根本 良男 院長の独自取材記事
まつのき歯科クリニック
(古河市/古河駅)
最終更新日:2025/02/14

古河駅より車で10分ほど、商業施設に隣接した広い駐車場内に「まつのき歯科クリニック」はある。同院はまつのき歯科グループの1号院として2019年に開院。院長の根本良男先生は、一般歯科診療のほか、根管治療、インプラント治療を得意とする歯科医師。最初は家業を継いだが、歯科医師だった亡き祖父の思いにふれて30歳を過ぎてから歯学部に入った苦労人でもある。院内では根本院長とたわいない会話を笑顔で交わすスタッフが多く、アットホームな雰囲気。患者はほとんどが紹介での来院だという。診療においては、インプラント治療に力を入れており、2つあるオペ室にて多数対応する。根本院長にさまざまな話を聞いた。
(取材日2025年1月28日)
専門性を追求した診療と通いやすさを両立する
最初は家業の薬局を継承するため、そちらの業務に就かれていたそうですね。

実家が薬局を営んでおり、私が後を継ごうと高校卒業後にその道へ入りました。最初は大学進学も興味がなく、兄は医師の道へ進んだため、私が家に入るかなと思っていました。そのうち、ドラッグストアが台頭してきて、うちのような小さな町の薬局は時代の流れに押されてしまい、時同じくして日立市で歯科医院をしていた祖父が「継いでくれる人がいない」と寂しく言ったまま亡くなってしまったんです。そこで一念発起し、仕事をしながらの受験勉強がスタート。30歳を過ぎてからの受験でしたが、何とか合格し、歯科医師免許が取得できた時には祖父の墓前に報告。祖母には直接伝えられ、「後を継いでくれてうれしい」と言ってもらえました。
歯科医師になってから院長就任までのキャリアを教えてください。
歯学部卒業後は、埼玉県の久喜市にある歯科医院で小児矯正をメインに診療を行っていました。師事した先生が根管治療を専門としており、こちらも基礎から指導していただきました。それから地元の茨城県に戻り、一般歯科とインプラント治療の技術を磨き、さらに上をめざしたいと静岡県のインプラント治療を専門とする歯科医院で修行しました。ただ、当時は単身赴任で、子どもも小さかったので寂しさもあり、地元の茨城県で働けたら良いなと思っていました。その矢先にまつのき歯科医院の新規開院を知り、グループを統括する小松貴紀先生に出会ったんです。小松先生の「医療格差をなくしてオンリーワンの歯科医院をつくりたい」という思いに共感。グループであっても、自分のカラーを出してやっていいと言っていただき、その人間性と歯科医療にかける情熱に打たれました。小松先生に後を託され、2021年から当院の院長を務めています。
こちらの特徴、魅力はどんなところでしょうか?

当院はまつのき歯科のグループ1号院。グループでは、当院以外に茨城県、埼玉県、栃木県に4つの歯科医院を展開しています。グループ院であることを生かした、高い水準を追求した診療が受けられるのが魅力だと思います。こだわりの医療機器を備え、一般歯科はもちろん、歯周病、小児歯科、矯正治療、口腔外科、インプラント治療、根管治療などあらゆる口内のお悩みにお応えできるようなマンパワーが備わっているのも特徴です。グループを統括する小松先生はインプラント治療を得意としていますが、その技術を私も受け継ぎ、常にブラッシュアップさせています。他院で断られたような難しい症例にも、当院ではできる限り対応していきたいと考えています。当院にはオペ室も2部屋備えており、積極的に手術を行っています。
こんな歯科医院に通いたいと思ってもらえるように
先生が大切にしている「診察力」とはどのようなものですか?

信頼関係をつくる力、患者さんが望んでいることを読み取る力が大切だと思っています。私ならではの診察力とでもいうのでしょうか。最初から本音を話してくれる方はそういらっしゃらないし、なかなか言いにくいもの。歯が欠けて来院されたけれど、本当は歯並びが気になっていたり、黒ずんでいる歯の見栄えに悩んでいたりと、患者さんが隠していることを打ち明けてくれるような信頼関係をつくりたいと思っています。話しやすい雰囲気で対応し、初診時は念入りな問診を行い、主訴はしっかり聞く。まずは心を開いてくれるような診察を心がけています。あとは医学的な情報だけでなく、生活環境、家族構成、気持ちなどすべてを加味して「喜んでもらえる治療なのか」を一番に考えます。そのために、「どうなりたいですか?」とお聞きします。こちらの押しつけではなく、なりたい自分に適した治療を利点欠点含めてお話しし、決めていただくのが一番だと思っています。
専門分野を持つ先生方も勤務されているそうですね。
一般歯科診療のほか、矯正治療、根管治療、インプラント治療は私の得意分野で症例数も多いですが、時には専門家からのアドバイスが欲しいケースにあたることもあります。当院には、インプラント治療のエキスパートでもある小松先生のほか、大学病院をはじめ、20年以上にわたり、小児歯科を専門に診療を行っている女性の先生や、歯内療法学の教授を10年以上務めている根管治療を得意とする先生、口腔外科分野でずっと臨床に携わってきた先生など、専門性を持つ歯科医師がそろっているのも特徴です。大学病院まで行かなくても、専門性を追求した診療を当院で受けることができます。
先生が診療で重視している点はありますか?

私は歯を残すための根管治療と歯を失った部分の機能を回復するためのインプラント治療、相反する2つの治療を得意とする珍しい歯科医師かもしれません。それだけにやりがいも大きく、非常にシビアな根管治療であっても、残せる可能性が少しでもあるのなら、前向きにチャレンジしていきたいと思っています。もちろん、患者さんと相談して同意の上で行いますが、3年や5年後に再度厳しい状態になってしまった場合でも、「先生は力を尽くして頑張ってくれたんだね」と納得してくださるくらい努力したいと考えています。
働きやすい環境づくりからサービスの質の向上をめざす
後進の育成にも力を入れられているそうですね。

月1回の定例勉強会ではグループのクリニックをウェブ会議ツールでつなぎ、当院のインプラント治療、矯正、根管治療を専門とする先生が主体となって症例の相談、手技などの講義を行っています。経験があっても、現在の患者さんの動向、難しい症例を多方面から見て意見を交わし、その道のプロフェッショナルと呼ばれている先生から指導を受けなければ、現状維持になってしまいます。もちろん、ウェブ会議以外、その先生の手技を実際に見て吸収できる機会も設けることで、当院だけでなくグループ院全体の質を高めていきたいと考えています。
歯科医師とスタッフは対等であるとお考えだそうですね。
楽しく、生き生きと働ける環境があれば、自然とモチベーションが上がり、全体の医療サービスの質もアップしていくもの。そのためには、クリニックで働く人を大切にすることが何よりで、歯科医師も歯科衛生士も助手も対等な立場であると思っています。お互いに信頼し、仕事を任せ、個々が力を発揮しやすいように現場を整えるのが私の役目。それぞれの職種にリーダーがいて、指導はもちろん、悩み相談まで優しくフォロー。話しやすい人にお願いしているので、孤立してしまうことはありません。そこで解決が難しい場合は、私も加わりますし、小松先生の力を借りることも。普段から距離が近く、たわいない会話を当たり前に交わしているため、私や小松先生と話すのも普通のこと。お互いの距離が近く、風通しが良いです。
最後にメッセージをお願いします。

医療格差をなくし、もっとこのエリアのデンタルIQを上げていきたいと思っています。そのためには、皆さんの歯科医院に対する意識を変えることが大切だと考えます。話しやすく、気持ちに寄り添った対応を受けることができれば、来て良かったと思ってもらえるはず。まずは定期的に通ってもらえるような努力が、こちら側に必要だと思うんです。「まつのき歯科のようなクリニックを待っていた」と患者さんから言っていただけるように、努力を重ねていきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/33万円~、ワイヤー矯正(成人)/77万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。