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木原 祥子 院長の独自取材記事

en婦人科クリニック

(福岡市中央区/六本松駅)

最終更新日:2022/09/12

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再開発が進む六本松エリアで、2019年11月に開院した「en婦人科クリニック」。医院名には、木原祥子院長の専門である内分泌学の「endocrinology」 と、ご縁の「縁」、みんな「円く(うまく)」いきますようにという思いと願いが込められている。これまで産婦人科全般の診療を行い、手術も多数執刀してきた木原院長。その重ねてきた研鑽を生かし、体外受精も含む不妊治療を軸に、一般診療、さらには自身も陸上競技の経験があることから女性アスリートを専門に診る診療まで幅広く行っている。結婚や初産年齢は上がり続け、平均の初産年齢は30歳を超えている今、妊娠が期待しやすい時期を逃してしまうケースも少なくない。今回、2児の母でもある木原院長に、診療内容などについて詳しく聞いた。

(取材日2020年8月20日)

経験豊富な技術、専門知識、女性医師であることが強み

ご出身は熊本とのことですが、小さい頃はどんなお子さんでしたか?

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足が速い子でしたね(笑)。体育と英語だけは通知表で5以外とったことがなかったです。ただ、小さい頃から医師になりたかったかというとそうではなく、中学生の頃に父が大腸がんになったのがきっかけでした。現在、父は元気なのですが、当時はわりと深刻な状態だったんですね。それが結果として元気になり、子どもながらに医師というのは素晴らしい仕事だなと思ったんです。そして、実家から通えるという理由で熊本大学の医学部へ進むことにしました。

専門分野はどのような理由で決められたのでしょう。

最初は外科も考えたのですが、例えば消化器疾患の場合、診断は内科で、手術が必要になったら外科へということが多いため、必ずしも最初から最後まで一人の患者さんを診られるわけではないと思ったんです。その点、婦人科は初診、検査、診断、手術という一連の流れを全部担当することができますから、それがこの分野に決めた一番の理由です。あと産科だと退院する時に「また来てね」と言える部門であること、そして患者さんの大半が女性であることから、同性というのが強みになると思い決めました。

大学ご卒業後は熊本や福岡市内の病院で研鑽を積まれたそうですね。

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設備が充実した大きな病院での勤務でしたから、手術も多くの件数を担当させてもらいました。私が婦人科の醍醐味であると感じる初診から診断のプロセスを経て治療までの流れを全部経験することができました。例えば、不妊で来院された方の中には手術が必要な子宮筋腫や卵巣嚢腫などがある方もいますので、その手術をし、不妊治療に入り、妊娠したら妊娠・分娩まで診ることができる。このような多くの経験をさせてもらいました。年間3000件以上分娩がある病院で勤務していたこともあり、当直も多く大変でしたが、多くの知識と経験を得ることができました。それを今、存分に生かすことができていると実感しています。先日、病院勤務時代に子宮筋腫の手術を行った患者さんに偶然お会いしたのですが、「手術後に元気な子どもを3人出産しました」と報告してくださいました。患者さんからそのような言葉をもらえることがこの仕事をしていて一番のやりがいですね。

体外治療も含む不妊治療

2019年に開院されたそうですが、このエリアに決められた理由と、院内のこだわりもお聞かせください。

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ここは再開発されているエリアなので、町としても住みやすく便利というのが決め手でしたね。そして院内の設計。実は高校3年の時、医学部か、建築学科か、体育学群かの3択で悩んだんですよ。それくらい建築にも興味があって、医学部在学中も建築雑誌の定期購読を続けていたぐらいなので、クリニックづくりは楽しかったです。自分が思い描いている形をフリーハンドで描いたものや、選んだ建築資材・家具を、業者の方と何度も打ち合わせたりして完成しました。あと、キッズルームへの動線。当院は不妊治療の方が多く、2人目不妊の方もおられますので、その場で受付と会計ができるキッズスペースを設けているのですが、他の患者さんと動線が交わらないよう工夫しました。

ご専門の内分泌についても教えてください。

内分泌とはホルモンのことです。当院は不妊治療がメインとなるので不妊内分泌が主になります。不妊の原因には、内分泌的な要素の他に、年齢、筋腫や子宮内膜症などの病気や、物理的な卵管の問題、はたまた男性因子など、さまざまな原因が絡み合っています。それらを明らかにして、結果につながるよう手助けをさせてもらうのが私の仕事だと思っており、必要な検査・治療ができる設備を整えています。その他、婦人科内分泌疾患で患者さんが多いものが無月経や月経不順、月経痛、更年期です。これらも、内分泌学の十分な知識と経験を持っていて初めてきちんと診療することができると考えています。

スタッフが女性ばかりなのも、安心して受診できるポイントですね。

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厳密に言うと、卵子や胚を扱う培養士という職種があり、そこに1人だけ男性スタッフがいますので、胚や卵子・精子に関わる検査結果の説明などは男性が行うこともありますが、その他のスタッフは全員女性です。診療を行う上で私が一番大切だと考えていることは、受診しやすく、話がしやすく、説明がわかりやすく、診断が確かで、適切な技術を持って治療ができることです。第一関門の「受診しやすさ」には、女性スタッフが多い安心感は重要な要素だと思います。残念ながら、当院は外来診療のみで、妊婦健診は行っておりませんので、手術が必要な場合や妊娠後は他院へご紹介することになります。

陸上競技の経験から女性アスリートのための診療に注力

女性アスリートを対象にした診療を行っているのもクリニックの特徴ですね。

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私が学生時代に陸上競技をしていた経験があることから、女性アスリートと無月経、骨粗しょう症に関する問題は、ずいぶん前からどうにかしなくてはと思っていました。本当は無月経になってから受診されるのではなくて、保護者や指導者が正しい知識を持ち、栄養管理をして、選手が深刻な状態にならないように取り組んでほしいというのが一番の願いです。今現在も、持久系や審美系などの種目をやっている方で、すでに受診が必要な方はたくさんいるはずなんです。当院もアスリートの診療を行っていることをお知らせする看板を掲げていますが、一番必要な10代〜20代前半で受診される方は残念ながらほとんどおられません。情報社会ではあるものの、それだけまだこの問題に関する正しい情報が周知されていないと実感しています。

海外と日本ではその関心に大きな差があるようですね。

ええ、海外では指導者が女子選手の月経周期まで把握し、ホルモン剤を使用した体調管理は当たり前に行われています。極端なエネルギー不足の状態が続くと、生存のためには生殖機能を削ぎ落とさなければならず、卵巣の機能が停止し、エネルギー不足と合わさって骨粗しょう症を引き起こすのです。そのため、骨折を繰り返して選手生命を絶たれる方もいます。私自身、指導者の「ホルモン剤はパフォーマンスが落ちるから飲まないほうがいい」という根拠のない反対により治療ができなくなった経験もありました。中には、極端な低体重が競技上望ましいという誤った認識から、摂食障害や不妊症になってしまう場合も。栄養学的な知識も含め、選手のその後の人生も視野に入れた指導の重要性を、いかに発信すべきかが今後の課題でもありますし、女性アスリートを対象とした診療を行っているクリニックは少ないので、当院がそのきっかけとなればと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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最近は、結婚が決まってからブライダルチェックを受ける方が増えてきました。ただ、ブライダルチェックは「妊娠できるかどうか」を調べるものではありません。そのため、「ブライダルチェックで異常なし」=「妊娠できる」とは、決して思わないでいただきたいです。また、不妊治療は「妊娠すること」がゴールではありません。大人になるまで責任を持って育てることが本当のゴールです。患者さんにはまず自分自身が元気で長生きすることを一番に考えてほしいですね。婦人科は受診のハードルが高いと思われがちですが、当院は患者さんに来て良かったと思っていただけるクリニックづくりに取り組んでいます。年齢関係なく1年以上妊娠できなかった場合や高齢の方はもちろん、若くても子宮内膜症や男性因子など、不妊の原因が見つかることもありますので早めに受診することをお勧めします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

■体外受精
【採卵】初回 / 10万円
※体外受精は、患者さんによって追加でかかる費用が異なります。
採卵だけでなく、顕微授精、培養料、凍結保管料など、症例によって異なりますが、別途、下記の費用が追加となります。
【顕微授精】5万円〜
【培養料】12万円〜
【胚移植】5万円
【凍結保管料(胚凍結される場合)】4万円

■ブライダルチェック 3万円〜4万円(検査項目による)

料金については、クリニックのホームページにも記載しておりますので、そちらもご確認ください。

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