全国のドクター9,510人の想いを取材
クリニック・病院 160,466件の情報を掲載(2022年10月05日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 摂津市
  4. 千里丘駅
  5. そうかわ透析シャント腎クリニック
  6. 寒川 昌平 院長

寒川 昌平 院長の独自取材記事

そうかわ透析シャント腎クリニック

(摂津市/千里丘駅)

最終更新日:2021/10/12

99999 clinicname

千里丘駅近くに2019年10月に開院した「そうかわ透析シャント腎クリニック」。寒川昌平(そうかわ・しょうへい)院長は大阪府済生会茨木病院の腎臓内科などでの診療を通じて患者の負担の大きさを痛感。腎臓疾患の治療、シャント(透析の際に血液量を確保するため動脈と静脈をつなぎ合わせた血管)の手術、透析治療を一貫して提供できるクリニックをつくるため、そのすべての知識・技術を身につけるべく努力を重ねてきた。開院して半年弱、患者の人生や思いに寄り添い、負担を最小限に一人ひとりに合わせた治療に努めている。アットホームな雰囲気を大切にし、気軽に来てもらえるクリニックにしたいと話す寒川院長に、開院に至る経緯や透析患者への思いなどを聞いた。

(取材日2020年3月13日)

腎臓内科、シャント、透析を一貫して診療

どのような思いで開院されたのでしょうか。

1

勤務医時代から腎臓内科、透析、シャントのすべてを診療できるクリニックをつくりたかったんです。そのようなクリニックは少なくて、現状では多くがそれぞれ独立して診療を行っています。シャントをつくる医師と透析を診ている医師の間で連携が取れていないケースもあり、その結果苦しい思いをするのは患者さん。私自身、生まれつき腎臓が一つしかない片腎ということが学生時代にわかり、腎臓の大切さを人一倍感じているからこそ、そういう方にも寄り添った診療を提供できると思いました。1つのクリニックですべてできれば患者さんの話を聞き、検査を行い、オーダーメイドの透析治療、シャント管理が可能です。勤務していた大阪済生会茨木病院の患者さんを継続して診療したいという思いもあり、この地に開院しました。

患者さんの苦しみを知っているからこそなんですね。

患者さんは週3回、数時間の透析を生涯受け続けなければなりません。そのことによる苦痛や負担は最小限にするべき。透析の現場では、シャントに不具合が出たらシャント専門のクリニックに行ってもらえばいいという認識かもしれませんが、トラブルが起きてつらいのは患者さんです。それは避けなければいけない。また一般的に透析は4~5時間が目安といわれますが、特に決まりがあるわけではなく、本来は患者さんの状況により決められるべきものです。でも多くの患者さんはそういった説明を受けずに、4時間やるものと思い込んでいるのです。なぜ透析が必要なのか、その時間でいいのか、丁寧にご説明して必要な量の透析を回すべきだと考えています。

一貫して診ていただけるというのは心強いですね。

2

患者さんに本当に必要な治療を提供できますからね。長年透析をされている方でも、その方に合わせた透析をしていないと、体内の悪いものを出し切れず血管の壁にたまってしまうことがあります。そうすると血管が固くなり心臓に負担がかかることもありますし、身体に老廃物がたまることでさまざまな合併症のリスクが高まるのです。やはりお一人お一人に合った治療を行うことが重要ですね。

一人ひとりに合った透析とはどのようなものなのでしょうか。

当院では患者さんの生活背景やストレスも考慮して、相談しながら適切な時間を判断しています。患者さんが理解し納得した上で、その方に合わせた透析をしているかどうかが肝心なんです。また当院では食事制限もほとんどしていません。しっかり食べて透析を長時間しっかり行うほうが、心身ともにストレスなく透析を継続できると考えています。あとはリラックスして透析を受けられる環境も大切なので、当院では寝心地の良いベッドに横になり、テレビで好きな番組を楽しみながら過ごしていただけるようにしています。加えて家族的な楽しい雰囲気も重視。医師やスタッフと話しやすいほうがいいですよね。週3回、義務感で通うよりも、親戚の家に遊びに行くように楽しみがあったほうがいいじゃないですか。お問い合わせいただいた際も、当院のやり方や雰囲気をぜひ見に来てくださいとお話ししています。

シャントをこまめにケアして患者の負担軽減へ

どのような患者さんが来院されますか。

3

半分以上はシャントの方ですね。大阪府全域でもシャントを扱うクリニックは少ないのでクチコミなどで来られます。透析は週3回通うことになるため近隣の方がほとんどですが、シャントに関しては大阪市内など遠方からもいらっしゃいます。そのほか腎臓内科でフォロー中の方が2~3割でしょうか。私が以前勤務していた病院や他院からの紹介の方も来院されます。透析の患者さんも通院中のクリニックとの話がつけば随時受け入れ可能ですし、事前見学も大歓迎です。透析においては看護師、臨床工学技士と協力して検査データをしっかりチェック。体調や体重変化なども見極め、患者さんの体に負担がかからないよう調整しています。

シャントに関して大切なのはどのようなことでしょうか。

透析に使いやすいシャントをつくること。太くてしっかりしているだけでなく、注射しやすいことが重要です。透析を知っている医師がシャントも診ることができるのが当院の強みですから、透析に大きな支障が出ていなくても、患者さんの体に負担がかかっていればこまめにケアします。また、お一人お一人の人生や思いを理解し、その方に合わせた透析に適したシャントをめざしています。残念なのは、シャントにメンテナンスが必要であることをご存じない患者さんが多くいらっしゃること。当院では一度診させていただいた患者さんには定期的に来ていただき、必要に応じてメンテナンスしています。シャントのことはシャントの専門家に相談するのが一番だと思います。不具合があれば院内の手術室ですぐに対応もできます。

初めてシャントをつくる場合、どのような流れになりますか。

4

透析が必要だと言われてシャントをつくるために来院された場合、まずは血液検査のデータや血管の状態を確認し、エックス線検査やエコー検査などにより現状を把握します。さらに普段の食事や服用している薬について、また現在までの経過を詳しくお聞きします。その上で透析が必要かどうかを判断し、必要であればその方に合った透析に適したシャントをつくります。一方、まだ透析を始めるタイミングではないと判断した場合には、薬の調整で様子を見ることもあります。透析の開始は患者さんの人生に大きな影響を与えますので、体の状態とともに年齢や社会的役割なども配慮し、後悔のない治療法を選択できるよう努めています。

健康診断で再検査を指示されたら必ず受診を

腎臓内科で来られるのはどのような方ですか。

5

多いのは健康診断でタンパク尿、腎臓の数値について再検査を指示された方ですね。タンパク尿の場合、ほとんどの場合は心配ありませんが、まれに病気でタンパクが出ている場合があります。健康診断結果をお持ちいただき、詳しい尿検査、エコー検査を行います。病気によるタンパク尿の場合は放置すると数年で透析になる場合もあるため、早いうちに原因を突き止めて腎臓の機能を維持できるよう適切な治療を行います。なお、腎臓の病気は進行すると体のだるさ、息苦しさ、かゆみなどが出ますので、自覚症状がある方は一刻も早い受診が必要です。

腎臓が悪くなる原因はどのようなことですか。

腎臓の病気ももちろんあるのですが、他の病気で服用している薬の影響も大きいですね。そういった場合、腎臓に負担の少ない薬に変えることで症状が改善につながることもあります。若い方だと、腎臓に病気があっても体調が安定していると治療から遠ざかってしまいがちです。お仕事など社会的な活動もあると思いますので、当院ではその方の生活に合わせた治療をご提案しています。放置せずにご相談いただきたいですね。

最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。

6

腎臓の病気は進行するまで自覚症状がほとんどないため、健康診断で異常が見つかったら必ず精密検査にいらしてください。また透析をされている方は、ご自身のシャントの状態を気にかけてほしいですね。腎臓の病気というのは一般に知られていないことも多く、敷居が高いと感じられるかもしれませんが、当院は腎臓内科、シャント、透析をトータルで診療可能。丁寧にご説明しその方に合った治療を進めていきます。シャントの管理で悩まれている方、透析を受けていてなんらかの負担を感じている方もご相談ください。将来的には在宅透析ができるような仕組みをつくるなど、透析をお一人お一人に合ったさらに良いものにするべく努力していきたいと考えています。気軽に足を運んでいただけるクリニックになれればうれしいですね。

Access