中川 聡子 院長の独自取材記事
医療法人ナデシコ会 森ノ宮なかがわ眼科
(大阪市中央区/森ノ宮駅)
最終更新日:2026/10/15
大阪環状線の森ノ宮駅から徒歩3分。北側には大阪城公園が広がり、散策のついでに足を運ぶ人も多い人気の商業施設もりのみやキューズモールBASE。その2階フロアの一角にあるのが「森ノ宮なかがわ眼科」だ。京都大学医学部附属病院や大阪赤十字病院などでの豊富な臨床経験を持つ中川聡子院長が、地域の基幹病院とも連携しながら、子どもから高齢者まで、患者一人ひとりの目と心に寄り添う眼科医療を提供している。バリアフリー対応で土日祝も診療、ウェブ予約可能など、通いやすさもとことん追求。気軽に相談できる身近なかかりつけとして患者からの信頼も厚い中川院長に、医療に懸ける思いやクリニックについて語ってもらった。
(取材日2022年9月15日/情報更新日2026年9月24日)
近視診療など、地域のニーズに応えるかかりつけ眼科
まずは、開業までの経緯をお聞かせください。

大学時代に目の美しさや、実習で見た教授の手術の素晴らしさに感激し、眼科の医師をめざすようになりました。当時は医療技術が急激に変化していた時代でもあり、そうした環境に身を置きたいという思いもありましたね。卒業後は京都大学眼科学教室をはじめ複数の病院に勤務し、多様な経験を積みました。そのおかげもあり日本眼科学会眼科専門医の資格を卒後5年で取得できたんです。その後、第1子を出産し、仕事と子育てを両立する生活に。大変ではありましたが、周囲のサポートのおかげで走り続けることができました。第2子を出産したことを理由に今後について考えていた時、むさしドリーム眼科の武蔵国弘先生からお声をかけていただき、そちらに勤めることに。しばらくたった後、武蔵先生から承継開業の話をいただきました。第3子が生まれ、ちょうど働き方を考えていた時期でしたので、良いタイミングだと思い話を受け入れたのです。
こちらのクリニックの特徴は何ですか?
開業当初から、身近な目のかかりつけ医として地域の皆さんに愛されるクリニックをめざしてきました。医療法人名の「ナデシコ会」には「ナデシコの花のように、地域の皆さまに親しまれ愛されるように」という理念が込められているんですよ。当院には学校の検診で弱視や斜視を指摘された子どもから、初めてコンタクトレンズをつける学生、老眼が始まった中高年、白内障や緑内障などの疾患を持つ高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんが来られます。定期的な検診で変化や異変に気づき、病気の説明をしてその後の対処を一緒に考えていく、予防医学的なアプローチを取ることが多いですね。検査機器は一通りそろっていますが、手術設備はないので、手術が必要な場合は、近隣の大阪医療センターや大阪赤十字病院をはじめ連携医療機関にご紹介しています。
特に力を入れている分野は何でしょうか?

子どもの近視に対する診療ですね。今、「近視パンデミック」と呼ばれるくらい、子どもの近視が大幅に増加し、近視対策が重要視されています。当院で力を入れているのは、角膜の形を一時的に整えて視力の補正を図るオルソケラトロジーという治療です。特殊なコンタクトレンズを就寝時に着けることで、朝起きてコンタクトレンズを外した後も一定時間角膜の形が保持されるため、昼間は裸眼での生活が望めます。また、2025年からは小児の近視の進行抑制に有用とされる低濃度アトロピン点眼薬治療を開始しています。選択肢が増え、お子さんの近視で悩む親御さんたちのさまざまなニーズに幅広く対応できるようになりました。
眼科医と母親、それぞれの経験を生かした診療を提供
コンタクトレンズや眼鏡の処方にも力を入れて取り組んでいるそうですね。

はい。当院では眼鏡を作ったり、コンタクトレンズを購入したりする際に利用可能な処方箋の発行にも対応しています。処方のために必要な検査を行う際、必ず眼科専門医と4人の視能訓練士が担当する点が当院の強みですね。より適したコンタクトレンズや眼鏡を患者さんが選べるようにサポートするのはもちろん、目に異常がないかも併せて綿密に調べますので、患者さんに安心を感じていただきやすいでしょう。また、処方箋の発行だけではなく、コンタクトレンズの装脱練習にもきめこまやかに対応しています。最近では初めてコンタクトレンズを使う方を近隣の眼科さんからご紹介いただくことが増えていて、コンタクトレンズ診療が当院の一つの強みにもなってきたなと感じています。初めてコンタクトレンズを使う方、これまでのコンタクトレンズや眼鏡がしっくりせずに困っている方は、ぜひ頼りにしていただけたらと思います。
診察で心がけていることは?
少しでも前向きな気持ちになって帰っていただけるようにすることでしょうか。当院で治療をして良くなっていただきたいという思いももちろんありますが、たとえ当院で治療ができなくても「ここに行けばこんな先生がいて、こんな治療ができますよ」と教えてあげることで、患者さんは前向きな気持ちになれると思うのです。また、子どもの患者さんには母親目線で接することが多いです。子どもにとって医療機関はハードルが高い所ですから、少しでも親しみやすく感じてくれたらうれしいですし、それが私の強みだと捉えています。親御さんとも、子育ての悩みなど共有・共感できることが多いので、逆に私が励まされることもあるんです。医師と患者の関係にとらわれず、一緒に成長していけたらいいなと思っています。
学校保健にも尽力されていると伺いました。

地域医療の取り組みとして、2022年から玉造幼稚園の園医を務めています。園の健診では、弱視や斜視が疑われるお子さんが受診されることもあります。また、2025年度からは中央区学校保健協議会の理事としてさまざまな学校保健に関する会議にも出席しています。地道な活動ではありますが、現場の学校保健の話を聞くことですごく勉強になりますね。何より、私自身3人の子どもを育てる中で、地域や学校にお世話になってきたので、今度は自分の専門性を地域の子どもたちのために役立てたいと思っています。開業当初は目の前の診療に精いっぱいでしたが、5、6年診療を続ける中でこうしたお役目もいただき、ありがたいなと思うと同時に、身が引き締まる思いです。地域の子どもたちや親御さんのために医師として何をすべきか、自分の進むべき道が見えてきたように感じています。
医師を志す次の世代に伝えたい、自身の生きる道
今後はどんなクリニックをめざしていきたいですか?

身近な目のかかりつけ医として、地域の人たちの目の健康を長くサポートしながら、私と同じく子育てをする親世代の人たちがすぐに相談できるようなクリニックをめざしていきたいと考えています。振り返ってみれば、眼科に進んだのも、開業医になることを選んだのも、自分の強い意志というより、自分がその時にいた環境の中で周りの影響も受けながら決めてきたこと。受け身といえばそれまでですが、求められるものにうまく乗ってきたような気もしていて、今では求められることがあるのならそれが自分の生きる道だと思うようになりました。そして、子育て支援の恩恵を受けた者として、こういうキャリアやライフプランもあることを次の世代に伝えていくことも、医療の未来に対する務めだと思っています。
3人のお子さんの母として、仕事と家庭はどのように両立されているんでしょう。
例えば、日々の買い物や掃除はアウトソーシングするけれど、子どもの保護者会は参加するなど、自分がしなければならないことと他人に任せてもいいことを区別して行動するようにしています。女性は結婚・出産・夫の転勤など、ライフイベントのたびに大きな決断をしないといけない場面があります。そういったときに本音で相談できる女性医師の先輩やママ友などと、日々コミュニケーションを取ることも大切だと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

目に何らかのトラブルがある人は定期的に通院されると思いますが、何もトラブルがなくても年に1回は眼科で検診を受けていただきたいと思います。目の健康を維持するにはそれなりの投資も必要です。また、当院はお子さんの来院も多く、初めての眼鏡・コンタクトレンズの相談も増えています。初めてに親身に寄り添いたいと思っていますし、当院では専門家のサポートのもと、装脱練習までしっかり行っていますから、遠慮せず気軽に相談してください。今後も地域に根差して皆さんに喜んでいただける診療を提供していければと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー(レンズ代+治療費)/両眼16万6000円~
低濃度アトロピン点眼薬による近視抑制治療/1箱30日分4380円

