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小林 大起 院長の独自取材記事

こばやし内科呼吸器クリニック

(東大阪市/瓢箪山駅)

最終更新日:2023/11/06

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック main

近鉄奈良線・瓢箪山駅を降りて昔ながらの商店街を通り抜け、徒歩約10分のマンション1階に「こばやし内科呼吸器クリニック」はある。この場所は以前、アレルギー科・呼吸器科の診療を長年にわたり行ってきた山崎クリニックがあった場所。前院長から指導をしてもらったこともある小林大起院長が、想いを引き継ぐようなかたちで同じ場所に開業した。「お世話になった先生から引き継いだ地域医療をしっかり支えたい」と穏やかな口調で語る小林院長に、呼吸器診療への思いや患者との接し方、今後の目標などさまざまな話を聞いた。

(取材日2023年9月4日)

呼吸器内科のスペシャリストとして患者と向き合う

医師を志した理由とこれまでのご経歴についてお聞かせください。

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック1

最初に医師をめざそうと思ったのは高校2年生の時でした。自分で勉強したことを生かして病気で悩んでいる方のお手伝いをしたいという思いで医学部進学を希望したのですが、すでに高校2年も終わりの頃でしたので、そこから医学部をめざすのが難しかったんです。そこで、医療機器や検査機器を開発する仕事にも興味があったため、工学部に進学することにしました。でも自分の中では医学部への思いが強く、大学入学後もどうしても頭から離れませんでした。それで結局、退学してもう一度勉強し、医学部に入り直すことに決めました。かなり遠回りしましたし、当時は不安もありましたが、自分の選んだ道を家族も応援してくれたので心強かったですね。大阪市立大学医学部に進み、卒業後は石切生喜病院、大阪市立大学医学部附属病院、大阪市立総合医療センター、市立柏原病院の呼吸器内科で臨床経験を積んできました。

一貫して呼吸器内科に携わってこられたのですね。

大学6年次に病院での実習があり、その時に指導していただいたのが呼吸器内科の先生でした。親切でとても教えるのが上手で、人間的にも素晴らしい先生だったので、その先生に憧れて呼吸器内科の道へと自然に進んでいました。内科の医師は聴診器を使うことが多いですが、聴診から得る情報が特に重要なのが呼吸器内科なんです。胸の音を聞いてお話を聞いて診断するという、医師として当たり前のことをまさに専門としている呼吸器内科への憧れもありました。例えば、循環器内科ならカテーテルを使った検査がありますし、消化器内科なら内視鏡検査があります。呼吸器内科にももちろん機器を使った検査はあるのですが、診断する上で聴診や問診が占めるウエートがとても大きいんです。その分、医師自身の経験や知識が求められる分野でもあります。

特に得意とされている分野はありますか?

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック2

肺炎などの感染症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎といった慢性呼吸器疾患、肺がんをはじめとする腫瘍など、呼吸器疾患というのは内科の中でも特に多岐にわたります。中でも私の専門を一つ挙げるとしたら、アレルギー分野ですね。大学院ではアレルギー疾患、特に喘息を研究テーマとしていましたので、当クリニックの診療科目としても内科、呼吸器内科に加えて、アレルギー科も掲げています。また、呼吸器以外の内科疾患もしっかり診ていきたいという思いがあります。市立柏原病院で勤務した5年間は、呼吸器を中心としながらも、循環器や消化器の疾患、糖尿病などさまざまな患者さんと接する機会があり、診療の幅を広げることができました。その経験を生かし、今後も内科の医師として呼吸器以外の分野でも成長していきたいと考えています。

慣れ親しんだ自分の町で地域医療に貢献

この場所で開業することになった経緯を教えてください。

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック3

大学卒業後、石切生喜病院への入職をきっかけに枚岡エリアで暮らし始めました。そこで若手の頃から医師として育てていただいた町、そして自分自身が長年暮らしてきたこの町で医療貢献ができればと、いつか枚岡エリアで開業したいと考えるようになりました。そんな中、医師になりたての頃からご指導いただいた呼吸器内科の先生がご自身のクリニックを閉院されたとお聞きし、縁あってその跡地を引き継がせていただくことになりました。実は開業の数年前から、クリニックを継承しないかというお話を何度かいただいていたのですが、当時はまだ自分で開業するには時期尚早だという思いがあり、お引き受けしなかったんです。閉院を聞いたのは、そろそろ開業について考えたいと思っていた矢先のタイミングでしたので、お世話になった先生のクリニック跡地で近隣の地域医療を引き継ぐことができればと、開業を決心しました。

現在では連日多くの患者さんが来院されています。

多くの患者さんにお越しいただけるようになったため、混雑時の待ち時間が長くなる傾向にあるのが現在の課題です。患者さんにはご迷惑をおかけし、たいへん申し訳ありません。多くの患者さんにお待ちいただいているときは、順番だけをお取りして一時外出・帰宅していただくことも可能で、受付スタッフから「1時間後くらいにお戻りください」など想定時間をお伝えしています。今後は待ち時間解消へ向けウェブ予約の導入も検討しているほか、逆にとても空いている曜日・時間もあるため、お急ぎでない患者さんにはそうしたご案内もしていきたいと考えています。

患者さん一人ひとりの診療時間の確保も重要ですね。

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック4

患者さんが多い時間帯ではゆっくりとお話を聞く時間が取れないこともあり、改善への取り組みが急務だと感じています。例えばすでに複数の内科や呼吸器内科を回ってさまざまな治療をしているにもかかわらず、咳症状が改善しないという患者さんもいらっしゃいます。他院受診の経過や当院の問診の段階である程度結論が出ている場合もあり、それをこちらの見解としてお話ししますが、患者さんからすれば、つらい症状があるのに話を聞いてもらえなかったと感じるはずです。時間が必要な患者さんの場合は時間を分けてご案内するなど、しっかりとお話を伺える体制を整えていきたいと思います。

相談しやすいクリニックをめざして

診療する上で心がけていることはありますか?

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック5

患者さんに丁寧にお話しすることを常に心がけています。おそらくどの病院でも先生方は丁寧に説明されていると思うんですが、やっぱり内容が難しいので患者さんが十分に理解できていないことも多くあるようです。ですから、できる限りわかりやすくお話しするよう意識しています。開業後は呼吸器内科領域以外の疾患にもふれる機会ができ、私自身の経験や知識の引き出しも増えています。診療へのスタンスは変わらないものの、例えば漢方薬治療を取り入れるなど、少しずつではありますが手数も増えているんですよ。経験や知識を積み重ねていくのはもちろん、診療時間の確保や混雑時間の解消といった環境づくりも含め、これまで以上に診療の質を上げていけるよう努めています。

お忙しい毎日ですが、最近、休日はどのように過ごしていらっしゃいますか?

子どもが4人いるので、休日の予定を立てる時は子ども中心になりますね。キャンプが趣味で、家族みんなでキャンプ場に出かけることもよくあります。でも最近は子どもたちも大きくなってきて、部活などそれぞれの予定もあるので、気づけば私一人がぽつんと家に残っていることも(笑)。そんな時は一人で近くのキャンプ場に行って、ごはんを作ったり山や川を眺めたりして、のんびりと過ごしています。近所のスポーツジムで軽く運動して汗を流すこともありますね。食事や運動など生活習慣について患者さんにお話しする機会も増えていますので、自分も健康には気をつけないといけないなと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

小林大起院長 こばやし内科呼吸器クリニック6

素朴な疑問でも聞きやすい、通いやすいクリニックでありたいと思っています。病気があるから初めて来るのではなくて、そもそも病気なのかどうかわからない、病院に行ったほうが良いのかわからない、そんな時はとりあえず聞きに来てください。ただの風邪にしては咳が長引いているなと思って受診したら、実は結核や肺がんだったというケースもまれにあります。深く考えないくらいの軽い症状でも、初期段階で拾い上げられるようなクリニックでありたいと思っていますので、なんでも気軽にご相談ください。

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