安藤 純哉 院長の独自取材記事
あんどう消化器内科IBDクリニック
(明石市/西明石駅)
最終更新日:2026/08/26
西明石駅から徒歩13分の「あんどう消化器内科IBDクリニック」は、クリニックモールの1階にある。IBDとは、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の英語表記の略称。炎症性腸疾患は、症状の改善と悪化を繰り返す慢性疾患で、20万人以上の患者が治療を受けているとされる病気でもある。長年、炎症性腸疾患を専門に診てきた安藤純哉院長は、患者が大きな病院に行かなくても身近なクリニックで治療が受けられるようにとの思いから、2020年に開業。「これまでの診療経験を生かし、IBDをはじめとするおなかの疾患に悩む患者さんの治療に尽力したいです」と話す安藤院長は、気さくで穏やかなドクターだ。開業6周年を迎えた安藤院長に、診療方針や患者への思いなどについて聞いた。
(取材日2021年12月20日/最終更新日2026年8月24日)
炎症性腸疾患(IBD)の専門的な治療を手がける
まずはクリニックの特徴を教えてください。

クリニック名に「IBD」とあるとおり、潰瘍性大腸炎をはじめ、クローン病や腸管ベーチェット病、単純性潰瘍、好酸球性胃腸炎などの炎症性腸疾患を専門に診療するクリニックです。炎症性腸疾患は原因がはっきりしない病気で、症状の改善と悪化を繰り返すため、長期にわたって治療が必要となる慢性疾患です。また、患者さんの数が非常に多いにもかかわらず、専門とする医師が大学病院などの一部の施設に集中しているという現状があります。一方で条件が整えば、クリニックでも十分に対応が可能な疾患なのですが、このことはあまり知られていないかもしれません。私はこれまで炎症性腸疾患の診療に長く携わってきた経験を生かしたいと考え、当院を開業しました。患者さんにとって身近な場所であるクリニックで、お一人お一人とじっくり向き合いながら診療をさせていただければと思っています。
指定難病として登録されている潰瘍性大腸炎なども診ていただけるのですね。
ええ。炎症性腸疾患の中には指定難病に登録されているものもあり、大きな病院でしか診てもらえないのではと思われている人もいらっしゃるかと思います。確かに炎症性腸疾患は複雑な病気ではあるのですが、先ほども申したとおり、クリニックで対応可能な領域も幅広く存在するんですよ。クリニックでは入院こそできませんが、上部と下部の内視鏡さえ備えていれば、病院と近い形の診療をめざすことが可能です。むしろ、じっくり時間をかけて患者さんと付き合えるという点では、クリニックのほうが適している面もあるかもしれませんね。
先生は、どんなことを意識して診療をされていますか?

炎症性腸疾患は診断が難しい病気なので、きちんと見極めるように努めています。また、限られた治療手段をどう使うかという、さじ加減が難しい病気でもあります。というのも、強い薬を使うことは簡単ですが、その分副作用もありますから、どこまでの治療をするかという判断が大事なのです。そこで私は、これまでにさまざまな症例に携わった経験を生かし、患者さんの症状やライフスタイルに合わせた診療を行うようにしています。治療方針が定まったら患者さんに丁寧にご説明し、きちんとご納得いただいてから治療を進めることを大切にしています。
明石市周辺の住民にとって通院しやすいクリニックへ
医師になった理由と現在までの歩みについてお聞かせください。

医師を志したのは、父が地元で開業医をしていましたので、その影響が大きいですね。父は他界し、現在は弟が父の診療所を継いでいます。弟も私も、父が患者さんのおなかに聴診器を当てて診療する姿を見ていたので、自分たちも医師になるというのは自然な流れでした。そうして消化器内科に進み、研修医の時代から胃がんや大腸がんをはじめとした消化器疾患の治療にあたっていました。2005年には明石市立市民病院に入職。2006年には、それまで炎症性腸疾患専門の外来を担当されていた先生から引き継ぐ形で、私がその外来を受け持つようになりました。そういった巡り合わせから、炎症性腸疾患を専門に診療するようになったのです。
炎症性腸疾患を専門に診療されるようになり、感じたことはありますか?
大腸がんなどの消化器疾患に比べると、炎症性腸疾患の患者さんは比較的若い方が多い傾向にあります。長く治療を続ける必要のある慢性疾患でもあるので、患者さんのライフスタイルなどにも踏み込んだ会話をする機会も多く、自分と同世代の患者さんとじっくり付き合っていけるというところに、当時の自分は大きなやりがいを感じました。自分の治療次第で患者さんの生活や人生を充実したものにすることができると思ったことも大きいですね。そんな点からも炎症性腸疾患の診療が自分には向いているのかもしれないと感じるようになりました。今では、患者さんのご両親と同世代になってしまいましたが(笑)。その分、親御さんの気持ちも想像しながら診療にあたっています
この場所に開業された経緯を教えてください。

私は開業前まで、明石市立市民病院や明石医療センターなど、明石市の病院に長く勤務しました。そのご縁もあり、開業するなら明石市と決めていたんです。特に炎症性腸疾患の患者さんは若い方も多いので、神戸市にも隣接しているこの場所ならば神戸で働く方も通いやすいこと、そしてこの地域に炎症性腸疾患を専門に診るクリニックが少なかったことからこちらに開業することを決めました。駅やバス停も近くにありますし、駐車場も広いので、患者さんも通院しやすいのではないかと思います。
患者一人ひとりとじっくり向き合いながら丁寧に診療
内視鏡検査も行われているとのことで、心がけていることはありますか。

内視鏡検査は、研修先の病院時代から数多く行ってきましたので慣れてはいますが、その分慢心しないよう毎回丁寧に行うことを心がけています。特に炎症性腸疾患の場合、内視鏡検査は定期的に行う必要がありますので、初回の方にはより注意を払って検査を行っています。多少時間はかかったとしても、患者さんがつらくならないよう、優しく慎重に進めるのが私のポリシーです。もちろん、鎮静剤なども積極的に使って検査に対する不安を払拭できるよう努めています。また、少しでも快適に過ごせるよう、院内の環境にも配慮しました。リカバリー室の椅子は、ゆったりとした一人掛け用のリクライニングソファーを用意しています。内視鏡検査に必要な下剤を自宅で飲むのが不安な方は、来院していただき腸管洗浄液を飲んでいただくことも可能です。
地域の皆さんにとって、どのような存在となることをめざされていますか。
IBDなど、長年続くおなかの不調に悩まされている方に対し、専門的で質の高い治療を提供するクリニックでありたいです。地域の皆さんに「ここに来たらきちんと治療をしてもらえる、満足できる」と思っていただけたらうれしいですね。これからも、じっくり原因を見極めることを大切に、患者さん一人ひとりに向き合いながら適切な治療をご提供したいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお聞かせください。

炎症性腸疾患で定期的に通院されている患者さんでも、診察室では言いたいことの半分も言えていないのではないかと思うことがあります。だからこそ、医師には話しにくい部分を看護師や受付スタッフに言える環境というのが大事だと思います。幸い当院には、炎症性腸疾患や内視鏡検査に精通した看護師も在籍していて、私もとても助けられています。日々の診療に追われる中で、すべての患者さんに十分ご満足いただける医療を提供できているかについては、常に自問していますが、スタッフ全体で一人の患者さんを支えるという気持ちで診療をしていますので、どうぞ気軽に来院してください。

