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津田 晃男 院長の独自取材記事

若松皮ふ科こどもクリニック

(新宿区/若松河田駅)

最終更新日:2024/12/24

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック main

若松河田駅から歩くこと約3分、通り沿いのビルの2階に入る「若松皮ふ科こどもクリニック」は、目立つ緑の看板が目印だ。同院は、その名前のとおり小児科と皮膚科を標榜するクリニックとして、25年以上にわたって地域の親子の健康を守り続けてきた。院長を務めるのは、優しい笑顔で患者を迎えてくれる津田晃男先生。体調不良や皮膚のトラブルの診療のほか、乳幼児健診などを通して子どもの健康を見守る。待合室には広々としたキッズスペースがあり、おもちゃや絵本で遊ぶ子どもたちでにぎわっている。「小児科の医師ですから、お子さんの立場に立って力になれる存在でありたい」と話す津田院長に、診療の際に大事にしていることや、相談が多い子どもの皮膚トラブルについて話を聞いた。

(取材日2024年11月26日)

子どもの立場に立って、力になれることが第一

開業時から、小児科と皮膚科の二本柱なのですね。

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック1

大学病院で小児科の医師として仕事をするうちに、乳幼児は乳児湿疹や脂漏性皮膚炎といった、皮膚のトラブルがとても多いことに気づいたんです。皮膚科の教室にも通い、皮膚科の医師として基本的な知識を勉強して、小児科、皮膚科、二足のわらじで開業当初より2科目診療しています。最近では珍しくありませんが、開業当時は両方診られるクリニックが少なかったこともあり、「助かります」という声もたくさん頂けましたし、良い面はあるかなと思います。お子さんが腹痛や熱などの体調不良で受診した際に、合わせて皮膚についてもご相談いただくことで、通院の負担を減らすことにもつながればと考えています。

どのような患者さんが多いのでしょうか?

乳幼児から小学生までの小さなお子さんたちが主体です。症状としては皮膚疾患や湿疹、スキンケアなど皮膚に関するご相談が多いですね。乳幼児健診や生後2ヵ月の予防接種がきっかけで来る子もいます。当院はビルの2階にあるのですが、エレベーター前の段差にはスロープを設けて、ベビーカーや車いすでもスムーズに移動できるようにしました。また、お子さんや親御さんたちにリラックスして過ごしてもらいたいと思い、待合室に併設していたキッズスペースをリニューアルしました。フロアマットを敷いてより安全面に配慮し、お子さんたちが自由に絵本やおもちゃで遊べるようにしています。診察が終わってもなかなか帰ろうとせずに、ずっと遊びたがる子もいますね。ここで遊ぶことを楽しみに通院してくれるお子さんもいて、うれしく思っています。

乳幼児健診では、どんなことを診ているのか教えてください。

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック2

乳幼児健診はお子さんの成長や発達に問題がないかをチェックし、健康面での問題や発達の遅れを早い段階で見つけてフォローにつなげるための機会です。新宿区では年齢によって乳幼児健診を行う医療機関が異なり、当院では6~7ヵ月児期と9~10ヵ月児期、1歳6ヵ月児期の健診を実施しています。かかりつけ医での乳幼児健診の受診は、普段との様子の変化や成長具合がよりわかりやすいという良さがあります。さらに、健診は保護者の皆さんの不安や疑問を相談してもらうための場でもあります。些細なことであっても、気になることを何でもお話ししてもらえるような雰囲気を心がけながら、なかなかわかりづらいお子さんの予防接種の内容や順番についてもご説明する機会として大切にしています。

アレルギー予防のためにも乳幼児期のスキンケアが重要

お子さんの皮膚のトラブルで気になるものはありますか?

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック3

顔や口の周りがただれてしまう乳児湿疹は、多くの赤ちゃんが経験する症状ですが、きちんとケアしなければ食物アレルギーのきっかけになることもあります。特に口の周りの湿疹には注意が必要です。湿疹になると皮膚のバリアが壊れ、そこによだれや離乳食から食物の成分が入り込むと、異物と判断されアレルギーを起こしてしまうのです。乳児湿疹の他にも、夏はあせも、秋から冬にかけては乾燥性湿疹と赤ちゃんには皮膚のトラブルがつきまといます。最近は、おむつの機能性が向上したことで交換する回数が減り、おむつかぶれを起こすことも増えています。食物アレルギーのリスクを少しでも減らすためにも、乳児湿疹の治療をはじめとした小さい時からの皮膚のケアには、力を入れて取り組んでいます。

お子さんのスキンケアのポイントを教えてください。

まずは季節ごとに気温や湿度の度合いが異なりますので、それぞれの季節に合わせてスキンケアの方法を変えるなど、肌が荒れないよう環境を整えてあげることが大切です。お風呂での体の洗い方もとても大事。大人もそうですが、肌の状態から極端にこすりすぎているのがわかることがあります。その場合には、どのようなスポンジやタオルを使っているかを聞き、せっけんの泡で洗い流すだけでも十分なことや、刺激の少ないせっけんがより良いことをお伝えします。体を拭く時には、肌のバリアを壊してしまわないようやわらかい布で水分を吸うように拭いてくださいね。皮膚科で塗り薬を処方されることもあるかと思いますが、塗り薬は決まったタイミングで適切な量を塗らないと十分な有効性が望めません。当院にいらした方には、そのことをしっかりとご理解いただき、使い方をわかりやすく説明しています。

お子さんだけでなく、成人の患者さんも診療されているのですね。

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック4

保護者の皆さんを含め成人の患者さんや、周辺にお住まいの高齢の方も多いです。皮膚疾患に関しては、アトピー性皮膚炎で悩まれている方がいたら相談していただきたいと思います。アトピー性皮膚炎の塗り薬といえば以前はステロイドしかありませんでしたが、今はいろいろな薬が出てきていて、患者さんの症状や重症度によってより良い治療を選択できるようになりました。これまであまり改善が見られなかった方も、諦めずに一度相談にいらしてください。また、肺炎球菌、帯状疱疹、麻疹風疹、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、子宮頸がんなど成人向けの予防接種にも力を入れていて、さまざまな種類の予防接種があることや、それぞれの予防接種のメリットなどの啓発活動にも積極的に取り組んでいるところです。

地域の医療機関が連携し、子どもの成長を見守る

診療にあたり、先生が一番大事にしていることを教えてください。

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック5

その子ができるだけ早く回復するよう図り、症状が悪化しないよう先手を打ってできる限りの治療をすることです。お子さんは大人と違って体が弱く、急速に症状が悪化することもあり得ます。たとえ重篤な症状ではなくとも、悪化した時に想定される症状やリスクについてもしっかりお話しして、万が一の場合は速やかに受診してくださいと必ずお伝えしていますね。今は医療が発達し病気で亡くなる子が少ない分、保護者も「治る」ことを大前提として、いつ保育園に行けるかだけを心配されがちです。けれど、悪化する可能性はゼロではなく、お子さんに無理をさせるとリスクも高まってしまいます。小児科の医師として、その子の立場に立って力になることが第一と考えていますので、親御さんにもリスクをわかってもらえるような丁寧な説明を心がけています。

地域の中でどのような存在でありたいですか?

開院から25年ほどを数え、知り合いも増え、先輩方が一生懸命病診連携に取り組んできてくれたおかげで、地域の病院の先生方とも話のしやすい非常に恵まれた環境が築かれています。重篤な症状が疑われる場合はスムーズに高次の病院・専門の先生につなぐことを含め、一次医療を担当する「地域のかかりつけ医」であることがまず一つの目標です。小さな力ではありますが、協力することで、地域医療の一助になれているかなとも思います。加えて、校医、園医としての啓発活動や、所属する新宿区・東京都の医師会などでの活動を通じて、地域医療全体に役立つことにも引き続き力を入れていきたいと思います。

最後に、ドクターズ・ファイルの読者に一言メッセージをお願いします。

津田晃男院長 若松皮ふ科こどもクリニック6

相性が良く、信頼関係が築けるかかりつけ医を持ってほしいと思います。いつも診ているからこそ「いつもと違うな」と気づけることはありますし、その違いは毎回行き先を変えていたら、どんなに優秀な医師でもなかなかわかりません。当院に一度来ていただいたのなら、そのお子さんが大人になるまでを見守りたいと思っていますし、保護者の皆さんには、症状がなくても構いませんので、なんでも気兼ねなく相談してほしいと考えています。たとえ専門以外のことでも、日頃から診ているかかりつけ医なら、適切な医師を紹介してくれるはずなので、ぜひ地域でかかりつけ医を持ってみてください。

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