全国のドクター9,208人の想いを取材
クリニック・病院 159,001件の情報を掲載(2024年3月19日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 相模原市南区
  4. 相模大野駅
  5. 医療法人博心会 相模原町田血管外科クリニック
  6. 大久保 博世 院長

大久保 博世 院長の独自取材記事

相模原町田血管外科クリニック

(相模原市南区/相模大野駅)

最終更新日:2023/03/27

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック main

相模大野駅より徒歩2分という便利な場所に「相模原町田血管外科クリニック」を開業した大久保博世院長。北里大学病院などで長らく血管外科診療に携わってきたドクターだ。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を機に、遠方の専門機関に足を運ぶことに不安を持つ人が増えたため、透析患者へのシャント造設・トラブル対応や、下肢静脈瘤の検査・治療という専門的な診療を地域で提供したいと、出身地の相模原市で開業したという。以来、同じように血管外科を専門とする医師たちや、下肢静脈瘤治療に用いる弾性ストッキング・圧迫療法に詳しい看護師とも連携して、地域のニーズに応えている。そんな大久保院長に、身近なクリニックという場で提供する医療の特徴や、地域の患者への思いについて語ってもらった。

(取材日2023年2月15日)

地域で、ニーズの高い医療を完結させたいと開業を決意

血管外科とは、どのような病気を診るクリニックなのですか?

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック1

血管外科は私の専門分野なのですが、当院では中でも、足の血管の病気である下肢静脈瘤の検査・治療と、血液透析治療に必要なバスキュラーアクセスの代表的なものである透析シャントの造設手術や、狭窄・閉塞といったシャントトラブルなどに対し、いずれも日帰り手術で対応することを特徴としています。下肢静脈瘤については、日本人の10人に1人がかかる病気ともいわれており、あまり自覚症状がないのですが、進行すると静脈炎や色素沈着、潰瘍を引き起こすため、早めの受診をお勧めしたい病気です。また、シャントトラブルは対応が遅れると透析のスケジュールにも影響を及ぼします。これらの対応を、遠方の基幹病院まで足を運ばずとも地域のクリニックで完結して行えることが、新型コロナウイルス感染症の流行下の中でとても重要だと考えて開業に至りました。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を機に開業されたわけですね。

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック2

新型感染症が流行する中で、移動や外出をできれば避けたいという方が多かったですからね。そのため、患者さんが来院されやすいよう、アクセスの良さを重視して場所を選びました。相模大野駅から徒歩2分ですので、小田急線や相鉄線沿線からも便利ですし、車であれば国道16号が使えるので、JR横浜線沿線の方にも便利かと思われます。足の症状を持つ患者さんが多いということで、当院はビル2階になるのですが、エレベーターも使っていただけます。また、階段のほうも当院への専用階段となり、広さも十分あるので、付き添いの方がおられる場合にも比較的使いやすいのではと思っています。

院内もバリアフリーで、とても広々としていますね。

十分なスペースがあるので、待合室も座席数を多くとっておりますし、車いすでも楽に院内を動いていただけます。また、下肢静脈超音波検査は、診察室内で行えますので、特に移動いただく必要はありません。下肢静脈瘤の手術後は15~20分程度休んでいただくのですが、そのためのリカバリー用のチェアを用意してありますので、他の患者さんを気にすることなく、ゆったりと過ごしていただけます。院内の内装は、白と深いブラウンを基調として、落ち着きを持たせました。診察室の床は、患者さんに親しみやすさを感じていただけるよう、ブラウンのフローリングにしています。

経験を生かした下肢静脈瘤とシャント対応の日帰り手術

下肢静脈瘤では、どのような対応が可能ですか?

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック3

下肢静脈瘤は、軽症の場合には自覚症状があまりない病気なのですが、重症化すると色素沈着や潰瘍という傷ができてしまい、そこから治療を始めると時間がかかってしまいます。ですから、むくみや皮膚表面に近い足の静脈がぼこぼこしているように感じることがあれば、ぜひ早めに受診していただきたいですね。超音波検査で血管の弁の状態を確認し、むくみの原因となるような弁不全があれば、まず、脚を圧迫する医療用の弾性ストッキングを着用してもらうなどして、その症状が下肢静脈瘤に由来するものか否かを判断します。そこで、下肢静脈瘤であることが判明すれば、手術を検討することとなります。手術方法はいくつか選択肢がありますが、当院では患者さんの負担が少ないレーザーによる血管内焼灼術を主に行っています。

そのレーザー治療が、日帰り手術で受けられるのですね。

そのとおりです。この下肢静脈瘤の血管内焼灼術は、静脈に極細の光ファイバーを入れて血管内でレーザーを照射し、静脈をふさぐことを図る治療法になります。最近、この治療は血管外科以外でも受けることができるようになっていますが、再発防止も見越した専門性の高い治療を受けるのであれば、血管の専門家である血管外科で受けることをお勧めします。私は大学病院などで、命に関わる難易度の高い腹部大動脈や胸部大動脈、下肢動脈の血管内治療を長年、専門的に行ってきましたが、下肢静脈瘤の血管内焼灼術も同じ血管内治療ですから、患者さん一人ひとりに同じ思いを持って真摯に治療にあたりたいと思っています。

透析シャントの造設手術やトラブル対応についても教えてください。

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック4

こちらも基本的には、日帰り手術で対応いたします。透析シャントとは、血液透析を行う際に、十分な血液量を確保するために、動脈と静脈を体内でつなぎ合わせた血管のことをいいます。自家静脈や人工血管で作成しますが、繰り返し使用するうちに再手術や血管拡張といったメンテナンスが必要になることがあります。当院で造設されたシャントに限らず、他院で造設されたシャントでもメンテナンスをお引き受けしていますが、これも、今の時代においては、なるべく地域の医療機関で対応させていただくのが良いという考えによるもので、当院のある相模原・町田エリアの透析患者さんの助けになればと思っております。また、これら以外の血管外科の病気や、一般外科、動脈硬化や高血圧など内科の診療も行っておりますので、地域のかかりつけ医として頼っていただければと思います。

地元である相模原で頼りにされる血管外科クリニックに

ところで、先生が医師を志されたきっかけは何だったのでしょう。

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック5

もともと私自身、何か人の役に立てる仕事に就きたいと思っていたんですが、進路を考える際、弁護士である父が、私には医師が向いているだろうと勧めてくれたことがきっかけです。血管外科に進んだのは、祖父が腹部大動脈瘤を破裂させて亡くなったことが頭にあったからですね。同じような病気の方を治したい、何とかお役に立ちたいと思ったのです。実際に、大学病院の心臓血管外科では直近の5年間ほど、そのような患者さんの手術を来る日も来る日も行ってきましたので、祖父も天国から喜んでくれていたかと思います。

そこから、地域医療に貢献へと、軸足を移されたわけですね。

血管外科というのは狭い世界で、医師同士もよく知っている間柄だったりするのですが、かつて私を指導してくださった先輩2人が、やはり血管外科で開業をされているんです。地域は異なりますが、それぞれのご活躍ややりがいなども伺っていて、私自身もいつかは地域医療に転身したいと、10年ほど前から思うようになっていました。そこで、小学生くらいからなじみのある相模大野で開業をすることにしたのです。また、北里大学病院でも、これまで手術をさせていただいた患者さんのフォローがありますので、引き続き非常勤で診療に携わっています。ですから、当院の患者さんでも、特別な手術や加療が必要な場合には、北里大学病院へ紹介させていただくことも可能です。開業以来、下肢静脈瘤も透析シャントも患者さんが多く、ニーズの高い分野であると実感していますので、地域貢献として分院化も視野に入れています。

この地域で、どのような存在のクリニックになっていきたいとお考えですか?

大久保博世院長 相模原町田血管外科クリニック6

下肢静脈瘤の治療であれば、相模原では当院と思っていただけるくらい、頼りにしてもらえればありがたいです。また、透析シャントの造設・トラブルについては、この地域にはなかなか対応できるクリニックがありませんので、ぜひお役に立てたらと思います。当院のスタッフは、長年一緒に仕事をしてきた信頼のおけるメンバーで、弾性ストッキング・圧迫療法に詳しい看護師も在籍しています。下肢静脈瘤は女性に多い疾患でもありますので、毎週、女性の血管外科の医師による診療日も設けて、気軽にご相談いただけるようにしています。また、今後は非常勤医師の体制もさらに充実させる予定です。血管外科という専門性を生かし、スタッフと気持ちを一つにして、地域の皆さんに安心して頼りにしていただけるクリニックづくりを行っていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

弾性ストッキング/3200円(メーカーによって費用は異なります。あくまで目安ですので、詳しくは医院までお問い合わせください)

Access