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マスク着用での生活が悪化要因に
ニキビや肌荒れの治療と予防

北参道駅前ひふ科

(渋谷区/北参道駅)

最終更新日:2021/10/12

北参道駅前ひふ科 マスク着用での生活が悪化要因に ニキビや肌荒れの治療と予防 北参道駅前ひふ科 マスク着用での生活が悪化要因に ニキビや肌荒れの治療と予防
  • 保険診療

感染症予防のためにマスク着用が欠かせない中、ニキビや肌荒れといった顔周りの肌トラブルの相談で皮膚科を受診する患者が増加しているという。マスクが長時間肌に触れていることでの物理的な刺激などによって、肌が本来持つバリア機能が損なわれ、もとからあった肌トラブルの悪化はもちろん、これまでトラブルがなかった肌にも悪影響を及ぼしているという。マスクによる感染症予防と、肌の健康維持を両立させるにはどうしたら良いのか。幅広い世代の皮膚疾患の診療を手がける「北参道駅前ひふ科」の蒲澤美代子院長に、マスクによってニキビや肌荒れが起こりやすくなるメカニズムと、そうしたトラブルを予防するための対策、皮膚科での治療の進め方などについて詳しく聞いた。

(取材日2021年7月19日)

日頃から化粧水などで保湿を入念に行い、肌の状態を整えておくことが大切

Qマスクをするとニキビや肌荒れが起きやすくなるのはなぜですか?
A
北参道駅前ひふ科 話しやすく優しい雰囲気の蒲澤美代子院長

▲話しやすく優しい雰囲気の蒲澤美代子院長

マスクの中は外気よりも高温多湿な環境になっています。そうしたマスク内の「蒸れ」であったり、マスクの着脱による摩擦や顔周りの温湿度の変化によって、肌が本来持つバリア機能が損なわれやすいため、ニキビやかぶれ、かゆみなどのトラブルにつながりやすいと考えられます。肝斑ができやすい体質の方であれば、マスクが皮膚に常時当たっている頬骨の辺りが黒ずんでしまうなど、マスク生活を送るようになってから目立ち始めた肌トラブルは、その内容もさまざまです。

Qマスクを長時間つけていることもニキビを悪化させる要因ですか?
A
北参道駅前ひふ科 マスクを長時間つけていることにより、肌荒れがしやすくなる

▲マスクを長時間つけていることにより、肌荒れがしやすくなる

現在は自宅で過ごす時間を除いて、仕事中や外出中などマスクを着用した状態で過ごす時間がとても長く、マスクが直接肌に長時間触れていること自体、肌にとっての外的刺激になっています。加えて、マスクの内部が汗をかいて蒸れた状態になると、皮脂が増えて毛穴が開き、マスクを長時間つけていることによって、炎症を起こしやすく、もともとニキビができやすい体質の方もそうでない方も炎症が長引いてしまう傾向にあるのではないのでしょうか。

Qマスク生活の中でもできる、肌荒れ対策はありますか?
A
北参道駅前ひふ科 気軽に立ち寄れるクリニックでありたいと話す蒲澤院長

▲気軽に立ち寄れるクリニックでありたいと話す蒲澤院長

不織布のマスクは使い捨てですが、洗濯して繰り返し使う布製やポリウレタン製のマスクの場合、素材が肌に合わなかったり、あるいは繊維に残った洗剤が原因で、皮膚がかぶれてしまうといったケースも少なくありません。着用するとかゆくなるなど、肌に少しでも違和感を感じたら、ただちに使用を控えて早めに別の種類のマスクに取り替えるほか、化粧水をつけるなどの保湿ケアを日頃から入念に行うことが大切です。一度肌が荒れると、マスク生活が続いている環境下ではどうしても治りにくいですから、毎日のスキンケアで予防に努めましょう。それでもニキビが増えてきてしまうなど、なかなか治りにくい場合は早めに皮膚科を受診してください。

Q皮膚科での治療はどのように進めていくのでしょうか?
A
北参道駅前ひふ科 患者の肌質や症状から、治療法を選択していく

▲患者の肌質や症状から、治療法を選択していく

ニキビであれば、塗り薬と飲み薬を併用しながら治療していきます。マスクが悪化要因になっているニキビであっても、年齢や肌質などによって肌に不足しているものが異なりますから、水分が足りなくて皮脂の分泌が進んでしまうといった方には水分が多めのローションタイプの外用薬を使ったり、逆に皮脂分泌が少ない方には油分を補ってくれるような種類のお薬を使うなど、その方の肌質や症状をトータルで評価して、治療法を選択します。どんな肌質の方でも使いやすい低リスクなお薬から使い始め、2週間使ってみて改善が見られない場合は別の種類の薬に変えるなど、より適切な方法を探っていきます。

Q自己流のケアでニキビを悪化させているケースも多いそうですね。
A
北参道駅前ひふ科 一人で悩まず、皮膚科の医師からのアドバイスを受けよう

▲一人で悩まず、皮膚科の医師からのアドバイスを受けよう

「マスクニキビ」といった言葉が話題になり、動画サイトで紹介されていたスキンケアを試してみたらニキビが悪化してしまったといった話もよくお聞きします。インターネット上の情報の中には有用な方法も含まれているのですが、それがすべての人の肌に適した方法とは限りません。その点、これまでに数多くの症例や肌質を診続けてきた専門家である皮膚科の医師の見立てで、その方の肌に合った薬の処方やスキンケアのアドバイスを受けるほうが、肌の状態の改善につながる近道だと思います。「このくらいのことで皮膚科にかかっていいのかな」などと思わずに、お気軽にご相談ください。

ドクターからのメッセージ

蒲澤 美代子院長

外出自粛の生活が長引いて、ただでさえ気分がふさぎがちなところに、肌トラブルまで重なってしまうのは本当につらいですよね。マスク着用での生活に起因する肌トラブルにもいろいろありますが、つらいのはニキビなのか、かぶれなのか、くすみなのか、第三者である皮膚科の医師に相談してみることで、新たな気づきが得られることもあると思います。当院では保険診療を中心に行っていきますが、患者さんのニーズに応じてスキンケア用品、ケミカルピーリングやレーザーなど自由診療の治療も順次導入予定です。マスクが手放せない日々がまだ続きますが、一人で悩まず、肌トラブル解決の道を一緒に探っていきましょう。

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