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高畠 和章 院長の独自取材記事

にじいろこどもクリニック

(府中市/北府中駅)

最終更新日:2021/10/12

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国分寺街道沿いの医療ビル3階にあるのが「にじいろこどもクリニック」だ。東京都立小児総合医療センターや稲城市立病院などの小児科に勤務していた高畠和章(たかばたけ・かずあき)院長が、自身の暮らす府中で子どもたちの成長を見守っていきたいと2020年10月に開業。エントランスに描かれた虹と愛らしい親子ゾウが印象的だ。待合室は自然光が降り注ぎ気持ちのいい空間が広がっている。パステルカラーの椅子にはパーティションが設置され、家族ごとに待てるよう工夫がなされている。「親御さんが安心してお子さんを連れてこられる場、子どもたちには楽しく通院してもらえるクリニックでありたいですね」と優しい笑顔で話す高畠院長。小児医療への思いやクリニックの特徴などについて話を聞いた。

(取材日2021年3月17日)

子どもが楽しく通える工夫が随所に。感染症予防も徹底

クリニック内は明るくて気持ちいいですね。

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親御さんが安心してお子さんを連れてこられるクリニックにしたいと思い、いろいろ工夫しました。最初の入り口を入ってすぐ右に定期健診と予防接種の待合室を設置して、処置も専用スペースで行っています。よく予防接種専用の時間帯を設けるケースもありますが、時間的に合わなくて風邪などの患者さんと一緒に待たなくてはならないこともあるでしょう。そんな心配のないよう動線を完全に分けていますので、安心して予防接種や健診を受けていただけます。待合室の椅子は随所にパーティションを設置しています。院内が広いので、思わず走り回っちゃうお子さんもいるんですよ。待合室の一角にはキッズスペースも用意して、随時消毒をしながら活用しています。

この府中に開業したのはどのような理由からですか?

小児科の医師としてスタートしたのが東京都立府中病院(現・東京都立多摩総合医療センター)で、その後も府中市武蔵台にある東京都立小児総合医療センターに勤務するなど、府中とは深い縁があります。私自身も10年以上府中に住んでいます。ですので、慣れ親しんできた府中の町で、ここに暮らす子どもたちや親御さんたちに寄り添いながら地域に根づいた小児医療を提供していきたいと思ったのです。私も今、子育てをしている最中です。この地域で子育てをしている親御さんたちが病気のことだけでなく何か心配になったとき、気軽に相談に来られる場所でありたいと思っています。

先生はどんなきっかけで小児科の医師をめざされたのですか? 循環器を専門にされた理由も教えてください。

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子どもの頃、喘息などで病院にかかることが多く、私にとって医療はとても身近な存在でした。小児科の先生にとてもお世話になったので、今度は自分が子どもたちを助けてあげたいと思ったことが一番の理由でしょうか。医学部に進学する時から小児科の医師になろうと決めていました。内科の中でも循環器に関心があり、子どもたちの成長を見守っていきたいという気持ちから小児の循環器を専門にしました。子どもの心臓疾患は先天的な疾患や難病が多く、治療には外科手術が必要になり、内科でできることは限られるのですが、それでも心臓疾患を抱えて生きていく子どもたちを長く見守っていきたいと思ったのです。東京都立小児総合医療センターでは心室中隔欠損症など生まれつきの心臓の病気や、川崎病による心臓の合併症などを専門に診療を行ってきました。

保護者の不安や疑問を一つ一つ丁寧に解消

診療の際、どんなことを大切になさっていますか?

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小さな子どもは自分の言葉で表現することは難しく、まして赤ちゃんともなると何も話せませんよね。ですので、表情やしぐさをよく観察しながら、優しく温かく接するようにしています。親御さんたちも子育てしていく中でいろいろな不安を感じていると思います。同じ症状でも心配していることもそれぞれ異なります。例えば熱が出たとき、発熱が心配な人もいれば、けいれんが心配という人もいます。親御さんがどんなことを一番心配しているのか、よくお話を伺って一つ一つその心配事が解消されるよう丁寧にお話ししています。お子さんを一番見ているのはやはり親御さんです。いつもと違う、ちょっと変だな、といった親御さんならではの気づきがとても大事で、そういったことも丁寧に聞くようにしています。

こちらでは保護者の診察もしてもらえるそうですね。

子どもに多い風邪や胃腸炎は、子どもから親へと家族感染します。お子さんと同じように体調を崩したとき、子どもは小児科のクリニックへ、親御さんは子どもを連れて別の内科クリニックへ、となるととても大変です。大きな病院ですと完全に分けざるを得ないのですが、ここは地域のクリニックです。親子一緒に診られれば親御さんも楽だと思います。診察した時に家庭内感染を防ぐためのアドバイスなどもできますので、何かわからないことや迷っていることがあれば相談してください。

小児循環器を専門とする先生ならでは診療の特徴はどんなことでしょうか。

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よく幼児期の内科健診で心雑音を指摘されるケースが多いのですが、心雑音には心配のいらない心雑音と注意が必要な心雑音とがあります。これまでの経験から的確な判断は可能だと思いますし、検査が必要かどうかの診断もできると思います。先天的な心臓疾患であったにもかかわらずそれまで全然気づかず、大学生になって初めて発見されたというケースもあります。ですので、聴診器を当てる時は、何か気になる音がないか、集中して聴くようにしています。今はまだ体制が整っていませんが、いずれ心臓超音波検査機器や心電計などを導入し、簡単な検査を行えるようにする予定です。

世代を超えて愛される小児科クリニックに

クリニック名についてお聞かせください。

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医院名を「にじいろこどもクリニック」としたのは、虹にはいろいろな色があって、子どもたちにもそれぞれ違う色、個性があるという意味合いを込めています。院内のインテリアも、そのイメージに合わせてキャラクターをあしらったり、色合いを統一したりしていますが、中でも子どもたちに人気なのが診察室のカーテンなんです。カラフルな動物が描かれていて、子どもたちは診察室に入るなりカーテンに駆け寄ってイラストの動物をなでたりしています(笑)。シマウマやキリンが虹の色に彩られていて、クリニック名にも偶然的に合致しました。

ところでプライベートはどのようにお過ごしですか?

子どもが3人いますので、休みの日は子どもたちと一緒に遊んでいます。3人とも男の子なので大変です(笑)。子どもの持つエネルギーはすごくて、彼らは全然疲れを知らない。私は最近少し疲れるようになりましたが、それででも、子どもたちに成長させてもらっていると感じることは多いですね。子育ては診療にも役立っていると感じます。子どもを持つまではあまり実感が湧かなかったことも、自身の経験から親御さんたちの悩みや不安に共感できますし、自分の経験を踏まえてアドバイスできるようにもなりました。これからも子育てを一緒にしている仲間として、どんなことでも相談してもらえる存在でありたいですね。

では最後に、今後の抱負と読者へのメッセージをお願いいたします。

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これからも地域に根差して子どもたちの成長を見守っていきたいです。お子さんたちが大人になって、子どもや孫ができた時、「お母さんは子どもの時ここで診てもらったのよ」「おばあちゃんもここで診てもらっていたのよ」と話してもらえるよう、世代を超えて長く愛されるクリニックが目標です。メッセージとしては、今、感染症の影響で受診控えが増えていますが、予防接種や定期健診はとても大切です。時期をずらすことなく計画どおり受けるようにしましょう。当院では感染症対策を徹底し、予防接種や健診のための専用スペースも設けていますので安心して受診してください。また、お子さんの皮膚や耳にトラブルが起きると、どこの科に行けばいいのか迷われることもあるかと思いますが、そんな時もぜひ相談に来てください。当院でできることはしっかり対応し、必要に応じて専門の医療機関にご紹介しますので、まずはどんなことでもお気軽にご相談ください。

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