上浦 大輝 院長、井出 拓磨 先生の独自取材記事
戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科
(川口市/戸塚安行駅)
最終更新日:2025/05/07

埼玉高速鉄道線の戸塚安行駅から徒歩1分という好立地にあるのが、「戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科」。2020年4月、駅前ロータリーに隣接する医療モール1階に開業した。院長を務める上浦大輝先生は、日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医であり、昭和大学医学部卒業後、大学病院や基幹病院で頭頸部がん診療などの研鑽を積んだ。耳の詰まりや喉の痛み、風邪、めまい、顔のまひといった一般的な症状の診療だけでなく、悪性腫瘍の診療にも対応。アレルギー性鼻炎の治療法である舌下免疫療法、レーザー治療も行う。「通院のしやすさ」と「不安の少ない診療環境の提供」にこだわっていると話す上浦院長。そんな上浦院長と、2025年4月より新たに同院へ加わった井出拓磨先生にさまざまな話を聞いた。
(取材日2025年4月4日)
地域に根差した医療を提供するクリニック
クリニックのコンセプトや強みを教えてください。

【上浦院長】当院は駅前にあり、電車でもお車でも通いやすい立地です。「駅に近いと駐車場が少ないのでは?」とご心配されるかもしれませんが、複数台分の駐車スペースを確保しており、お子さま連れやご高齢の方も安心してご来院いただけると思います。スマートフォンから簡単に予約できるシステムも導入しており、少ないステップでスムーズにご予約可能です。その一方で、予約なしでもできる限り対応したいと考えています。2020年春の開業以来、当院は「通いやすさ」と「不安の少ない診療環境」を大切にしてきました。初めての受診でも安心していただけるよう、丁寧な対応と心配りを心がけています。ご家族皆さまにとって、気軽に通える温かいクリニックでありたいと願っています。
診療では、どのような工夫をしていますか。
【上浦院長】当院では、仕事や育児で忙しい方も無理なく治療を続けられるよう、開業当初からオンライン診療を導入しています。特に、アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法や睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療など、定期的な診察が必要な方にお勧めです。通院の負担を減らし、ご自宅へのお薬の配送にも対応しています。対象は、初診後に病状が安定している方となります。初めての方は不安に思われるかもしれませんが、とても便利なシステムです。今後も、忙しい皆さまの健康管理をサポートできるよう、オンライン診療の充実に努めてまいります。お気軽にご相談ください。
開業から現在までの5年間で変化したことはありますか。

【上浦院長】当院は2020年4月13日に開業しましたが、ちょうど新型コロナウイルス感染症流行による緊急事態宣言が出された直後で、ウイルスの実態もまだ不明な時期でした。外出自粛が呼びかけられ、人々が外に出にくい中、初めてのクリニックに足を運ぶことは容易ではなかったでしょう。それでも徐々に地域の皆さまに知っていただき、発熱患者さんや新型コロナウイルス感染症が疑われる患者さんも積極的に受け入れてきました。困っている方々の力になれたことは、私たちにとって大きな喜びです。多くの方にご来院いただけるようになりましたが、次第にすべての患者さんに対応しきれなくなり、2023年7月からは不本意ながら窓口の一部制限を行っています。現在はこの状況の改善に向け、新たな対策に取り組んでいるところです。
診療体制の強化を図り、より多くの安心を
状況改善のための新たな対策とは何でしょうか。

【上浦院長】当院では、かねてより「患者さんの受け入れ枠を広げる」ことが課題となっており、その一環として2025年4月から新たに「昼間の診療枠」を設けました。昼休みを設けず通しで診療を行うことで、忙しい方々にも受診していただきやすくしています。昼食の時間帯に診療するクリニックは少なく、新たな試みで不安もありますが、私自身も勤務医時代に、病院が開いていても受診できなかった経験があり、同じように悩んでいる方は多いのではと感じています。近隣で働く方々にも、ぜひこの昼休みの時間帯を活用していただければと思います。
新たな取り組みは他にもありますか。
【上浦院長】より多くの方に安心して受診していただけるよう、同じく2025年4月から新たに常勤の井出先生をお迎えし、診療体制のさらなる強化に取り組んでいます。受診を希望される方が増える中、すべての方のご希望に応えることが難しくなってきたことから、3つのシフト制を整備し、診療枠の拡大を図りました。開業当初は医師1名、受付スタッフ2名、看護師・看護助手が3名という小さな体制からのスタートでしたが、現在は医師3名、受付8名、看護師・看護助手8名と、体制も大きく整ってきました。特に小さなお子さんがいるご家庭や、日中なかなか時間が取れない働く世代の方々にも、より通いやすく、相談しやすいクリニックをめざしてまいります。
診療内容にも変化があるのでしょうか。

【上浦院長】井出先生を常勤医師としてお迎えしたことで、診療の幅がさらに広がりました。医療には「この病気にはこの治療を」といったガイドラインがありますが、実際の診療では、医師それぞれの判断や経験が大きく関わってきます。私は日本大学の医局出身、今回加わってくれた井出先生は順天堂大学の出身です。異なるバックグラウンドを持つ医師がチームに加わることで、診療の視点もより多様になります。これまでなかなか改善が見られなかった症状に対しても、別のアプローチで変化が起きるのではないかと期待しています。異なる視点や知見が集まることで、より柔軟で質の高い医療につながり、患者さん一人ひとりに合った、きめ細かな対応ができるようになると考えています。
子どもの診療にも注力していきたい
井出先生のこれまでのご経歴を教えてください。

【井出先生】まず医師をめざしたきっかけは、実は父が歯科医師だった影響です。小さい頃から医療にふれる機会が多く、自然と医療に興味を持ちました。耳鼻咽喉科を選んだ理由の一つとして、歯科と関わりのある疾患も多く、連携できる部分があると感じたこともあります。順天堂大学医学部を卒業後、同大学附属病院や浦安病院で多くの経験を積み、特にアレルギー性鼻炎、花粉症の治療に力を入れてきました。私の喜びは、患者さんが良くなっていくのを見ることです。当院にはお子さんの患者さんも多いので、お子さんの鼻の不調やアレルギーが心配なときには、ぜひ気軽にご相談ください。お子さんの笑顔が増えるよう、全力でサポートさせていただきます。
こちらに入職された背景には、どのような考えがあったのでしょうか。
【井出先生】大学病院での勤務を経て、当院に移った理由は、鼻の治療について基本的な技術を身につけられたと感じたからです。もともと父が歯科を開業していたので、将来的には自分もクリニックを開業したいという思いがあり、クリニックにおける診療方法などを学べる場として当院を選びました。当院の患者さんは風邪や耳・鼻の症状が多いため、できるだけ早く改善して、日常生活に支障が出ないようサポートしたいですね。特にお子さんの耳や鼻の処置では、「痛くなかった」「すっきりした」と言ってもらえるようにしたいですし、親御さんにも安心感を与えられるような診療ができたらと考えています。最初の面談から院長の優しさにふれ、「こんな先生のもとで働きたい」と思ったのも、当院を選んだ理由の一つです。院長の患者さんへの優しい接し方にも共感しており、接遇面も吸収していければと考えています。
最後に、今後の展望をお願いします。

【井出先生】当院で導入しているレーザー治療機器なども活用し、治療に注力していきたいと思っています。アレルギー性鼻炎や中耳炎、花粉症の治療に役立てられる機器です。患者さんに喜んでいただけるような治療の提供をめざし、尽力していきます。
【上浦院長】今後は、井出先生の専門であるアレルギー診療も充実させ、患者さんにより良い医療を提供できるよう取り組んでいきたいですね。また、患者さんの利便性を高めるために、昼の新たな診療枠を設けたので、そちらも積極的にご利用いただきたいですね。耳鼻咽喉科は、首から上の脳と眼球を除いた広い領域を診る診療科なので、わかりにくい部分があります。患者さんが病気について理解を深められるよう、2人の知見を持ち寄りながら丁寧な説明に努め、より良い治療を追求してまいります。