子の体調不良に左右されず
仕事と育児を両立するための病児保育室
スマイルこどもクリニック
(門真市/大和田駅)
最終更新日:2023/06/08
- 保険診療
夜間に子どもが発熱。「明日も朝から仕事で休めない……」、そんな緊急事態を助けてくれるのが、地域の病児保育室。門真市にある小児科クリニック「スマイルこどもクリニック」には病児保育室「すまいるーむ」が併設され、インフルエンザなどの感染症で療養が必要な場合も、保育室を2室に区切って感染者ルームを作り、預かってくれるから安心だ。また、同院の副島和彦院長がそばで見守り、万が一の事態にも対応できるよう体制が整えられている。「仕事を休まなければならない時に、一番心苦しい思いをしているのはお母さんです。その大変さを、ちょっとでも助けてあげたかった」と2020年10月に開所した。駅近のため遠方からの利用者も増え、拡充を検討中と言う副島院長に「すまいるーむ」設立の経緯から特徴、今後の展望までを詳しく聞いた。
(取材日2023年3月3日)
目次
小児科がサポートする病児保育室「すまいるーむ」で 地域の子どもを見守り、母親の育児を助ける
- Q病児保育室にはどんなお子さんが来られますか?
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A
当院の病児保育室「すまいるーむ」には門真市のお子さんだけでなく、近隣のお子さんもいらっしゃいます。病児保育室というのはお子さんが病気や回復期間中で、保育園・幼稚園、小学校を休まなければならない。けれど親御さんにお仕事があったり、サポートしてくれる人が近くにいなくて、面倒を見られないなどの場合にお預かりして、見守る施設です。当院では風邪や発熱などの症状だけでなく、骨折をして集団保育をさせるのが難しい場合もお引き受けが可能です。基本の利用時間は月曜日から金曜日の平日、8時半から17時まで。「もう少しお迎え時間も遅くしてほしい」とのお母さんの声にお応えして、夕方18時までの延長保育も行っています。
- Qなぜ病児保育室を開設しようと思われたのですか?
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A
以前は近くに他の病児保育室があったのですが、閉設して困っている方が大勢いらっしゃることを知りました。育児と仕事を両立しやすい社会環境をつくっていくためには、子どもとお母さんに身近な存在である、小児科が手を挙げるべきだと決心し、2020年10月に開設しました。お子さんの体調によって働けない日があるということは、お母さんにとっても雇用側にとっても大変なことです。仕事を休まざるを得ない状況は、お母さんを気持ちの面でも苦しめてしまいますから、そこを少しでも助けてあげられたらと思っています。おかげさまで利用される方も、だんだんと増えてきました。大和田駅からも近いため、電車通勤の方も利用されています。
- Q予約の仕方や利用条件はどのようになっていますか?
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A
まず事前登録をお願いしています。登録は当日でも可能ですが、受付に時間がかかるため事前のほうがスムーズですね。予約は、電話が前日13時半から17時、インターネットは前日13時半から当日8時まで。当日の予約は電話のみです。生後6ヵ月から小学校6年生までが対象で、風邪やインフルエンザ、水ぼうそう、おたふく風邪などの感染症、喘息などの慢性疾患のほか、骨折などの外傷性疾患もお預かりできます。保育室内は2部屋に区分けができますので、1つを隔離室仕様にして感染症のお子さんにも対応しています。朝、お子さんの状態を確認し、日中にも私が様子を見に行って、体調変化がないかなどを含めてチェックします。
- Q利用に必要なものはありますか?
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A
当院のホームページからもダウンロードできる病状連絡票と保険証、母子健康手帳、お薬手帳、常備薬、着替え、ビニール袋などです。哺乳瓶やタオルはレンタルも可能です。食事とおやつは簡単なものを用意もできますが、なるべく持ってきてもらうことを推奨しています。保育室内はお子さんがゆったりと過ごせる広さがあり、床にはやわらかいマットを敷き、元気に走り回っても安心な仕様です。寝転ぶと空模様の天井が見える設計も人気です。朝、入室後、11時半から昼食、12時半に検温・お昼寝。15時におやつを食べて保育士と遊んだり、宿題や工作を楽しんでもらい17時または18時に終了。お母さんと一緒にご帰宅、となります。
- Qスタッフさんについて、さらに特徴も伺いたいです。
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A
保育士2人が常駐しており、皆、病児保育の経験が豊富なベテランです。お子さんがいつもと違う環境に不安を感じたとしても、すぐになじんでもらえると思います。実はクリニックに飾ってある工作は、保育士さんが手作りしたもので、お子さんやお母さんにも人気なのですよ。保育中は看護師がずっとお子さんの変化を見守りますし、お昼には私が状態確認にも行きます。もしお子さんの病態急変などがあっても迅速に対応し、必要なら入院の手配までしますので、ご安心ください。現在の定員は1日6人ですが、定員オーバーでお断りしないといけない日も出てきました。地域のためにも増員、拡充を視野に考えているところです。