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寺西 英人 院長の独自取材記事

てらにしこどもクリニック

(福岡市西区/橋本駅)

最終更新日:2020/07/16

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福岡市西区の住宅街、拾六町団地バス停のすぐそばに「てらにしこどもクリニック」がある。白血病など小児がんのエキスパートとして川崎医科大学附属病院などで活躍してきた寺西英人院長が掲げるのは「子どもとお母さんに寄り添う優しい医療」だ。風邪などの一般小児科はもちろん、アレルギー治療や各種予防接種に対応するほか、注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害などの発達障害も診療し、地域の子どもたちの健やかな成長を見守っている。また、クリニックではベビーマッサージなどを行う親子教室を開催し、病気だけではなく育児の悩みにも対応する。寺西院長に、クリニックのコンセプトや診療に対する姿勢、発達障害へのアプローチ方法などについて話を聞いた。
(取材日2020年6月11日)

子どもと母親に寄り添う優しい医療を

開院おめでとうございます。まずはクリニックのコンセプトについてお聞かせください。

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ありがとうございます。2020年5月7日に開院したばかりの新しいクリニックですが、地域で信頼されるかかりつけ医をめざし、スタッフ一丸となって「子どもとお母さんに寄り添う優しい医療」を提供したいと思っています。医療を通じて地域に貢献する、そして子どもの発達・発育を手助けできるクリニックになることが目標です。そのため風邪などの一般小児科に加え、相談の多いアレルギー性疾患の治療、各種予防接種、乳幼児健診など幅広く対応しています。

開院にあたって、先生がこだわったポイントはありますか?

設備面では隔離室を2部屋設けていること。インフルエンザなど季節性の感染症流行期などでも、ほかの患者さんと接触することなく個別に診療ができるので安心して通院いただけるのではないでしょうか。また院内は白を基調とした温かみのある雰囲気にしていますが、当クリニックのモチーフとしているウサギのイラストを壁紙などに配しています。少子化の社会ではありますが、ウサギは多産で知られ、安全で安心して子育てができる世の中にしたいという思いを込めています。ちなみに当クリニックのロゴマークのウサギは、長女に描いてもらったんですよ。

ベビーマッサージなどを指導する親子教室をクリニック内で開催されていることも、大きな特徴だと思います。

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これも地域貢献の一環として始めた取り組みなのですが、赤ちゃんを育てるお母さんは同じ境遇の方と接することが少なく、悩みを相談できる受け皿になりたいと考えたのがきっかけです。小児科の看護師だった妻が子育てに関して専門的な知識を持っているので、クリニックに併設したスペースを活用し、ベビーマッサージやベビースキンケアなどを指導しています。まだ喋れない赤ちゃんと保護者とのコミュニケーション方法であるファーストサインなどについても支援。離乳食に関する相談にも対応しています。そのほかベビーフォト撮影も承っているので、お気軽にお問い合わせください。この親子教室が地域における子育てのコミュニティーになっていけばうれしいですね。

研鑽を重ねた知識と技術を生かし地域医療に貢献

開院前は小児がんを専門的に診療されていたそうですね。

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幼少期に体が弱く小児科にお世話になることが多かったのですが、つらいときに優しく接してくださった先生に憧れ、自分もいつか困っている子どもたちの力になりたいと思ったことがきっかけで医師になりました。大学病院では小児がん、特に白血病の子どもたちの治療にあたり、九州がんセンターなどでは造血幹細胞移植に取り組みました。その後、大学院に進み、治療と併せて研究の道へ。小児がん患者は抗がん剤治療によって免疫力が低下し感染症に罹患しやすく、発熱などの症状が認められた場合、その原因は非常にわかりにくい傾向にあります。そのため、感度が高くさまざまな細菌やウイルスが検出できるPCR検査を専門的に実施。それらの経験をもとに後進の育成にも努めました。

小児がんの専門家である先生が、クリニックを開院しようと思ったきっかけは?

小児がんの治療はその子たちの将来を守るという意味で非常にやりがいはありましたが、医師になって10年以上が過ぎ、もっと多くの子どもたちを救いたいと感じるようになりました。病気が進行してしまい大学病院への入院を余儀なくされる患者さんに対して、地域医療という立場からアプローチできれば未然に重症化が防げるのではないかと思い、開院を決意したのです。小児がんの専門家としての経験、また感染症研究で蓄積した知識と技術が、地域医療に生かせるのではないかと考えました。

クリニックには、どのような症状のお子さんが多いのでしょうか?

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新型コロナウイルス感染症の影響などにより感染症予防が徹底されているので、発熱などの一般小児科の症状で来院される患者さんは少ないのですが、一方でアレルギー症状で来られるお子さんが増えている印象です。アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、喘息がメインですね。当クリニックでは、小学生以上のダニアレルギーとスギ花粉によるアレルギー症状には舌下免疫療法を勧めています。微量の抗原を摂取し抵抗力を高めていく治療方法で、3年間ほど時間はかかってしまいますが、鼻水で勉強に集中できない、熟睡できないなどの悩みを持つお子さんにとっては有用な治療ではないかと考えています。

子どもの体と心を支え、子育ての悩みにも対応

子どもの心の問題にも精通されていると伺いました。

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今後は、ADHDや学習障害など発達障害の診療にも力を入れていきたいと思っています。学校生活にうまく適応できない、家庭でも手がかかって困っているなどの悩みがある場合、自分の育て方が悪いと落ち込んでしまう保護者の方もいらっしゃると思います。しかしその原因は発達障害かもしれませんし、行動療法や投薬による治療で改善につながる可能性があります。少しでも悩んでいる場合には、一度ご相談ください。お子さん本人も学習成果が出ずに自尊心が傷ついてしまったり、思いと体が一致しなかったりと苦しんでいます。お子さん本人が持っている特性として受け入れることが重要です。保護者の方にもペアレントトレーニングを行い、その特性に合った接し方を身につけていただきます。お子さんが社会に適応するためのサポートができるように、一緒に頑張りましょう。

ADHDを早期発見するためには、子どものどこに注意すればよいのでしょうか?

じっとすることができない、忘れっぽい、親や兄弟に手が出るというのは一つのサイン。一般生活が送れないわけではないので、そうした兆しを見つけるのは非常に難しいかもしれません。幼稚園や小学校で指摘され医療機関を受診されるケースも多いのですが、気になることがあれば受診することが大切です。早期に発見できれば、それだけ本人や家族の苦しみを早く解決することにつながるでしょう。発達障害を疑って受診することは、決してハードルが高いものではありません。しっかりと検査をして状況を見極め、治療にあたってはご家族と相談しながら進めていきたいと思っています。

最後に、先生が診療において心がけていることを教えてください。

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子どもの変化に気づけるのは、一番近くにいるお母さん。そのため保護者の方には症状だけではなく育児に対する困り事がないかなど、じっくりとお話を伺うように気をつけています。子どもに対しては嫌がるタイミングでは検査や処置を極力しないようにし、また治療が終わればご褒美のシールをあげるなど評価することも重視しています。核家族化が進み、祖父母がいない中での子育ては、身近に相談する人がいないために悩む方も多いです。当クリニックは登園前や放課後にも来院できるように診療時間を調整しています。病気に限らず、子育て、発育に関する相談でも構いませんので、気軽にお越しください。

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