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吉越 彬 院長の独自取材記事

本駒込耳鼻咽喉科

(文京区/本駒込駅)

最終更新日:2024/05/07

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科 main

本駒込駅から徒歩10分の場所にある「本駒込耳鼻咽喉科」は、子どもから高齢者まで多くの患者が訪れる町のクリニックだ。院長を務めるのは、大学病院で長年診療経験を積んだ吉越彬(よしごえ・あきら)先生。一般的な耳鼻咽喉科疾患の治療の他、数多くの手術にも携わってきた日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医だ。大学病院時代には睡眠時無呼吸症の研究にもいそしみ、現在クリニックでも症状の早期発見に努めているという。「単に症状だけを見るのではなく、根本を解決することを診療のコンセプトに掲げています」と話してくれた吉越院長。取材ではクリニックの特色や力を入れている治療、今後の展望などについて聞いた。

(取材日2024年3月19日)

子どもから高齢者まで地域住民に愛されるクリニック

このエリアに開業したきっかけについて伺えますか?

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科1

私自身結婚してから文京区に住んでいますので、このエリアで地域医療に貢献したいと思い、クリニックを開業しました。ファミリー層が多く、2世帯3世帯で住んでいらっしゃる方も多いです。もともと小さいお子さんから高齢者まで診るような診療をしたいという思いがあり、開業するならばここでと決めていました。高齢の患者さんは元気でしっかりされている方が多いですね。耳鼻咽喉科にいらっしゃる高齢者は難聴の方が多いのですが、意外と少ない印象です。少子化といわれている現代でもこのエリアはお子さんが増えていて、耳鼻咽喉科を必要とされる方も多いです。お子さんが多いところで医療が提供できるという点では、自身の理念にもマッチしていると思っています。患者さんにわかりやすく丁寧な診療を心がけ、一人でも多くの方を笑顔にできるクリニックでありたいですね。

開業前はどういったところでご研鑽を積まれてきたのでしょうか。

東京慈恵会医科大学医学部を卒業してからは、東京慈恵会医科大学の関連病院で長らく勤務していました。一般的な耳鼻咽喉科疾患以外に、睡眠時無呼吸症の研究グループにも所属し研鑽を積んできました。当院でも睡眠時無呼吸症に関してはお子さんから大人まで診療しています。また、大学病院や総合病院に在籍していましたので、手術も数多く手がけてきました。一般的な鼻の手術から悪性腫瘍の手術まで、幅広い疾患に対応してきた経験があります。

クリニックにはどういったご相談内容が多いですか?

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科2

春は圧倒的に花粉症が多いですね。季節や世代を問わず多いのはやはり風邪症状やアレルギー性疾患のご相談です。当院では発熱症状のための外来も行っていますので、そちらの患者さんも多くいらっしゃいます。あとは、耳・鼻・喉に関連する風邪症状や難聴、耳鳴り、めまいのみならず、小児耳鼻咽喉科を掲げて睡眠時無呼吸症やアレルギー性鼻炎、難聴など、子どもの成長に影響のある疾患の対応を積極的に行っています。診療を通じて、一人でも多くのお子さんの成長を手助けできたらと考えております。またご高齢の方からは老人性鼻漏のご相談も多いです。今問題となっている難聴と認知症の関係を広く啓発し、健康年齢の延伸に貢献する耳鼻咽喉科医でありたいと思っています。

検査で症状の原因を追究し病気の根本解決に努める

クリニックのコンセプトとして掲げていることがあれば教えてください。

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科3

症状だけを見るのではなく、根本を解決することはコンセプトに掲げています。必要な検査を行い、結果を患者さんにフィードバックして、見合った治療を進めていくという流れです。聴力であれば検査でいい悪いがわかりますし、アレルギーも採血をすれば結果が出ます。やみくもに薬を出すということは行っておらず、患者さんからこの薬を欲しいと言われても、薬が必要でない場合、不要であることをきちんとご説明します。例えば咳止め一つとっても、咳は上気道の感染症が鼻や喉に回って起きることが多いので、咳止めは対症療法でしかありません。小さいお子さんの場合ですと、薬よりも鼻水を吸うことが大事だったりします。鼻が詰まることで口呼吸になり、喉が痛くなったり、鼻水が奥にたまって耳が痛くなったりします。百聞は一見に如かずで、目で見てもらってそれに向けた治療をするほうがお互い納得できますし、耳鼻咽喉科はそれがかなう領域です。

クリニックとして力を入れている治療はありますか?

アレルギー性疾患の治療には力を入れています。舌下免疫療法のような根本改善を図るための治療は積極的に行いたいと思っています。お子さんが小さいうちにアレルギーを見つけてあげることが非常に重要です。アレルギーだけでなく、発育にも影響するといわれているお子さんの睡眠時無呼吸症なども早く見つけるよう努めています。睡眠時無呼吸症に関しては、疑いがあれば子どもも大人もまずは検査を行います。また、最近では小さいうちから矯正をする方が増えています。大人になってから抜歯して矯正するのではなく、早い段階で行う方が多いようです。鼻と歯というのは一見離れているようで、密接に関係しています。当院でも歯科医院と提携し、鼻の治療をしている方で歯並びが原因かもしれないと考えられる方には紹介も行っていますよ。

お子さんを治療する時に心がけていることがあれば教えてください。

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科4

どうしても、「病院、クリニックは怖いところ」というイメージを持たれていると思うので、なるべく院内はクリニックっぽくない、明るい雰囲気にしたいと工夫しています。例えば、私の妻がイラストを描けるので、お子さんが好きそうなキャラクターのイラストを描いて壁に貼ったりして、クリニックは楽しいところと思ってもらえるよう意識しています。いろんなお子さんがいますので、もちろん万人にうまくいくわけではありませんが、治療も無理に行うのではなく、お声がけしながら進めています。

緊急性の高い疾患を見逃さないために細心の注意を

先生が診療する上で大事にされていることがあれば教えてください。

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科5

昔から「うやむやにはしたくない」という気持ちは強いですね。白黒はっきりさせたいところがあるので、原因がわからないことに対してもぼやかさずに、今はこういう状態なのでこうしましょうと、明確にお伝えするようにはしています。もちろん当院でわからないことに関しては、速やかに他の医療機関をご紹介しています。あとは、昔から救急科外来で数多くの患者さんを見てきている経験から、ちょっとした異変も見逃さないように気を配っています。例えば気道閉塞や鼻出血のような急性疾患の場合、緊急性が高そうなもので外科的な処置が必要な場合はすぐに処置できるところをご紹介しています。町のクリニックというとどこかのんびりしている印象がありますが、最悪のケースを常に想定して、常に緊張感を持って診療しています。

クリニックの今後の展望について伺えますか?

複数のクリニックを展開して、誰かに任せてできるような性分ではないので、自分ができるキャパシティーの中で今後もクリニックを運営していけたらと思っています。自分の目で見える範囲で、地域の皆さんに良質な医療を提供していきたいですね。患者さん一人ひとりをしっかりと診て、真摯に対応していく、ということを今後も続けていきたいと思っています。一つのことを突き詰めている医師は意外にもそんなに多くないと思っていますので、これからもコンセプトは変えずにやっていきたいです。病気の本質をしっかりと見極め、何が原因でその症状が起きているのかをきちんと検査し、説明することが医師としての役割だと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

吉越彬院長 本駒込耳鼻咽喉科6

遠方から来てもらうのは心苦しくもありますが、もし今お悩みの症状がなかなか解決せず困っている場合は、ぜひご相談に来ていただきたいですね。耳鼻咽喉科ならどこでもいいと思うのではなく、きちんと診てもらって根本から解決したいという方には当院は合っているかなと思います。もちろんセカンドオピニオンでも結構です。耳鼻咽喉科領域だけでなく、地域の方の病気を発見する窓口になれればと思っていますので、かかりつけ医をお探しの方はお気軽にいらしてください。

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