特に新型コロナウイルス感染症が流行してからは、その傾向に拍車がかかることになりました。また、基幹病院とクリニックの機能を使い分けていきましょうという流れになってきたこともあり、基幹病院の機能と遜色ないくらいの機能を持ち合わせたクリニックとして、慢性疾患に専門性の高い診療を行うために開業を決意しました。愛媛県立中央病院や松山市民病院など急性期の基幹病院に通院されている糖尿病や生活習慣病の患者さんを引き続きこちらで診ていけたらと考えています。

基幹病院と連携した診療体制を整えているそうですね。

そうです。松山市民病院との病診連携システムを利用し、市民病院での検査結果や処方薬など患者さんの情報を共有して診療にあたっています。糖尿病や生活習慣病に関してはこちらでしっかりと診療を行いますが、内視鏡やCTなどの検査はできないので、そういったことについては市民病院で検査をしていただき、連携により患者さんの全身状態をリアルタイムで把握しています。新型コロナウイルス感染症の患者さんの診療にあたる愛媛県立中央病院や愛媛大学医学部附属病院にも以前勤務しておりましたので、そちらとも連携して外来の患者さんを受け入れていけたらと考えています。

クリニックのこだわりについてはいかがですか?

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大きな病院ですと、とにかく広いので診察に検査にと院内をあちこち動き回らないといけないことも多いと思うんです。そうした負担を減らすために、当院では院内動線にこだわっています。待合室から検査室、診察室の動線をスムーズに描き、ぐるっと回ったら終わるシステムにしています。調剤薬局も隣接していますので移動のご負担は少ないかなと。また、診療時間も火曜と水曜は夜8時30分まで、土曜と日曜の午前中も診療するなど、非常勤の先生にも来ていただいて診療時間、診療日を増やしています。それから立地ですね。当院は松山市民病院と愛媛県立中央病院のちょうど真ん中くらいにあり、国道56号に面しているので車でのアクセスも良く、松前町や伊予市から来られる患者さんもいらっしゃいます。

患者さんの負担軽減に尽力されていますね。

糖尿病の患者さんに関して、近年スティグマが話題になっています。糖尿病を持つことによる社会的な不利益、デメリットという概念なのですが、そういった負担をなるべく減らしていく方向で日本糖尿病協会も動いています。糖尿病を患っているために、月に1度通院で仕事や学校を休まないといけなかったり、病院で長時間待たないといけなかったりといった負担を減らすために、診療日、診療時間を増やしているのです。糖尿病は慢性疾患、つまり一生付き合っていく病気なので、なるべく普段の生活に支障が出ないようにサポートすることが重要なのです。

人を診る医療で、患者の悩みにワンストップの対応

糖尿病や生活習慣病に対する診療方針を教えてください。

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患者さんの個性や性格に合わせて、無理のない治療を心がけています。好きなものを我慢や抑制する指導はどこかで無理が生じてしまいますから、我慢ではなく、ちょっとでも減らしていく。食事指導で難しければお薬を試してみたり、運動を取り入れてみたりします。食事指導や運動指導、投薬治療にしてもさまざまなアプローチがありますから、患者さん一人ひとりに合った治療を見つけてご提案したいと考えています。

患者さんとのコミュニケーションを大切にされている印象を受けます。

そうですね。患者さんの声を聞くことはとても大切にしています。というのも、私が糖尿病内科を専門としてきたのは、臓器ではなく人を診るということに醍醐味を感じたからなのです。ご飯を食べすぎてはいけないけど食べすぎてしまう。運動もしないといけないけどなかなかできない。それがとても人間らしくて、そういった悩みを抱える患者さんに「こうしたらどうでしょうか」と提案していくことが面白いなと、本当に人を診ているなと実感するんです。当院の特長の一つが問診ブースなのですが、一つ一つ仕切られたブースで看護師や栄養士が事前に患者さんの声を拾ってくれています。さらに次の予約やお薬の服用状況なども確認してくれるので、私は診療に専念できるというわけです。

骨粗しょう症や睡眠時無呼吸症候群など幅広く診療されていますね。

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糖尿病の患者さんは骨折の危険が大きいというデータが出ているので、骨粗しょう症の検査を導入し、併せて治療を行っています。また骨が丈夫でも筋肉が弱かったら骨折もしやすく寝たきりになるリスクも高い。近年糖尿病の世界では、サルコペニアやフレイルという加齢による筋力の低下や、臓器障害を予防する取り組みが積極的に行われています。つまり、糖尿病の治療において骨や筋肉の評価がとても重要だということです。また糖尿病と内分泌、代謝の領域はすべてつながっているため、睡眠時無呼吸症候群や肥満症、高脂血症など生活習慣病の治療も含め、おのずと診療の幅は広がってきました。内分泌疾患ではバセドウ病や慢性甲状腺炎など、甲状腺の病気の方が多いですね。

専門医療をクリニックで気軽に受けられるように

それで多くの分野の専門知識をお持ちなのですね。

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もともと私は糖尿病の診療に専念する考えで日本糖尿病学会糖尿病専門医を取りましたが、肥満や禁煙と糖尿病には深い関係があるためそれについて学び、また糖尿病は高齢の患者さんが増えていることから日本老年医学会老年病専門医をという具合で、各分野の専門性を深めました。どれも実際に患者さんを診ていく上で必要性を感じたものです。食事指導など糖尿病の治療には栄養学が大切ですからその知識も持っていますし、糖尿病患者さんのメンタルケアにも取り組んでいます。また内分泌内科の領域に関しても詳しく、専門的に対応可能なので、患者さんに安心して受診いただければ幸いです。

今後の診療の展望をお聞かせください。

糖尿病は患者さんの全身の健康をしっかり診ることが重要。ですから日本糖尿病協会発行の「糖尿病連携手帳」を活用し、当院だけでなく歯科医師や眼科医師、介護の方とも連携し、患者さんを取り巻く人々が役割分担をしてサポートしていくことが理想です。また糖尿病連携手帳は患者さんの通信簿のようなものでもあります。血液検査や骨、筋肉などの検査結果も入力し、年に一度は全体的な評価を行おうと考えています。それによって患者さんはご自身の状態を把握でき、「筋肉が減っているのでちょっと運動を増やしてみよう」とか、治療のモチベーションにもつながると思うのです。それから、今後は実践的な栄養指導としての調理実習や、患者さん同士が交流しながら糖尿病についての知識を深める糖尿病教室の実施も検討しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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例えば、働き盛りの40〜50代の方が健診で異常があっても忙しくて受診できない、診断されても通院が困難だという状況に陥り、いざ高齢に差しかかったときに健康寿命を縮める結果とならないように、早く専門の医師を受診することが大事ですし、その専門の医師は基幹病院だけでなくクリニックにもいますということをお伝えしたいと思います。糖尿病だから何かを我慢しないといけないとか、不都合が起きることのないように、患者さん一人ひとりが幸せな人生を生きる、その当たり前の権利が守られるように、医師としてお手伝いさせていただけたらと思います。

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