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本城 裕章 院長の独自取材記事

新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック

(前橋市/新前橋駅)

最終更新日:2021/10/12

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック main

新前橋駅から徒歩5分の場所にある「新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック」。駐車場も7台分用意され、アクセスの良さも大きな魅力だ。本城裕章院長が2020年7月に開業した同院。白を基調とした外観には、クリニックらしい清潔なイメージとともに、誰でも温かく迎えてくれそうな穏やかな雰囲気が漂う。待合室は自然光が差し込む開放感あふれる空間。窓や診察室の入り口に施されたイラストレーションに心が和む。大学病院や大規模病院で診療にあたる中で、西洋医学だけでなく東洋医学も取り入れることにより患者に多くの治療の選択肢を提供したいと考えるようになり、開業を決意したという本城院長。話を聞いていると、その内に秘めた強い気持ちがひしひしと伝わってきた。

(取材日2021年5月31日)

人々の健やかな生活に寄り添うクリニック

内科・漢方内科を掲げていらっしゃいますが、どのような診療をされているのですか。

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック1

当院では西洋医学と東洋医学の観点を組み合わせた医療を実践しています。それぞれの利点を生かし、病状だけでなく患者さんのライフスタイルや価値観を大切にした診療を心がけています。東洋医学においては、患者さんの話をよく聞き、漢方の理論に基づいて個々の病態に合った薬を選んでいきます。漢方治療を希望して来られる患者さんの多くは40歳前後から50代の女性。月経困難症や生理痛、あるいは更年期障害による不調が続いているという方が目立ちます。月経困難症などの患者さんの中には、婦人科でホルモン治療を続けているがうまくいかない、ピルの副作用がつらいといった方も。症状や体質などを見極め、血の巡りを改善するための薬やイライラの緩和に役立つ薬などを処方しています。

患者さんはどのようなきっかけでこちらのクリニックに来られるのでしょうか。

インターネットで調べて来られる方が多いですね。私のブログで健康や治療に関するテーマを扱っているので、それを見て来てくださる方もいます。更年期障害や婦人科系の症状のほか、メンタルの不調を抱えた方やアトピー性皮膚炎がなかなか治らず悩んでいる方、生活習慣病をなるべく薬を使わずに治したいと考えている方など、相談内容は多岐にわたります。診療のほとんどが漢方治療で、このところ精神的な不調を訴える若い方が増えています。新型コロナウイルス感染症流行の影響からか、昨年の開院直後から世代を問わず心の症状で来られる方はいたのですが、数ヵ月前から目立って増加傾向に。精神科や心療内科は予約が取りにくい、あるいはハードルが高いと感じる方が当院にいらっしゃるのかもしれません。そのような方々に、漢方で何かできることがあればうれしいですね。

先生はもともと東洋医学に興味をお持ちだったのですか。

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック2

群馬大学医学部で学び、その後10年以上、外科医師として働いてきました。さまざまな症例と向き合う中で、もっと患者さんの体と心を根本的に治し、心身ともにより健やかな人生を送れるようお手伝いできないものかと考えた時に、東洋医学に可能性を感じたんです。西洋医学だけでなく、東洋医学との組み合わせで患者さんを救える手立てがあるのではないかとの思いは日増しに強くなりました。そして自分なりに勉強を重ねて現在に至っています。とはいえ漢方は古くから行われている医療で、幅広く奥深いものですから、私自身まだまだ勉強中の身。もしかしたらこの勉強は一生続くのかもしれませんね。

医療にはもっと多くの選択肢があるべき、と開業を決意

先生が医師を志した理由、開業に至った経緯をお聞かせください。

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック3

高校時代、人生の目的や生きる意味を考える中で一時期、哲学や宗教学に関心を持った時期があったんです。そちらの方向に進もうとも考えたのですが、将来、自分がその世界で何ができるか、具体的なイメージを抱けませんでした。それでリアルに命と向き合う医師という職業にたどり着いたんです。日々、命と向き合うことで、生きること、死ぬことを考えてみたいと思ったんですね。医師になり、私はより良く生きるには病気を根本から治すこと、患者さん自身が納得して治療を受けることが重要であり、心身ともに健やかであることがより良い人生につながると考えてきました。大学病院や大規模病院で多くの症例に向き合う中で、ここでできる治療以外にほかの選択肢を患者さんに提示できるのではないかという思いが膨らんできたんです。病気で苦しむ患者さんに多くの選択肢を示せるような、そんなクリニックをつくりたいとの思いから開業しました。

病気を根本的に治すとは、例えばどのようなことなのでしょうか。

生活習慣病についていえば、食事や生活習慣を変えることで、高血圧の薬や糖尿病の薬を減らすことにつながることがあります。その人が当たり前に続けてきたライフスタイルが、実は健康に悪影響を与えていたということなんです。それを理解してもらい、生活を見直してもらうことが根本的な治療につながると考えています。薬を出して、しっかり飲むよう管理するだけが治療ではありません。あるいは、その人の体質を見極めて弱点を把握し、そこを漢方の力でサポートしてあげるといったことも、根本的な治療といえるでしょう。また、当院では近隣の皆さまに向けて定期的に健康セミナーを開催しており、健康に関するさまざまなテーマについて楽しみながら学んでいただいています。いずれは食事指導としてビーガンやローフードなどを扱う料理教室を開くことも視野に入れています。何を食べるか、どう食べるかということは生きる上で非常に重要な要素ですからね。

患者さんの悩みに向き合う際、心がけていらっしゃることはありますか。

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック4

特に漢方の場合、その人に本当に合ったものを見極めなければならないため、患者さんのお話を聞いてみなければどうにもできません。こういうことで悩んでいる、こんな不調が続いているといった話をお聞きする中で、それは漢方の世界で捉えるとこういう状況だから、この薬を使ってみましょうか、というように徐々に進むべき道が開けてきます。その道を患者さんのペースに合わせて進んでいくことを大切にしています。また、漢方は昔から幅広い不調に対処してきましたが、病気の種類や症状によっては西洋医学に頼ったほうがいい場合もあります。そのような場合にも、患者さんにご納得いただいた上で治療を進めるべきであることは言うまでもありません。西洋医学と東洋医学を適宜組み合わせるなど、多くの選択肢からより適した治療を提供できるよう心がけています。

漢方によるアプローチでさまざまな悩みを解決に導く

これまでで印象に残っている患者さんなどいらっしゃいますか。

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック5

漢方治療は、長年悩まされていた症状の治療に偶然役立つことがあります。つまり、まったく別の症状のことで漢方を処方したら、長年の悩みが消えたという例です。例えば、更年期障害に悩んでいた患者さんがいらっしゃったとして、しばらく治療を続けていったところ、その症状以外の別の不調も緩和されることがたまにあるんですよ。そういったケースを目の当たりにすると、漢方の持つ力に改めて可能性を感じざるを得ないですね。

先生ご自身も健康に気をつけていらっしゃることはありますか。

不調が出たときのために自分用の漢方薬を常時10種類以上用意して、体調に合わせて服用しています。また、自宅での食事はほぼビーガンで、砂糖はほとんどとりません。このような食生活は6~7年前から、もともとはダイエットの一環で始めたのですが、現在は体調も体重も維持できていますし、朝すっきり目覚められるようになったことも大きいですね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

本城裕章院長 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック6

体質改善やその人の弱い部分をサポートするような漢方の特徴を生かした治療を提供するとともに、新たな手法も取り入れながら、これまで以上に患者さんの心身ともに健やかな人生に寄与していきたいですね。長年病院に通っているが症状が改善しない、常に体調が優れない、風邪をひきやすいといった方、あるいは自律神経失調症などでお悩みの方は、漢方で症状の緩和を図ることができるかもしれません。当院ではじっくりお話を伺った上でふさわしいと考えられる漢方薬を処方し、症状の緩和をめざします。多くの方に漢方の良さを実感していただければうれしいですね。

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