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西城 由之 院長の独自取材記事

こまごめ内科・循環器内科クリニック

(北区/駒込駅)

最終更新日:2024/07/10

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック main

駒込駅から徒歩5分の場所にある「こまごめ内科・循環器内科クリニック」。院内は奥行きのある構造で、待合スペースは受付前の他に診察室前にも設けられ、全体的にゆったりとした空間となっている。院長の西城由之(さいき・よしゆき)先生は、日本医科大学付属病院の循環器内科に勤め、心筋梗塞や動脈硬化の治療に従事してきたドクターだ。開業後も専門性を生かした治療と検査をメインに、かかりつけ医として感染症や喘息、腹痛、頭痛の治療など内科症状に幅広く対応。循環器疾患と関係の深い糖尿病に対しては外来を設置して、専門家の診療を受けられるように体制を整えた。「循環器や呼吸器など検査に必要な機器はほぼそろえているため、気になる症状があれば気軽にかかってほしい」と語る西城先生に、同院の診療について聞いた。

(取材日2024年5月28日)

循環器の専門的な検査・治療を身近なクリニックで

クリニックの特徴を教えてください。

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック1

私は循環器内科を専門としていますので、胸の痛みや息苦しさなどの症状が現れる心臓や血管の病気の診療を行えることは特徴の一つです。循環器の主な疾患には、狭心症や不整脈、心筋梗塞、動脈硬化などがあります。循環器の病気と関係の深い高血圧症や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の治療にも力を入れています。薬による治療の他、検査機器を充実させ、大きな病院に行かなくても専門的な検査ができる体制も整えました。私は日本内科学会総合内科専門医でもあり、風邪やインフルエンザなどの感染症、喘息などの呼吸器疾患、腹痛、嘔吐、吐き気などの消化器疾患といった一般内科の診療も地域のかかりつけ医として行っています。感染症の検査では採血の結果がスピーディーに出るため、すぐに適した治療につなげられ、必要に応じて別の医療機関の紹介ができることも当院の特徴です。

患者さんはどのような方が多いですか?

循環器内科では、胸痛や動悸、息切れを気にして検査を受けられる方が増えています。健康診断で心電図の異常を指摘されたり、血圧、コレステロール値が高いといわれたりして、再検査に来られる方も多いです。年齢は20~50代と比較的若い方が多く、インターネットで調べて当院のことを知る方が8割ほど。北区以外にも、足立区や墨田区などからも来院いただくのは、わざわざ病院まで行かなくても精密な検査・診断がここで受けられると知られてきたからなのかなと思っています。当院には、小型のホルター心電計、血管の硬さや詰まりを検査するための血圧脈波検査装置、HbA1cも約5分で測定可能な血液検査装置、息苦しさの原因を探るスパイロメーター(肺機能検査装置)なども備えています。一般内科では感染症の疑いで来られる方も多いですが、こちらもきちんと検査をして正しい治療へとつなげることに努めています。

検査による精密な診断に力を入れているのですね。

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック2

ええ。会社の健康診断で生活習慣病を指摘されても、「たいしたことはないだろう」と放置したままの方もいます。しかしある日突然、それが原因で大動脈瘤解離など重大な病気を引き起こすこともありますので、異常が見つかったら検査を受けて、必要とされる治療や生活改善をしていただきたいのです。20~30代の若い方でも特殊な原因があって二次性高血圧を患うことがあります。二次性高血圧で原発性アルドステロン症などが疑われる場合には負荷試験を行い、機能に問題がないかを当院で確認できますので、わざわざ大きな病院に行かなくても済みます。その上で治療が必要となれば日本医科大学付属病院などの高次医療機関を紹介します。しかし、それ以前の話としては、そんな状況にならないよう早めに検査して治療を開始することが大切です。

循環器の疾患と関係の深い糖尿病・内分泌の診療も行う

クリニックで専門的な検査・治療が受けられると、患者さんも心強いですね。

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック3

開業前には日本医科大学付属病院などで、狭心症や心筋梗塞をはじめとした動脈硬化によって引き起こされる病気のカテーテル治療に数多く従事してきました。動脈硬化性疾患は、命の危機に陥ることも少なくない病気であり、急性期の患者さんを受け入れる大学病院での経験は、今の診療に役立つところも多いです。経験を生かし、クリニックにいらした患者さんへの判断が行えることも、当院の強みです。胸の痛みや息苦しさを訴える患者さんに対して、様子を見てもいいのか、すぐに高次医療機関で治療を受けたほうがいいのかなどを適切に見極められます。また、高血圧症などの生活習慣病においても、循環器を専門とする医師として、将来的な心筋梗塞や動脈硬化を未然に防ぐための検査・治療に力を入れています。

糖尿病・内分泌専門の外来診療についても教えてください。

もともと月1回だった糖尿病・内分泌専門の外来を週1日に増やしました。循環器の病気と糖尿病とは切り離せない関係にあり、この近辺で専門にしている医療機関が少ないことから、必要性を感じて増設しました。以前より糖尿病・内分泌専門の外来を担当している長尾元嗣先生は私の大学時代の同級生で、日本医科大学付属病院糖尿病・内分泌代謝内科の准教授も務めていますので、原発性脂質異常症、バセドー病、橋本病などの治療も当院でできることは患者さんの利益にもつながると思います。毎週水曜日午前中を担当する羽田幹子先生は、同じく日本医科大学付属病院糖尿病・内分泌代謝内科の先生で、甲状腺が専門です。かかりつけ医としても、専門の先生に診てもらえる環境をつくることは、地域の方のメリットになると考えています。

医療連携先で西城院長が治療を担当することもあるとお聞きしました。

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック4

以前勤めていた日本医科大学付属病院は、今も週1回通って循環器内科の外来診療を担当しています。血管内カテーテル治療は、当院から紹介した患者さんの治療を私が担当することもあります。少なくとも治療には立ち会いますので、患者さんも安心していただけるのではないでしょうか。開業の場所をここに選んだのも日本医科大学付属病院から比較的近く、医療連携しやすいと考えたからなんですよ。

専門性を持つ医師として、地域の健康維持に力を注ぐ

先生が診療の際、大切にしていることは何ですか?

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック5

適切な検査をして、その方に必要な治療を提案できるように努めています。例えば、コレステロールが基準値を越えていたらすぐに薬を処方するドクターは多いですが、そうではなく、ガイドラインにのっとってリスクを評価し、必要だと判断した場合にのみ薬による治療を始めます。特に若い方だと何も症状がなく、血圧やコレステロール値が少し高いくらいでは、薬を続けられない方が多いのです。ですから、ガイドラインに沿って導き出された点数から心筋梗塞になるリスクを知ってもらい、治療の重要性を伝えています。逆に血圧やコレステロールの数値が高くても、ガイドライン上の点数からまだ薬を飲まなくても大丈夫だと判断するケースもあります。わかりやすく納得できる説明で、信頼のおける診療を行っていきたいです。

最近のクリニックの変化についても教えてください。

少し前から片頭痛の治療に対応しています。近年片頭痛の治療に注射薬が使用できるようになったのですが、この注射薬は処方できるクリニックが限られています。周辺エリアで対象となるクリニックが少ないため、当院で取り扱うことで患者さんの治療の選択肢が増えるのではないか思い、対応することにしました。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

西城由之院長 こまごめ内科・循環器内科クリニック6

地元の医師会にも加入しているので北区区民の健康診断も行っています。たとえ健診で異常を指摘されなくても、胸痛や動悸が気になるという方には、一度当院で精密な検査を受けてみられてはと思います。心電図などは循環器に専門性を持つ医師が診ることで、特殊な病気が見つかるケースもあるものです。そこで改めて問診してみると、「実は歩いていると息苦しい」ということがわかる可能性も考えられます。地域のかかりつけ医は、見逃しのない診察が最も大切ですから、その点にはいつも神経を張り詰めて診ています。不安なことがあれば何でも相談していただければと思いますね。

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