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便潜血陽性なら内視鏡検査受診を
病変の早期発見で大腸がん回避へ

まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック

(京都市伏見区/石田駅)

最終更新日:2024/07/23

まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 便潜血陽性なら内視鏡検査受診を 病変の早期発見で大腸がん回避へ まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 便潜血陽性なら内視鏡検査受診を 病変の早期発見で大腸がん回避へ
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女性の部位別がん死亡数で乳がん、子宮がんを抜き、第1位は大腸がんであることを知っているだろうか。便潜血検査が陽性でも「きっと痔の出血」と自分に言い聞かせて、大腸内視鏡検査を受けていない人も多く、日本人の大腸がん罹患者数の増加を憂慮する「まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック」の船越真木子院長。同院では苦痛の少ない内視鏡検査に注力し、土曜日、日曜日や早朝にも検査が行える体制を整えている。数種類の鎮静剤を使い分け、うとうととしている間に検査を進めることで、嫌な記憶を残さず終えることを心がける。便潜血検査が陽性にもかかわらず、多くの女性が大腸内視鏡検査を受けていない現状を嘆く船越院長に、大腸内視鏡検査を受けないリスクや検査の内容について教えてもらった。

(取材日2024年6月19日)

多くの女性が便潜血陽性をそのまま放置している危険な状況。大腸内視鏡検査を受けるところから始めよう

Q便潜血検査に引っかかると、どんな病気が考えられますか?
A
まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 便潜血検査で陽性だった場合、早めの受診が大切だと話す院長

▲便潜血検査で陽性だった場合、早めの受診が大切だと話す院長

じつは便潜血検査が陽性の方で、すぐに大腸がんと診断される方は全体の数%程度ともいわれています。意外に少ないというのが実際のところですね。半数近くの方は大腸ポリープがあると診断されます。この大腸ポリープというのは、前がん病変のものもありますので注意が必要です。大腸がんになるポテンシャル、可能性が高い病気ということですから、潜血検査で陽性と診断された段階で、まずは大腸内視鏡検査を受けていただきたいのです。それ以外に考えられる病気としては炎症性腸疾患です。腸に炎症を起こす病気で、クローン病や潰瘍性大腸炎などがあります。肛門からの出血や痔で、便潜血検査陽性となることもあります。

Qポリープから大腸がんになる可能性は、高いのでしょうか?
A
まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 多くの患者が受診しやすいよう土日も検査を行っている

▲多くの患者が受診しやすいよう土日も検査を行っている

大腸ポリープの中でも、腺腫(せんしゅ)と呼ばれる腫瘍性のポリープが前がん病変です。10年、20年後にがんになる可能性が高いのですが、大腸ポリープを取り切れれば、将来的に大腸がんになるリスクを下げることが望めるのもわかっています。そういう意味でも大腸内視鏡検査は100%してもらいたいですね。便潜血陽性と言われた40代女性の4分の1が大腸内視鏡検査を受けていないという、とあるデータを見て私はとても驚きました。子育てや仕事でお忙しい年代だと推察できますが、リスクを放置するのは危険です。当院では土日も検査ができますし、平日の午前中で検査を終えるよう調整も可能ですから、ぜひご相談いただきたいですね。

Qでも、大腸内視鏡検査は不安ですし恥ずかしさもあります。
A
まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック クリニック全体で患者の不安な気持ちに寄り添う検査を行っている

▲クリニック全体で患者の不安な気持ちに寄り添う検査を行っている

当院では、まず受付や看護師などのスタッフが丁寧にご説明をし、不安なく検査を受けていただけるように工夫をしていますので安心してください。「下剤の飲み方がわからない」「途中で気分が悪くなったらどうしよう」などのご質問にも、時間をかけてお答えしています。検査は、不織布でできた使い捨てのハーフパンツを履いたままで行えますので、お尻が丸出しになってしまう心配もないです。検査中は少し眠くなる程度になるように鎮静剤を、お体や腸の曲がり具合に合わせて点滴で投与させていただき、リカバリー室でゆっくりとしてもらってから、結果の説明をさせていただきます。細経のスコープを採用していますので、痛みもほとんどありません。

Q便潜血検査が陰性なら、大腸がんは心配しなくてもよいですか?
A
まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 進行がんの予防のため、定期的な検査の必要性を説く院長

▲進行がんの予防のため、定期的な検査の必要性を説く院長

便潜血検査が陰性でも残念ながら安心できません。すでに進行がんでも陰性と出る人が3割、早期がんでも4割の人が陰性結果だったというデータもあります。便潜血検査は基本的に毎年受けていれば、すぐに亡くなってしまうリスクを減らすことが期待できるだけで、進行がんを予防できるわけではないのです。アメリカでは大腸がんを減らすため、便潜血検査の代わりに最初から内視鏡検査を行う対策を採用し、死亡率低下を図っています。しかし日本は相変わらず増え続けています。ここがすごく大きな問題です。40歳以上になると男女とも大腸がんのリスクはぐんと上がります。ご家族に年齢の若いがんの方がいたら30歳でも検査をお勧めします。

Q大腸内視鏡検査を受ける際の注意点を教えてください。
A
まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 検査前の食事の仕方、錠剤の飲み方を丁寧に教えてくれる

▲検査前の食事の仕方、錠剤の飲み方を丁寧に教えてくれる

まずお食事については、前日、特に便秘症の方は前々日から、できるだけ食物繊維の少ない食事をお願いしています。お通じをスムーズにするためにと、食物繊維を取ってしまわれると下剤を飲んでも腸に残ってしまいます。多く見られるのが玉ねぎやゴマ、ひじき、こんにゃくなどです。腸内をきれいにするための手順としては、まず前日の夜に錠剤を2錠飲んでいただくこと。翌朝の排便を確認したら、そこから下剤を飲み始めていただいて、良いタイミングでクリニックへ。排便に諸々が混じらずに透明な状態になったら、準備完了です。内視鏡検査自体は15分程度で済みますので、鎮静状態から覚めて、結果を聞いて、お帰りいただくという流れです。

ドクターからのメッセージ

船越 真木子院長

女性の場合は乳がんや子宮がんよりも、大腸がんでの死亡率のほうが高く、第1位です。男性も第2位で、男女合わせると年間に5万人以上の方が、大腸がんで命を落とすといわれています。早期で見つかれば完治も見込めますが、進行していた場合、数年の闘病の末に多くの方が亡くなっている、という状況は私たち消化器内科の医師にとってたいへんつらい結果です。便潜血検査で陽性の結果が出ても「痔だから」「私は大丈夫」と、都合良く判断することは賢明ではありません。ご不安はすべて私たちが受け止めます。半日頑張っていただけたら、その後の数年は安心して生活していただけると思いますので、どうぞ大腸内視鏡検査を受けてください。

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