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大久保 孝人志 院長の独自取材記事

清泉クリニック整形外科

(福岡市東区/香椎駅)

最終更新日:2025/06/16

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科 main

香椎宮前駅から徒歩3分の「清泉クリニック整形外科 福岡」は、リハビリテーションと運動療法に注力し、幅広い年齢層の患者に対応する地域密着型のクリニックだ。院長に就任した大久保孝人志先生は、やわらかく温かな人柄で患者やスタッフとの信頼関係を大切にし、チーム全体の風通しの良さを生み出している。「治療するだけでなく、患者さんが明るい方向に向くように、医師として気持ちにしっかりと寄り添うことが何より大事だと考えています」と院長。整形外科領域における豊富な経験がありながらも、常に患者目線に立ち、スタッフと協力しながら丁寧な診療を続けている。患者と長く付き合える診療科であることが幸せだと優しく語る院長に、院長に就任した思いやこれまでの経験、診療時の心がけなど、時間が許す限りたっぷりと話を聞いた。

(取材日2025年5月26日)

肩凝りや腰痛など、働く世代の悩みにも真摯に対応

まず、院長に就任された思いをお聞かせください。

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科1

整形外科クリニックとして地域に認知されるのには、多くの時間とコストがかかります。院長は私で4代目となりますが、これまで歴代の院長がどれほど苦労と努力をされてきたかが、赴任してよくわかりました。開院当初から中心となり働き続けてくださっているスタッフの皆さんが、当院の幹となってクリニックを守り続けています。多くの患者さん、そして働くスタッフの目標と願いをかなえるために尽力する覚悟です。当院の大きな特徴は運動療法です。前院長も述べていた「患部にとどまらない総合的な治療」を行い、患者さんが笑顔で帰っていただけるようなクリニックをこれからもめざしていきます。

「患部にとどまらない総合的な治療」とは、どういった治療なのでしょうか?

2000年以降に矢状面アライメントという考え方が普及しましたが、これは背骨の並びを指します。この背骨の並びが悪いと、体のどこかに負担がかかり、それが関節の慢性的な痛みにつながるのです。そのため、動かしにくい関節に対するリハビリにとどまらず、脊椎へのアプローチも同時に行っていきます。当院では、体の動きに支障が出る原因を一つ一つ取り除いていくことを目的とする治療法を取り入れています。最近ではデスクワーク中心のオフィスワーカーの来院が多く、肩凝りや腰痛を訴えるが特に目立ちます。当院の特徴であるこの治療法は、そうした症状の改善に役立つので、多くの方に知ってほしいですね。

院長の、現職に至るまでの経歴を教えてください。

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科2

埼玉医科大学卒業後、1996年に佐賀大学整形外科に入局しました。その後、主に佐賀県内の関連病院で10年間勤務した後、福岡市内の病院での勤務を開始しました。直近では篠栗病院、木村病院に合わせて5年間お世話になりました。整形外科は、骨折などの外傷・関節や脊椎疾患・リウマチなどの痛み、小児やスポーツをする方々を対象とした治療、リハビリテーションなど幅広い領域を扱いますが、臨床においては、それらすべての知識が求められます。外傷・手術の経験が不足していましたので、たくさんの先生方より指導を受けたことは非常に幸運でした。手術で得た解剖の知識は、今もエコー検査に大きく役立っています。

現在の治療と将来への予防の両方を見据えて支える

これまでどういった経験を積まれてきたのでしょうか?

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科3

主に一般整形外科で経験を重ねてきましたが、救急が専門の病院で勤務していたこともあり、外傷を中心に多くの症例に対応してきました。その時の経験から、予防医学の大切さを強く実感しましたね。例えば、救急搬送されて来る患者さんには、大腿骨頸部骨折や脊椎の圧迫骨折といった、いわゆる脆弱性骨折の方が非常に多くいらっしゃいます。これらの骨折は、転倒などの軽微な外力でも発生しやすく、患者さんにとってはその後の生活の質に大きな影響を与えます。ですので、こうした骨折を未然に防ぐには、骨粗しょう症の早期発見と早期治療が何よりも重要です。私自身、今はできる限り多くの方の骨密度や転倒リスクを評価し、それぞれの状態に合った適切な治療を行うことを診療の大きな目標としています。

骨粗しょう症は自覚症状が乏しいと思いますが、どのタイミングで受診したらいいでしょうか?

身長の変化は一つのサインになります。特に2cm以上身長が縮んでいる場合は注意が必要です。自分で背中の丸まりを感じたり、姿勢の変化を指摘されたりしたときも、一度クリニックでの検査をお勧めします。女性は閉経を境に骨密度が大きく低下しますので、50歳を過ぎたら積極的なチェックが大切です。予防には、まず日光を適度に浴びること。直射日光でなくても木陰で十分ですし、2日に1度に1時間程度外に出るだけでもビタミンDの生成が促されます。また、つま先立ちの状態からかかとを落とす運動も、手軽に骨に刺激を与えることができます。

印象に残っている患者さんとのエピソードは?

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科4

以前買い物に行った時、15年ほど前に診ていた患者さんに声をかけられたんです。私のことを覚えてくださって。生きていれば、こんなふうに再会することもあるんですよね。だからこそ元気で長く過ごせることは本当に大事だと感じます。整形外科は、こうして患者さんと長く付き合える診療科でもあるので、ある意味とても幸せな分野だと思います。命に直接関わることは少ないかもしれませんが、その分、今の治療と将来への予防の両方を見据えて支えることが、クリニックとしての大きな役割だと思っています。

スタッフの皆さんについてもお聞かせください。

当院のスタッフは、明るくてコミュニケーション能力も高い人たちばかりです。患者さんは小さなお子さんから90代のご高齢の方までいらっしゃいますので、それだけ幅広い年齢層にしっかり対応できるのは、非常に大事なことなんです。また、医師・看護師・理学療法士・トレーナーによる情報共有も常に行っています。理学療法士の存在は特に大きく、患者さんから熱心に慕われるようなスタッフもいて、本当に心強い存在です。リハビリに関しても、すべてのトレーニングメニューは、患者さん一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイド。大変な部分もありますが、風通し良くクリニック全体で協力し合えるのは、職種関係なくお互いにリスペクトし合う風土が、当院に根づいているからだと思っています。

治療に伴う不安に向き合い、気持ちにしっかり寄り添う

患者さんに接する際に心がけていることはどんなことでしょうか?

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科5

丁寧な問診と診察です。「痛いと言っているのに、触診をしてもらえなかった」「何も聞いてくれなかった」と、嫌な気持ちになってほしくありません。また、自分自身の体の変化をすべて病気と捉えないよう、体のメカニズムをできるだけわかりやすく説明するようにしています。「病気を癒やす主体は患者さんであり、われわれは一援助者に過ぎない」は当院の基本理念ですが、患者さんが前向きな気持ちを持って治療に邁進できるよう、援助していきたいと強く思っています。

治療において、患者さんの気持ちに向き合うことも大切なのですね。

気持ちが落ち込んでいると、ホルモンの働きが弱まり、痛みへの治療を阻害するともいわれています。そのため、前向きで明るい気持ちをつくることが、治療には欠かせません。活気あふれるスタッフと体を動かすことで、活力を得て前向きな気持ちを持つことができれば、それだけでも痛みの抑制につながります。そのうち自分でもできる運動を習得し、「通院回数が減った」「飲み薬が減った」といった声が多くなることが望みです。何より、患者さんの気持ちにしっかり寄り添うことが、治療だけでなく、医師としても一番大事なことだと肝に銘じています。

読者にメッセージをお願いします。

大久保孝人志院長 清泉クリニック整形外科6

当院では、体の状態をしっかり調べられるように、全身骨密度測定装置や超音波画像診断装置、筋力測定装置などの先進の医療機器をそろえています。超音波で筋膜の状態を確認しながら注射をするハイドロリリースや、痛みを緩和するための集束型体外衝撃波治療など、新しい治療法も積極的に取り入れています。専門職に向けて、背骨や骨盤に注目した理論に関する勉強会を開催し、患者さんに還元できるようクリニック全体で努めています。地域の方々へ、公民館活動などで体のケアの方法をお伝えする活動もしています。これからも地域に根づいた医療を提供していく所存です。気になる症状があれば、些細なことでもどうぞ気軽にご相談ください。

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