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豊田 成徳 院長の独自取材記事

とよた内科クリニック

(神戸市東灘区/住吉駅)

最終更新日:2022/05/19

豊田成徳院長 とよた内科クリニック main

JR神戸線の住吉駅から徒歩5分ほどの場所にある「とよた内科クリニック」は、2020年10月1日に開業し地域に根差した医療を提供しているクリニックである。院長の豊田成徳先生は西宮市立中央病院の呼吸器内科で研鑽を重ね、勤務医時代は救急の当直を積極的に務めるなど、開業後にさまざまな症状に対応できるよう経験を積んできた努力の人だ。提供できる医療のレパートリーが広いジェネラリストをめざし、日々患者と真摯に向き合っている。爽やかな笑顔と気さくな人柄に加え、努力家で研鑽を怠らない頼れる医師という印象を受けた。「この地域で1日でも長く診療を続けていきたい」と語る豊田院長に、開業を決意したきっかけや、診療への想いなどさまざまな話を聞いた。

(取材日2022年1月13日)

患者の近くにいられる医師をめざして開業を決意

開業を決意したきっかけは何だったのでしょうか?

豊田成徳院長 とよた内科クリニック1

私は、医師の人生にはいろいろなルートがあると思うのです。例えば、ある分野の専門性を高めていくスペシャリストのルートと、広く全体を診ることができるジェネラリストのルートです。私の場合、昔から断然ジェネラリストになりたいと思っていました。勤務医としてスタートした医師生活に毎日やりがいを感じていたのですが、働いている中で「もっと患者さんに近い存在をめざしたい」という気持ちが大きくなっていきました。そうなると、やはり開業することは大前提でした。もちろん、ある程度年齢を重ねてからでも開業することは可能ですが、それでは短い期間しか患者さんの近くで診療することができません。地域でできるだけ長くやっていきたいという想いがあったので、今のタイミングで開業を決意しました。

クリニックを開業する際、こだわったところを教えてください。

一番は感染対策にこだわりました。この場所を契約した後にすぐ新型コロナウイルスの感染が拡大してしまったので、感染対策には力を入れました。一般の患者さんと熱のある患者さんの診察室や動線を完全に分けて感染症対策を行っています。また、熱があるないに関わらず困っている人はすべて診てあげたいという想いがありますので、当院では発熱専門の外来を行っています。勤務医時代に感染症対策に奔走した経験をここでも生かすことができていると思います。それから、呼吸器疾患のある患者さんの中には酸素吸入のための機械をカートなどで転がして持ってくる方も多いので、負担がかからないようにバリアフリーを前提とした設計にしています。

開業から1年ほど経過して、感じていることを教えてください。

新型コロナウイルス感染症の影響で、予想していたよりもたくさんの患者さんが受診されました。その時は忙しさに追われましたが、患者さんとの距離を縮めたいという想いで開業したので、それだけ出会いに恵まれたのはうれしいことだと思っています。

オンライン診療も導入していると伺いました。

豊田成徳院長 とよた内科クリニック2

はい、当院ではオンライン診療にも対応しています。スマートフォンやタブレット端末、パソコンなどで診療できるので、来院されるリスクや手間、さらにはお会計や調剤のための待ち時間がなくなり、安心で便利な環境が整ったと思っています。また、これを機に多忙で定期的な受診をためらっている患者さんがご自身の健康を振り返るきっかけになれば光栄です。その他にも、病院まで足を運ぶことができない患者さんのために訪問診療にも対応しています。

丁寧な説明と対話で、患者のニーズに合った医療を提供

先生が得意とする分野を教えてください。

豊田成徳院長 とよた内科クリニック3

当院は呼吸器内科も標榜しており、肺気腫のような慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の患者さんもいらっしゃいます。呼吸器内科での勤務経験がありますので、治療に使用する吸入薬について詳しいという自負があります。吸入器に違いがあるのかと思う方もいるかもしれませんが、私は吸入器の操作性や機能性、使用する薬剤の種類、薬がきちんと吸えているかを確認できるかなどを考慮しながら、患者さん一人ひとりに合わせた適切な吸入器を選ぶということに力を入れています。患者さんによっては、日常生活で苦しい思いをされている方もいますから、そういう方々が適切な吸入器を使用することによって少しでも楽になれたらと願っています。実際に、吸入器の使い方や使い分けによって、患者さんの生活の質が変わるというケースをたくさん経験してきましたから、特に肺気腫などは進行性の病気なので、できるだけ早く治療を始めていただきたいと思います。

診療の際に、どのようなことを大切にしていますか?

しっかり時間をかけて病状を説明し、丁寧に患者さんの話を聞くことを心がけています。説明の際は、患者さんが理解しやすいように専門用語は使わずにわかりやすい言葉で話すということもポイントです。最近は新型コロナウイルスワクチンの接種で来院する患者さんもいますが、集団接種会場でなく個人医院での接種を希望する患者さんはワクチンに対して不安を感じているのだと思います。ですので、患者さんの心配事や治療方法など、できるだけ丁寧にお聞きして説明をすることで患者さんの不安を払拭し、納得して受けてもらうようにしています。もちろん、普段の診療でも何を悩んでいるか聞き、診察の最後にも他に困りごとがないかを確認するようにしています。

薬の処方にも配慮されているそうですね。

豊田成徳院長 とよた内科クリニック4

患者さんには薬の効能や副作用についてもちろん説明しますが、さらに私は薬価のことも考えてできるだけ薬を減らし、患者さんの負担を軽減するように努めています。もちろん、患者さんの体調やニーズに合った処方が前提ですが、できるだけ患者さんの費用の負担を減らしたいと思っています。

クリニックで働くスタッフについて教えてください。

当院のスタッフは皆さん「スーパー看護師、スーパー医療事務」と呼ぶのにふさわしいベテランぞろいで、私にとって自慢のスタッフです。皆さんとても仲が良いですし、スタッフ同士の関係の良さは患者さんにも伝わりますから、素晴らしいスタッフたちとのご縁に恵まれて良かったと思います。仕事でもうまく連携が取れていて、私が指示しなくてもスタッフ自ら動いてくれます。例えば、看護師が頼まなくても自身で「あらかじめ患者さんの話を聞いておきます」と診察前に聞いてくれて、治療に役立てることができました。さらに、待ち時間の短縮や患者さんの負担が軽減しますので助かっています。当院では業務の開始前にスタッフ同士でカンファレンスを行ったり、月1回はみんなで勉強会をして相談できる機会を設けることでブラッシュアップするようにしています。最近はコロナウイルス感染症関連の情報をアップデートするためにも重要な機会になっています。

住民にとって身近で気軽に立ち寄れる存在をめざして

お忙しい毎日だと思いますが、どのようにリフレッシュされていますか?

豊田成徳院長 とよた内科クリニック5

息子と娘と一緒に過ごす時間がリフレッシュになっています。勤務医時代は忙しかったのですが、今は休みの日には家族と一緒に出かけたり、忙しい中でもできるだけ子どもとの時間を持つようにしています。あとは、子どもの頃から将棋が大好きなので、今はオンラインの将棋で強い人を探して対戦するのを楽しんでいます。

今後の展望を教えてください。

この地域の方々がどんな医療を求めているのかを常に考えて、そのニーズに合った医療を展開していきたいと思っています。どれだけ医療が進歩して良い治療ができるようになっても、それをしっかり患者さんに届けられなければ意味がありません。患者さんにとって病院に通うことはハードルの高いことだと思いますが、そのハードルをできるだけ下げて、誰でも気軽にふらりと相談に立ち寄れるようなクリニックになれたらうれしいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

豊田成徳院長 とよた内科クリニック6

私はこれまで、「人と人とのつながり」や、「礼を尽くす」ことをとても大切にしてきました。今回ご縁があってこの地に開業することができたことに感謝し、地域のかかりつけ医として1日でも長く患者さんに寄り添い続けられる医師でありたいと思っています。今は新型コロナウイルスの影響で通院することに不安を感じている方も多いと思いますが、当院では勤務医時代のコロナ対策室での経験を生かしてできる限りの対策をしていますので、安心して通っていただければと思います。また、診療時に患者さんに怒ったり厳しく言ったりすることはしませんので、身構えることなく気軽に来てほしいです。これからも東灘区の方を元気にできるお手伝いをしていきたいです。

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