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岸田 雄治 院長の独自取材記事

神戸きしだクリニック

(神戸市中央区/大倉山駅)

最終更新日:2020/12/29

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神戸市営地下鉄山手線の大倉山駅から歩いて5分の場所にある「神戸きしだクリニック」。内科・呼吸器内科・呼吸器外科のほか、放射線科を標榜している点が同院の大きな特徴である。岸田雄治院長は神戸大学医学部附属病院の放射線科で研鑽を積んだ読影診断の専門家。これまでの経験を地域の中で生かし、診断精度にこだわりながら患者一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を提供していきたいと考え、2020年6月に開業した。遠隔画像診断やオンライン診療など、時代のニーズに合った診療スタイルを積極的に取り入れる岸田院長に話を聞いた。
(取材日2020年9月29日)

読影技術を生かした呼吸器内科・呼吸器外科診療

開業前はどのような経験を積んでこられたのでしょうか?

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神戸大学医学部卒業後は、自分が育った街で地域貢献がしたいと思い、24時間365日救急医療を行う地元の病院で研修医として勤務しました。病気やケガで運ばれてくる救急患者さんの治療にあたり、私自身の医療感とも言いますか、患者さんと真摯に向き合う医師としての姿勢を学ぶことができました。また救急医療の場ではいかに素早く的確に診断し、治療につなげていくかが求められます。外から見ただけではわからない、体の中の状態を確認する画像の読影技術は大きな武器になると感じ、研修期間が終わった後は神戸大学医学部附属病院の放射線科に入局しました。

放射線科ではどのようなことを学ばれたのですか?

全身の部位に対し、エックス線検査をはじめ、MRI、CT、PET検査などさまざまな画像診断を担当させていただきました。検査画像に基づいて病態があることを確かめるだけでなく、主治医はがんがあると疑っているがそれは病気ではないことを確認したり、それとは別の病気があることを突き止めたりして、読影レポートを主治医にお渡しするのが主な流れになります。病気を見逃がさないためにも、主治医がどんな病気を疑い、どこを見てほしいと考えているのかイメージして読影することが重要です。画像そのものは無機物な物でしかありませんが、その奥には患者さんやご家族がいることを忘れてはいけません。血管内治療や放射線治療にも関わり、権威ある素晴らしい先生に恵まれたおかげで、世界的な研究会への参加や論文発表などの貴重な経験をたくさんさせていただきました。

クリニックは内科・呼吸器内科・呼吸器外科を標榜されていますね。

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放射線科では全身の画像診断を行ってきましたが、その中でも肺・縦郭・胸郭を中心とした胸部が私の得意分野でした。肺がんなど呼吸器疾患の診断だけでなく、呼吸器内科・呼吸器外科の医師と一緒にカンファレンス会議や治療にも関わってきました。現在の診療でも気管支喘息や、慢性気管支炎や肺気腫といった慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎など、呼吸器疾患全般を診ています。当院では手術は行っていませんが、手術が必要となる場合に適切な病院を紹介し、手術後のフォローや体調管理もさせていただいています。呼吸器のみならず、消化器系の病気や糖尿病、高血圧などの生活習慣病、アレルギー疾患など、内科全般に対応していますので、腹痛や倦怠感など日常的に感じている体調不良もご相談ください。

患者の病状や生活環境に応じた寄り添う治療を提案

なぜ開業しようと思われたのですか?

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医療の根本は、やはり人と人とのつながりだと私は考えています。大学病院での読影は患者さんを直接診察することはほとんどないのですが、これまで培った診断技術を患者さんに身近なクリニックで生かすことで、地域に貢献できるのではないかと思い開業しました。またもう一つの理由として、大学病院などで行われている先進的な治療や診断技術が、一般の患者さんまでなかなか届いていないという実情を感じていました。患者さんとのつながりを増やし、先進的な医療を地域に提供していくことで、医療格差の軽減に貢献できるんじゃないかと思ったんです。開業した今も大学病院での非常勤講師を務めており、呼吸器や病理の先生とのカンファレンスや診断の決定、治療に携わり、後輩医師の指導も行っています。大学病院と連携していることで、私自身の知識もアップデートされるし、大学の先生方にとっても良い刺激になると喜ばれています。

呼吸器科と放射線科の2本柱で診療することで、どんなメリットがありますか?

読影技術を持つ放射線科医師がいるクリニックというのは珍しいと思います。普通、クリニックを受診すると、その先生の診療分野の診断は得意だけど、それ以外の病気を見つけてもらうのは難しいものです。放射線科は部位を問わず全身の疾患に精通しているので、診療科の壁を越え診断することが可能です。当院では放射線科独自の専門的な画像検査を行い、精密に診断しているというのが大きな強みではないでしょうか。また放射線科は病気の診断だけでなく、治療経過の見極めも得意とします。病気の発見や治療前の診断だけでなく、治療中も患者さんが今どの段階にいて、どんな状態なのかを確かめながら適切な治療を選択し、その後のフォローまで行っています。

診療モットーをお聞かせください。

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科学的根拠のあるエビデンスに基づいた治療を基本としつつ、「この治療法が一番効果的なのでやりましょう」と画一的に決めるのではなく、患者さんが何を求め、今どういう生活を送られているのかまで目を向けて、一人ひとりに合ったオーダーメイドの医療をめざしています。例えば若者に対しては早い回復が見込める方法を優先的に検討しますが、高齢の方にも同じ治療法がいいとは限りません。特に一人暮らしのお年寄りは、例えば1日何回も飲まないといけないようなお薬だと管理が難しいこともあるので、そういった状況も踏まえながらその方に合った方法を探っていきます。その治療が100%最善の方法かどうかよりも、患者さんのニーズや状態に合った治療で結果に導くことを優先していきたいと考えています。そのためにも診察ではしっかり話を伺って、患者さんの背景を把握することが大切だと感じています。

オンライン診療、発熱患者用の外来など感染予防対策も

現在、どのようなスタイルで診療を行っているのでしょう。

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診療では私のほかに、大学から呼吸器内科の医師にも来てもらっています。初診でいきなり大学病院に行くのはハードルが高いと思いますから、まずは当院を受診していただき、専門的な治療が必要な場合は病院を紹介するといった橋渡しができればと思います。外来診療の一方、全国の病院やクリニックから送られてきたCTやMRIの遠隔画像診断も行っています。こちらは医師とのやりとりがほとんどですが、他院で検査した画像データをCDなどで持ってきていただければ、要予約ですがセカンドオピニオンとして画像診断を行うことができます。現在は午前中に内科・呼吸器内科・呼吸器外科の外来診療、午後からは画像読影を行っています。将来的には18時から21時までの夜診もしていきたいですね。

オンライン診療も行っているそうですね。

2020年6月、コロナ禍真っただ中での開業となりました。発熱や咳の症状がある方に対し、どうしたら患者さんと医療者側の両方にとって安全な診療ができ、体調の悪い患者さんがきつい思いをせずに受診できるかを考え、テレビ電話で話すスタイルで診察するオンライン診療を実施しました。開業と同時にスタートして感じたことは、対面式とほぼ変わらない十分な問診ができるということです。胸の音を聞いたり検査撮影をしたりはできませんが、患者さんから直接、症状や悩みが聞けて、微妙な表情や仕草が診断の重要な手がかりになることは多いです。画像だけで病気を見つけなければならない放射線科にとって、画面越しに得られる情報があるだけでもすごく助かります。また当院では発熱の患者さん用の外来も設けており、熱のある患者さんとほかの患者さんの動線を分けるなど、感染症予防対策もしっかり行っています。

今後の展望をお聞かせください。

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日常的な内科診療のほか、喘息や肺気腫などの呼吸器内科疾患、肺がんなど呼吸器外科が扱う疾患に対し、専門知識を生かした患者さんに寄り添う診療ができると考えています。今後は新しい診断・治療技術をできるだけ早く地域の患者さんに届けていきながら、オンライン診療や遠隔画像診断など、時代に合った診療スタイルを取り入れ、患者さんのさまざまなニーズに応えていくつもりです。まだスタートしたばかりですが、こうしたスタイルをもっと広めて地域貢献につなげていければうれしいですね。

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