大西 郁子 院長の独自取材記事
新宿コスモ眼科
(新宿区/新宿駅)
最終更新日:2026/03/11
新宿駅南口から徒歩2分、甲州街道沿いのビルの地下1階に構え、アクセス抜群の「新宿コスモ眼科」を訪ねた。院内はコンパクトながら、クリニックではまだ数少ないという調節機能分析装置を備えるなど機器類も充実し、新宿周辺に勤めるオフィスワーカーをはじめ、子どもから高齢者まで幅広い世代が訪れるクリニックだ。2024年4月には大西郁子院長による新体制がスタートした。大学病院で白内障手術を数多く手がけた経験を持つ大西院長に、同院の特徴や強み、診療時に心がけていること、近視の患者に潜む緑内障のリスクについてなど、印象に残る患者とのエピソードを交えつつ、幅広く話を聞いた。
(取材日2025年12月19日)
調節機能解析装置を用い、眼精疲労にアプローチ
こちらは新宿駅前でとても便利な立地ですね。

新宿駅南口からすぐ、代々木駅からも徒歩圏内の、大通りに面したわかりやすい立地です。そのため、近隣にお勤めの働く世代の方はもちろん、小さなお子さんからご高齢の方まで幅広い世代の患者さんにお通いいただいています。結膜炎やものもらい、花粉症をはじめとするアレルギー症状を訴える方やコンタクトレンズ処方、眼鏡処方のために来院される方が多く、またドライアイや眼精疲労、緑内障、網膜疾患、飛蚊症など、目に関わるさまざまな不調に幅広く対応しています。
クリニックの特徴や強みについて教えてください。
常勤の視能訓練士が在籍し、コンタクトレンズや眼鏡の処方にあたってのサポート体制が整っています。設備面では、緑内障や加齢黄斑変性の早期発見に役立つ「OCT(光干渉断層計)」、眼精疲労と関わりの深い目のピント調節機能を測定する「調節機能解析装置」も用意しています。調節機能測定装置をクリニックで導入している施設はまだ少ないことから、パソコン業務が長い方やコンタクトレンズをつけている時間が長い方など、慢性的な眼精疲労にお悩みの方にお役に立てるのではないかと思います。
患者さんと接する上で、先生が心がけていることはありますか?

開業医だった父から医師の心得として「家族に接するのと同じように、患者さんにも接しなさい」と教わりましたので、当院を訪れてくださるお一人お一人が自分の身内だと思って、親身に接することを心がけています。目の症状は患者さんご自身で患部を直接見て確認することができません。ですから、例えば角膜に傷がある箇所、結膜炎の状態など、モニターで検査画像をお見せしながら説明することで、患者さんが病状を十分に理解し、納得していただけるように努めています。またコンタクトレンズをお使いの方で、例えばアレルギー性結膜炎を発症している場合には、コンタクトレンズの使用をいったん休むことをお勧めしたり、1日使い捨てのワンデーコンタクトレンズに切り替えて、より清潔な状態を保つようアドバイスしたり、具体的な提案を行うように意識していますね。
白内障手術を終えた患者の喜ぶ姿が何よりの励みに
先生が医師の道に進まれたのは、やはりお父さまの影響が大きかったのですか?

そうですね。子どもの頃に父からよく、「患者さんが喜んでくれると、お父さんもうれしいんだ」という言葉を聞いていました。そうした環境もあり、私自身も小さい頃から医師になりたいと考えて育ったんです。医学部では臨床実習でいろいろな診療科を見て回るのですが、眼科でご高齢の患者さんが白内障手術を受けて、とても晴れやかな表情で喜んでいる姿を目の当たりにし、眼科に進むことを決めました。父が言っていたように、患者さんの喜んでいる姿に私も心を打たれ、自分もいつか白内障手術を手がけて多くの患者さんを笑顔にしたいという思いが強まりましたね。
その後、大学病院や都立病院で白内障手術を数多く手がけて来られました。
視界が黄色っぽくかすんで見えるのが、白内障の大きな特徴です。勤務医時代に担当したある白内障の患者さんはおしゃれに興味を持てず、いつも地味な服装でノーメイクで通院されていましたが、手術を終えた後にはそれまでとはガラリと印象が変わり、きれいな花柄の服を着て、お化粧をして来院されるようになったんです。やはり勤務医時代の別の患者さんにも喜びを話していただける機会があり、そうしたお声が手術を手がける眼科医として何よりの励みになりました。
こちらでは緑内障の早期発見にも注力されているそうですね。

眼鏡やコンタクトレンズの処方で来院される方の多くは近視です。近視は緑内障のリスクが高いとされているため、当院では角膜や結膜だけでなく視神経乳頭や網膜神経線維層の状態を確認し、必要に応じてOCTや視野検査を行い、緑内障の兆候を見逃さないよう努めています。緑内障は現在、日本人の失明原因のトップで、40歳以上では20人に1人がかかっていると推定されています。ところが緑内障の初期は自覚症状がほとんどなく、ご本人が「視野が欠けて見えづらい」と自覚する頃には視神経の60~80%が障害され、治療をしても元に戻すことはできません。そのため、早期発見が重要な疾患なのです。緑内障と診断された場合、従来の点眼治療の他、点眼で眼圧が下がらない方や、毎日の点眼が負担に感じる方には、SLTレーザー治療をお勧めしています。ご希望の場合は、連携している系列の江古田コスモ眼科をご紹介していますのでお気軽にご相談ください。
近視の症状に気づいたら早めの受診を
最近は、近視のお子さんが増えていると聞きました。

そうですね。お子さんの近視は、以前に比べて増えている印象です。外で遊ぶ時間が減り、スマートフォンやタブレット、勉強などで長時間手元を見る生活が増えたことが要因だと考えられます。近視は、眼球の角膜から網膜までの長さを指す“眼軸”が伸びることで起こり、成長期のお子さんほど影響を受けやすいとされています。近視が進むと、将来的に緑内障や黄斑変性などのリスクにつながることもあります。予防のためには、太陽の下で体を動かす時間を増やし、なるべく手元を見る時間を減らすことが大切です。スマートフォンやタブレットの使用を完全に避けることは難しいため、使用時間を意識的に管理することが求められます。手元を見る時間が続いた場合は、目を休ませるようにしてください。授業中に黒板が見えにくい、テレビとの距離が近くなる、目を細めて見るといった変化に気づいた場合は、早めに眼科を受診し、正確な検査を受けることをお勧めします。
近視に対しては、どのような治療方法があるのでしょうか。
基本となるのは、眼鏡やコンタクトレンズの処方です。お子さんの目は調節力が強く、初診時の検査では実際よりも近視が強く出てしまうことがあるため、処方前に点眼薬を使って調節力を取り除き、度数を測定していきます。ただし、近視は成長とともに進行しやすいため、希望される方には自費診療となりますが、近視の進行を抑えるための低濃度アトロピン点眼薬を提案しています。適しているのは、近視が進みやすい10代前半から10代後半のお子さんです。一方で、重度のドライアイなど、この治療が適さない場合もあるため、当院で検査を行った上で、治療は本院の板橋すばる眼科をご紹介しています。また、コンタクトレンズの管理ができる方には、就寝中に特殊な治療用コンタクトレンズを装用し、角膜の形の調整を図る「オルソケラトロジー」というご提案も可能です。こちらも自費診療となり、希望される場合は本院をご案内しています。
最後に、今後の展望と読者に向けたメッセージをお願いします。

人間の五感のうち、目から得られる情報は約80%を占めるといわれています。そのため、目に不調があると、生活の質(QOL)も低下してしまいます。私自身もコンタクトレンズを使用し、家では眼鏡をかけて生活しており、ドライアイや老眼を実体験として感じてきました。そうした経験を踏まえ、患者さんのお気持ちに寄り添った丁寧な診療を心がけています。新宿という場所柄、忙しい方が多く来院されますが、スタッフ一同、限られた時間の中でも安心して受診していただけるよう、できるだけスムーズに診察を終えられる体制づくりに努めています。アットホームな雰囲気のかかりつけ眼科ですので、目に関して少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

