菅原 大輔 院長、山田 晋也 理事長の独自取材記事
医療法人社団天翔会 かるがも上尾クリニック
(上尾市/上尾駅)
最終更新日:2025/04/14

「かるがも上尾クリニック」は2020年12月の「イオンモール上尾」オープンと同時に2階に開業。内科・小児科を中心に、あらゆる患者の多様な悩みに応えているクリニックだ。大きな水槽にたくさんの魚が泳ぐ院内は、元気になれるような明るい色使いが特徴。2025年4月に院長に就任する菅原大輔先生と山田晋也理事長に話を聞いた。
(取材日2025年3月3日)
患者の声に真剣に耳を傾ける診療姿勢
菅原先生はこれまでどのようなご経験を積まれてこられましたか?

【菅原院長】以前は自治医科大学附属さいたま医療センターの小児科で診療をしていました。専門は内分泌が主で最近はアレルギーも積極的に診ています。近年は赤ちゃんの頃からアレルギー疾患が疑われるお子さんも多いので、お役に立てると思います。あとは国立成育医療研究センターでの経験も生かして低身長に関するご相談も対応できます。低身長はなかなか相談できる機関が少ないこともあり、クリニックで専門的な診察を行い、地域に貢献できればと思います。その他にも便秘や夜尿症も対応しますので、まずは何でもお気軽に相談していただければと思います。自治医科大学附属さいたま医療センターでは入院が必要なお子さんや基礎疾患があるお子さんを診察していました。当クリニックから大学病院などをご紹介する際は、不安を感じることもあるかと思いますので、ある程度紹介後の流れについてお話しできたらと思います。
お子さんの診療で工夫されていることなどはありますか?
【菅原院長】基本的にお子さんの言うことに耳を傾けるようにしています。お子さんの話を聞いて信頼関係を築いた上で、そこから他に困っていることはないか尋ねます。そうすると、この先生は話しやすいかも、ってお子さんも思ってくれて、自分からいろいろとしゃべってくれるんですよ。あとはお子さんの年齢によりコミュニケーションの方法を変えます。小学校低学年は良くも悪くも素直ですが、思春期に入り自我が確立すると関わりが難しい年頃になります。親御さんとのコミュニケーションも難しくなってくる頃でもあるので、親御さんが隣にいないほうが良さそうだと思ったら、お子さんだけとお話しすることもあります。親御さんとお子さんが対立しないよう気を使うこともありますね。
小児科の医師としてうれしい瞬間はどんな時ですか?

【菅原院長】慢性疾患を抱えていらっしゃるお子さんが成長されて小児科を卒業される時、親御さんから「先生と出会えて、ここまで成長できて幸せです」と言ってもらえた時、小児科医になって良かった、と実感しました。お子さんに「先生大好き、ありがとう」なんて言ってもらえると本当にうれしいです。一方で難しいと思うのはお子さんの気持ちをくみ取ることです。特に乳幼児だと、自分の意思をきちんと表現することは難しいので、子どもの立場に立って、どうすればこの子にとって良いだろうか、と常に考えています。それでも100%満足できる診療はできていないと思うので、今も悩みながら診察をしている、というところです。
山田理事長から見た菅原院長はどんな方ですか?
【山田理事長】子どもと真剣に向き合ってくれる診療姿勢にほれ込んで、院長としてお迎えしました。これまで非常勤の医師として当クリニックに来ていただいていたのですが、私が横で診療の様子を見ていても、なかなかできることではないと感心することばかりだったんです。子ども自ら、先生に診てもらいたい、と言ってもらえる先生というのは実はなかなかいらっしゃいません。
親子一緒に診察が受けられる体制
土日、祝日も診察されていますね。

【山田理事長】土日祝日は遠方から来られる患者さんも多いですね。患者さんが増える分、医師の数も増強し対応しています。また商業施設の中にあるので駐車場が多くそういった面でも来院しやすいと思います。当クリニックの外来は、子どもも大人も誰でも困ったときに「あそこなら開いている」と思い出してもらえてすぐに来院していただけるクリニックをめざしています。特に小児科は、急な発熱や症状が出たときに、どこに行けばいいのかわからず、不安を抱えたまま様子を見る親御さんも少なくないと思います。当クリニックが土日祝日診療することで、子どもも大人も何かあった時にまず来ていただけるようにして、必要なら速やかに二次、三次医療機関につなげられる道をつくる。そんな地域医療における守り神のような役割を果たしたいと思っています。
親子一緒に診てもらえるのもポイントですね。
【山田理事長】だいたい子どもの風邪は親ももらいますよね。そして子育て世代は持病もなくかかりつけのクリニックがないことが多いんです。具合の悪いお子さんを抱え、こっちの小児科、あっちの内科、と受診するのは本当に大変で親御さんのことは後回しになりがち。ですからおそらく同じ病気である親も子も一緒に診ることができれば、お役に立てると思います。また当クリニックは予約制ですがその予約枠の数が多いので、予約できずに受診できないといういわゆる受診難民が出ないようにしています。前回と同じ症状で受診したいけれど、予約が取れなかったので別のクリニックへ、ということだと一貫性のある医療が受けられません。一貫性のある医療という意味では、ある特定の分野に特化した診療ではなく、とにかくどんな疾患でも当クリニックで最善の診療をして、この子のためには紹介したほうが良い、ということならご紹介するという体制にしています。
大規模病院とクリニックで診療姿勢に変化はありますか?

【菅原院長】大きな病院での診療にもやりがいはありましたが、徐々に若い先生方を指導する立場になり臨床の現場からは距離ができるようになってしまいました。私としてはやはり患者さんに直接触れる所にいたかったので、クリニックでの勤務を考えたんです。そんな時に山田理事長に、患者であるお子さんにとって良いことなら積極的にやっていい、これまでのお子さんに寄り添う診療スタイルはまったく変えなくていい、と言っていただけたので院長職をお受けしました。患者さんの多いクリニックですので、時に効率重視のように思われるかもしれませんが、限られた時間の中で丁寧な診療を心がけていきたいと思います。
些細なことほど気軽に相談を
親御さんへのアドバイスはなにかありますか?

【菅原院長】よくこんなこと聞いていいんですか?と遠慮がちに話されることがありますが、クリニックというのはアクセスの良さが一番だと思っていますので、些細なことも気軽にご相談いただければと思います。大したことないと思っても、親御さんが「何かがおかしい」と思われたことには何か隠れていることが多いものです。ですから私はお子さんたちだけでなく親御さんの声に耳を傾けることも大切にしています。お子さんと親御さん、双方のお話をきちんと聞く、それが正しい診断への一番の近道だと思っています。大学病院ではクリニックからご紹介を受けて入院が必要な患者さんを診ましたが、多くの場合、初期症状は大したことはなくても徐々に重症化していくことがあります。ですので少しでも不安なことがあれば遠慮なくお声がけいただければと思います。
先生方もスタッフの皆さんも生き生きと働かれてる印象を受けます。
【山田理事長】菅原院長含め先生方が優秀なのもあるのですが、スタッフがとにかく素晴らしいんです。そのおかげでたくさんの予約患者さんを受けられています。そうやって生き生きと働いてもらうためには、プライベートと仕事の両立が肝心。スタッフから何か改善案が挙がり良いと思ったら、即翌日から実行することもあります。スタッフが働きやすく、患者さんのためになることは即実践です。そんな機動力の良さも当クリニックの強みでしょう。今後は自動精算機を導入し、予防接種の患者さんの動線を工夫しようと考えています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【菅原院長】風邪などはもちろん、アレルギーや便秘、低身長などお子さんの疾患は特に継続的に診る必要があるものが多いので、当クリニックのように土日祝日などいつでも受診できる存在は地域のお役に立てると思っています。小児科も内科も併設していますので、親子同時に風邪をひいてしまったようなときなど、一緒に受診できます。いつでもなんでも相談できるクリニックですので、気軽においでください。