藤本 啓孝 院長、藤本 けい子 副院長の独自取材記事
ふじもと歯科・矯正歯科
(大和高田市/築山駅)
最終更新日:2025/01/14

奈良県大和高田市の商業施設内にある「ふじもと歯科・矯正歯科」は、一般歯科を担当する藤本啓孝院長と矯正歯科を担当する藤本けい子副院長が、地域の人々が抱える口腔内の悩みを解決するべく奮闘するクリニック。豊富な経験を持つ2人の歯科医師が協力してめざすのは、「患者の歯や口の健康に寄り添う診療」。子どもも大人も関係なく、足を運んだすべての患者の心の声に耳を傾けるのが同院のスタイルだ。「誰でもなんでも相談できる歯科医院でありたい」と知識・技術の向上はもちろん、地域医療連携室との連携活動や医療関係者への啓発活動にも積極的に取り組む2人に、クリニックの特徴や診療の心がけについて詳しく話を聞いた。
(取材日2024年12月27日)
一般歯科から矯正歯科まで専門的に対応
まずは開業までの経緯を聞かせてください。

【啓孝院長】開業までは勤務医として分院を任され、13年間診療をしていました。しかし、分院があった商業施設が建物ごと閉鎖することとなり、それを機に開業を決意。どうせ開業するのであればさらに皆さんのお役に立てる形にしようと考え、矯正歯科として経験を積んできた妻に声をかけ、分院の患者さんたちがこれまでどおり通院できそうな範囲で場所を探しました。
【けい子副院長】私は奈良出身なのでこの地域には愛着があります。ですから一緒に開業することには迷いがなく、実際にその選択は間違いじゃなかったなと日々感じています。また、院長が働いていた分院には2世代、3世代と家族みんなで通ってくださる患者さんも多かったので、そんな皆さんとの縁をつなげられたことをとてもうれしく持っています。
クリニックの特徴を聞かせてください。
【啓孝院長】当院は小さなお子さんから高齢の方まで、地域にお住まいの方が通いやすいように幅広い診療を提供しています。大きく分けると虫歯や歯周病などの一般歯科を私が担当し、矯正歯科は副院長が担当。お互いに協力しながら診療していますので、必要に応じて場所を変えずとも専門的な対応ができるのが特徴だと思います。
【けい子副院長】例えば、矯正中に虫歯ができればすぐに対応できますし、一般歯科で受診の患者さんが矯正に興味を持てばその場で専門的な説明をすることもできます。どちらか片方だけだったら他院を紹介するようなケースでも院内で完結しますので、患者さんにとっての利便性は高いんじゃないかなと思います。
では、一般歯科の特徴を聞かせていただけますか?

【啓孝院長】一般歯科では患者さんとのコミュニケーションを大切にして、丁寧な治療を行っています。虫歯の治療はもちろん、インプラントや入れ歯治療、歯周病治療にも力を入れています。まだまだ知らない方も多いのですが、歯周病と糖尿病には相関関係があり、歯周病を適切に管理することで糖尿病の悪化を防ぐことにつながります。この地域には高齢の方も多く、糖尿病を患っている方も多くいらっしゃいます。全身状態が良くない場合には治療への不安も大きくなるかと思いますので、少しでも安心して治療を受けていただけるよう糖尿病について専門的な知識も取得しています。地域医療についての勉強会にも参加しており、医師や看護師・歯科衛生士さんなど多職種が集まって地域での活動も行っています。
小児矯正を通して健全な発育をサポート
丁寧な治療を実現するための工夫はありますか?

【啓孝院長】診察台には説明用のモニターを備えており、説明の際にはレントゲンや口腔内写真を表示して患者さんが納得できるよう努めています。また、日常生活で感じる不自由はできるだけ少ないほうが良いと思いますので、例えば詰め物をした際にはただ色を合わせるだけでなく、その後の来院の際に微妙な噛み合わせの調整を行って最終的に違和感がないように整えていきます。これは高齢者の入歯治療やインプラント治療に関してもそうで、せっかく治療をするのだから治療後にはその人らしい暮らしをしてほしいというのが私たちの考え。治療ありきの提案ではなく、患者さんそれぞれの生活環境に適した治療を提案するためにも、まずは患者さんそのものを知ることを大切にしたいと思っています。
矯正についても聞かせてください。
【けい子副院長】矯正は幼児・学童期から行う小児矯正から成人矯正まで対応しており、患者さんの希望に合わせた矯正法を提案しています。当院は一般歯科と密に連携していますので、歯が生える前から通院することもできますし、成長発育に合わせた矯正を適切な時期にスタートさせることができます。矯正は審美面が大きく取り上げられますが、最大の目的は健康で機能的な口腔に整えて全身の健康を作ること。特に小児は成長する力を上手に利用すれば、上下顎の骨格のバランスを整えることが期待できます。骨格のバランスを整えることができれば、乳歯から永久歯への歯の生え替わりにも良い影響や、姿勢や発音、咀嚼、呼吸の改善にもつながります。もちろん歯磨きもしやすいので、虫歯予防にもなりますよ。
矯正において心がけていることはありますか?

【けい子副院長】小児の矯正の場合、親御さん主導でスタートします。ですから、矯正に関して、まずは親御さんに正しく理解してもらうことが大切です。ただ実際に矯正をするのはお子さん自身。どんなに親御さんにやる気があっても、お子さんが矯正を拒否しているようではうまくいきません。矯正治療前には治療計画や方法について、お子さん本人も交えて相談し、矯正治療計画を立てるよう心がけています。矯正は装置をつけないとできないと思っているかもしれませんが、生活習慣や悪習癖の改善、さらには正しい方法での授乳や離乳食の進め方など、赤ちゃんの頃からできることはあります。生えてきた歯が気になる場合はもちろんですが、歯がない時期の相談も、矯正にこだわらずに気軽にご相談ください。
患者に寄り添い、なんでも相談できる歯科医院をめざす
子どもたちとはどんなふうにコミュニケーションを取っていますか?

【けい子副院長】私自身も2人の子どもを育てている母親ですから、わが子と接するようにいろいろな話をしますよ。アニメやゲームの話で盛り上がることもありますし、友達や学校の愚痴を聞くこともあります。矯正は数回で終わるようなものではないので、私とお子さんの信頼関係も大切。特に永久歯が生えそろう頃には思春期にも突入していますので、矯正が嫌になることだってあると思います。そんな時は、親とは違う大人としての視点からアドバイスもします。実際、私も高校生の頃に矯正をしていたので矯正治療の大変さはよくわかります。ただ、それ以上に矯正治療が終わった時の達成感は想像以上のものでした。経験者だからこそわかることを伝えながら、子どもたちの頑張りを誉めて、良い関係を築いていけたらと思っています。
お二人とも患者さんに丁寧に寄り添っていらっしゃるんですね。
【啓孝院長】当院が家族みんなが通院できて、なんでも気軽に相談できる歯科医院であるためには、副院長の存在が欠かせません。患者さんの悩みは1つとは限りませんし、年齢や体調、症状によっても変わってきます。副院長は私とは違う視点で患者さんに寄り添ってくれますので、彼女を頼りに来院してくれる患者さんもすごく多いんです。
【けい子副院長】院長は人の話を聞くのが上手な人。カウンセリングでも自分が話したいことを話すのではなく、患者さんのお話を丁寧に聞いた上で患者さんの本当の気持ちを引き出してくれます。歯科医師としての経験や技術はもちろんですが、院長のそういった“人柄”は私も尊敬する部分です。
今後の抱負や地域の皆さんにメッセージをお願いします。

【啓孝院長】当院の患者さんにも高齢の方が増え、少しずつ通院が難しい方が増えてきました。私が分院長を始めた頃からずっと通ってくださっている患者さんもいますので、長い方とは17年以上の付き合いになります。ここまで私を信頼し、大切な歯を任せてくださっていたわけですから、できれば最後まで責任を持って診療をさせてもらいたいというのが私の願い。現在、介護制度や訪問診療の勉強も進めておりますので、今すぐというわけにはいかないかもしれませんが、皆さんのもとに診療に行きたいと思っています。
【けい子副院長】私は矯正を通して、皆さんの健康づくりのお手伝いができればと考えています。小さなお子さんはもちろんですが、大人にとっても矯正のメリットはたくさんあります。お口の中に気になることがあれば、どんな人でもまずは私たちに気軽に相談してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/33万円~、成人矯正/71万5000円~、インプラント治療/1本33万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。