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樋田 信幸 院長の独自取材記事

ひだ胃腸内視鏡クリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2020/11/09

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西宮駅の南側、ロータリー沿いのクリニックビル3階にある「ひだ胃腸内視鏡クリニック」。2020年9月にオープンした、胃腸の病気の診療と内視鏡検査に特化したクリニックだ。樋田信幸院長は兵庫医科大学病院で25年にわたり診療や研究に携わってきたベテランドクター。豊富なキャリアで培った知識とスキルを武器に、専門的な医療を地域で提供できるクリニックをめざし開業した。「一人ひとりの患者さんに寄り添い、こまやかな医療を提供したい」とにこやかに語る樋田院長に、患者への思いや今後の目標などをじっくり聞いた。
(取材日2020年10月12日)

一人ひとりにカスタマイズした治療・検査を可能に

医師を志した理由や、これまでのご経歴についてお聞きします。

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私が医師をめざしたきっかけは、高校時代に兄を胃がんで亡くしたことでした。大学卒業後は迷わず消化器内科に進み、当初は大学病院でピロリ菌による胃の疾患を研究。その後20年ほど、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患の診療に携わってきました。炎症性腸疾患と一口に言っても、病気の原因や生活背景、薬の効き方などは一人ひとり違います。生活に特に支障もなく経過が良い方もいれば、あっという間に手術が必要になるほど重症になる方もいらっしゃいます。ですので、ご要望や生活スタイルなどさまざまなことを考慮して、患者さんと相談しながら病気とうまく付き合えるような治療を考えています。近年、炎症性腸疾患の患者さんは増加傾向ですが、専門的に診られる医師はまだまだ少ないのが現状です。大学病院が安心して連携を取れるクリニックとして貢献したいとの思いもあり、開業に至りました。

めざすクリニック像はありますか?

大学では先進の研究・治療に多く携わり、たいへんやりがいを感じていました。一方で、大学病院では、採血するのに30分、診察までの待ち時間が30分、その後の点滴に2時間かかることもあり、患者さんにとっては1日仕事で、それを毎月、あるいは隔月で続けるというのは大きな負担になっているのではないかと感じていました。例えば点滴の時間を短くしたり採血を省いたり、患者さんの状態やご希望に応じてカスタマイズした治療、検査を行えるのがクリニックの強みだと考えています。炎症性腸疾患は若い人に多い病気で、患者さんは病気と長く付き合わなければなりません。将来に不安を感じることも少なくないでしょう。生活と治療のバランスを取ることは簡単なことではありませんが、大学病院で25年間、多くの患者さんに向き合ってきた経験を生かして、お一人お一人にベストな方向を見つけて患者さんに寄り添っていければと思っています。

どのような患者さんが通われていますか?

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大学病院で長年お付き合いしてきた炎症性腸疾患の患者さんを中心に、内視鏡検査に来られる方も徐々に増えています。午前中は点滴治療を含め診療を集中して行い、午後は内視鏡検査に特化しています。実は西宮市は大腸がん検診の受診率が非常に低い地域。大腸がんは近年著しい増加傾向にあり、女性の死因の中でがんの1位になっています。大腸がん検診はまだまだハードルが高く、定期検査になかなか来ていただけないのが現状。そこをもう少し気軽に受診できて、検査も楽に安心して受けていただけるよう努力しなければと思っています。

あらゆる面から患者の通いやすさに配慮

検査の際に心がけていることは?

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最初に問診票でいろいろお尋ねするのですが、人により不安の度合いも違うのでかなり細かく相談しながら方向性を決めていきます。完全に眠らせてほしいという方もいれば、画面を見ながら説明を聞きたいという方、すぐに帰りたいから麻酔は嫌だという方もいらっしゃいます。鎮静剤を使わなくてもなるべく楽に済むよう努めています。下剤についてもそれぞれご要望がありますから、細かく伺った上で一人ひとりに合わせてカスタマイズしています。まずはお話をじっくりお聞きすることが重要ですね。

施設面でも通いやすい配慮がなされていますね。

クリニックというのは検査にしても点滴にしても、あまり来たくない場所ですよね。特に継続的に点滴に通わなければならない方などは、来るのが楽しみにはならないまでもつらくならないよう、少しでもゆったりしていただける空間をめざしました。処置室での点滴の合間にタブレット型端末で映画を見ることもできますし、内視鏡検査の後は検査室からリカバリールームへ横になったまま移動できます。検査室のモニターも大きくて見やすいものをと導入しました。内視鏡室の照明は、患者さんにはリラックス効果が得られて、私たちにとっては胃や腸の様子を見やすいブルーライトを採用しています。

胃カメラなども先進の機種を導入されたそうですね。

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もともと経鼻内視鏡はカメラが細く、経口内視鏡の太いカメラと比べると患者さんの負担が少ないとされてきましたが、従前の機種だと細いぶんきれいに見えず、経口よりも診断の精度が落ちるといわれていました。しかし今回、当院で導入した機種は細くて、かつきれいに見えるので重宝しています。またクリニックでは珍しい全自動便尿分析装置を導入。潰瘍性大腸炎の方の炎症を便で判断できますし、大腸がん検診の便潜血も10分ほどで判定できるので、すぐに結果や今後の検査・治療についてお話しできます。

ホスピタリティーも重視されていますね。

ドリンクディスペンサーを置いているので、好きな飲み物を飲んでいただけます。また内視鏡検査の後には和三盆のお菓子をお出ししています。当院のようなクリニックでは、受付にお越しいただいた時からチーム医療が始まっています。患者さんの様子から体調を判断することも大切ですし、検査後の様子にも目を配る必要があります。とにかくお一人お一人にしっかり目配りするようにということはスタッフも徹底していますね。患者さんのためになることはなんでもやろうと、皆が臨機応変に判断して動いてくれています。絵を飾ったり家具を北欧風テイストでまとめたりしているのもリラックスできる雰囲気づくりの一環。点滴用のリクライニングチェアも、ぬくもりを感じられるものを選んだんですよ。

病気の早期発見・治療のため気軽に受診を

先生がやりがいを感じるのはどのような時ですか?

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中学生ぐらいから診ている患者さんが成長して、結婚して子どもを産んで、そういった人生の節目節目に寄り添ってこられたと実感できた時、大きな喜びを感じます。長くお付き合いしているからこそ感じられるやりがいですね。検査に関しては、昔の大学病院では、患者さんの希望どおりに麻酔や鎮静剤を使うことが難しく、患者さんの苦痛を和らげるためには医師がスキルを磨くしかなかったんです。それが今、すごく生きていて「先生の検査をまた受けたい」と言っていただけるのも大きなやりがいですね。

今後の展望をお聞かせください。

一度も検査を受けたことがない方に多く来ていただくことが一番の目標です。そのためにはどのように情報を広めればいいのか、しっかり考えなければなりません。大腸がんや胃がんは早期に見つければ治癒も見込める病気です。つまり、死亡率が高いのは検診を受けていただけていない証拠なんです。1人でもそういう方を減らすために貢献したいですね。内視鏡検査のハードルは高いと思いますが、便潜血なら10分で判定できて、毎年受けていただけば大腸がんの早期発見につながります。あるいは一度内視鏡検査を受けていただいて、ポリープが1つもなければ次の検査は5年後でいいよとお話しできます。胃もピロリ菌がいるかどうか一度検査して、いなければ胃がんのリスクは極めて低いと考えられます。その一度の検査を多くの方に受けに来ていただけるクリニックをめざしています。

読者へのメッセージをお願いします。

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胃腸の不調でお困りの方は少なくありません。しかし皆さん、市販薬を飲んだり、これぐらい普通だと思いこんだりすることでごまかしている方も多いようです。一度専門家の診察を受け、本当に大丈夫なのか確認して、あるいは必要な検査をして、今後の症状改善につなげてほしいですね。胃腸というとどうしても内視鏡検査が頭に浮かんで尻込みしてしまうかもしれませんが、当院では安心して受診いただくために最初にしっかりお話を聞いて、ご要望に沿ったカスタマイズした内容で検査、治療を進めていきます。構えずに足を運んでいただければうれしいですね。

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