アレルギー症状にアプローチ
舌下免疫療法で持続的な効果をめざす
本駒込耳鼻咽喉科
(文京区/本駒込駅)
最終更新日:2026/10/28
- 保険診療
国内では、約2人に1人が花粉症やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患に悩んでいるといわれる昨今。シーズンが来るたびに通院して服薬を繰り返す人の中には、できるものなら根本的に治したいと思っている人も少なくないだろう。その希望に応えることをめざしているのが、「本駒込耳鼻咽喉科」の吉越彬院長。スギ花粉症やダニアレルギーに対し、飲み薬や点鼻薬などによる症状を抑えるための治療だけでなく、免疫機能にアプローチする「舌下免疫療法」によって、アレルギー症状の根本的な解決をめざしている。そんな吉越院長に、スギ花粉症やダニアレルギーに対する治療の取り組みについて詳しく聞いた。
(取材日2026年6月19日)
目次
スギ花粉やダニのアレルギーに対する舌下免疫療法で、健やかな成長や生活の質の向上をめざす
- Qアレルギー疾患の治療に注力しているそうですね。
-
A
▲アレルギー疾患は生活の質を大きく左右する
花粉症やアレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患の問題は、くしゃみや鼻詰まりなどの症状だけではありません。例えば、鼻が詰まって口呼吸になり、喉が乾燥することで風邪をひきやすくなる、鼻詰まりによって睡眠の質が悪くなり、日中の集中力が低下して仕事や勉強、運動のパフォーマンスに影響するなど、わりと身近な影響があります。特に子どもの場合は口呼吸になることによって歯列の乱れや顎の発育不良を誘発する恐れもあります。このように子どもから大人まで生活の質を大きく阻害する可能性があるアレルギー疾患の中でも、特に罹患数が多いスギ花粉やダニのアレルギーの根本的な解決を図る方法が、「舌下免疫療法」です。
- Q舌下免疫療法とは、具体的にどのような治療なのでしょう。
-
A
▲舌下免疫療法に加え、日常的な対策も大切
アレルギーの原因物質である「アレルゲン」を少量ずつ摂取し続けることで、徐々に症状を和らげることをめざすのが、舌下免疫療法です。飲み薬や点鼻薬などによる治療は、症状を抑えるための対症療法であるのに対し、舌下免疫療法はアレルギーの原因に働きかける治療法です。治療は、1日1回舌の下に薬を置き、1〜2分保持してから飲み込むだけなので痛みなどもなく、自宅で続けることができます。治療期間中は毎日薬を服用します。ただし、この治療を受けたからといって、アレルギー対策が一切必要なくなるわけではありません。並行して眼鏡やマスクなどの対策をすることが重要です。
- Q舌下免疫療法の持続性について教えてください。
-
A
▲根気強く服用し続けることが重要
治療経過には個人差があるため一律にお伝えするのは難しいですが、長期的に続けた場合、その後の数年から10年近くは治療後の状態の持続が期待できるといわれています。仮に短い期間でやめてしまうと、期待している効果が見込めない可能性が高まります。持続性を考えるなら、定期的に受診して、医師の指示のもとで長期にわたって薬を服用することが大切です。具体的には、3~5年間の治療が推奨されています。通院や毎日の服用を負担に感じることもあるかもしれませんが、頑張った先にあるゴールをめざしてコツコツと続けていきましょう。
- Qどのような人にお勧めの治療ですか?
-
A
▲患者の納得いくまで丁寧に説明する吉越院長
飲み薬や点鼻薬を使用しても症状の改善が図りにくい、薬の副作用が強く量を減らしたいなど、特にアレルギー症状で生活の質が低下していると感じており、スギ花粉やダニのアレルギーを根本的に解決したい方にお勧めです。適応年齢は5歳以上ですが、小児の場合は親の目が届きやすくスケジュールも管理しやすい、小学校低学年から開始するのも良いでしょう。ほかに、将来的に妊娠や出産を考えている方にも適しています。妊娠中や授乳期にアレルギー治療薬を服用できず苦しい思いをしたり、副鼻腔炎になったりすることもあります。あらかじめ舌下免疫療法を受けておくことで、これらのリスクの軽減につながります。
- Qこちらで治療を受ける場合の流れを教えてください。
-
A
▲デメリットもしっかり説明している
まず舌下免疫療法について説明し、希望すればアレルギー検査を行います。直近5年以内のアレルギー検査結果があれば、それを参考にすることもできます。検査でスギ花粉やダニのアレルギーが陽性だった場合は、舌下免疫療法が受けられます。続いて、薬を処方しますが、初回の服用は医師の監視のもとで行います。服用後の30分間は院内で過ごし、副作用などの問題がなければ帰宅となります。翌日からは毎日、自宅で服用します。その後は、2、4週間後に診察を受け、副作用の有無や鼻や喉に問題がないか確認します。その後、月1回のペースで診察を受けながら、自宅で服薬を続けます。治療期間は当院では3〜5年程度を目安にしています。

