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足のむくみは下肢静脈瘤の可能性あり
専門医院での適切な治療を

海田よつ葉クリニック

(安芸郡海田町/海田市駅)

最終更新日:2024/02/29

海田よつ葉クリニック 足のむくみは下肢静脈瘤の可能性あり 専門医院での適切な治療を 海田よつ葉クリニック 足のむくみは下肢静脈瘤の可能性あり 専門医院での適切な治療を
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下肢静脈瘤は、足の血管が膨れ、こぶ状に浮き出る病気だが、足のむくみやだるさから気づくことも多い。症状の改善を求める以外に、見た目を気にして手術を希望する人もいる。「生命に直結する疾患ではないため、患者さんのライフスタイルや希望に合わせた治療を提案しています」と話すのは、心臓血管外科として30年以上のキャリアを持つ、「海田よつ葉クリニック」の柴村英典院長。下肢静脈瘤では、どのような手術が行われるのか、また手術以外の治療法はあるのか。さらに、手術をする場合に気をつけることや術後の生活で留意する点、日頃のセルフケアについて詳しく聞いた。

(取材日2024年2月14日)

足の血管がこぶ状に浮き出る下肢静脈瘤。日帰り手術や注射療法で改善を図る

Qご専門の循環器疾患について詳しく教えてください。
A
海田よつ葉クリニック 循環器疾患全般を診療している

▲循環器疾患全般を診療している

循環器疾患とは、血液を循環させる心臓と血管に起こる疾患のことです。代表的なものとして、高血圧症、虚血性心疾患や心不全などの心疾患、脳梗塞・くも膜下出血に代表される脳血管疾患、動脈瘤、静脈瘤などがあります。胸痛、息切れ、呼吸困難、動悸、むくみ、失神発作、めまい、背中の痛みなどといった症状が見られたら要注意。高血圧症が原因のこともありますが、軽視は禁物です。循環器疾患の中でも心臓に関係する心疾患は、わが国の死因の第2位を占める重要な疾患ですので、専門的な検査で状態を把握し、適切な治療を受けることをお勧めします。

Q下肢静脈瘤とは、どのような疾患ですか?
A
海田よつ葉クリニック 症状を先生に相談、適切な治療法を提示してもらえる

▲症状を先生に相談、適切な治療法を提示してもらえる

下肢静脈瘤は、足の静脈の弁が壊れ、血液が心臓に戻らなくなることで、こぶのように血液がたまる病気です。良性の疾患なので命に関わることはありませんが、足がむくむ、だるい、重い、痛むといった症状が出やすくなります。また、足の筋肉がつる「こむら返り」も起こりやすくなります。症状が重くなると、色素沈着や湿疹が見られたり、さらに皮膚潰瘍ができることもあります。見た目の悩みに加え、日常生活に支障を来します。静脈瘤は女性に多く、年齢を増すごとに頻度が高くなります。妊娠や分娩をきっかけに発症するケースや、立ち仕事に従事する人に多い傾向があります。また、遺伝的な要因もあります。

Qこちらで行っている治療方法について教えてください。
A
海田よつ葉クリニック さまざまな機器を用いて状況を確認

▲さまざまな機器を用いて状況を確認

当院では血管内焼灼術による日帰り手術の他、硬化剤を注射して患部の静脈を閉塞させることを図る硬化療法や弾性ストッキングによる圧迫療法に対応しています。こぶの数や状態、患者さんの要望やライフスタイルに合わせて治療法を選択。血管内焼灼術は新しい治療法で、体の負担が少ないのが特徴です。焼灼にはレーザーと高周波の2通りの方法がありますが、当院では高周波による血管内焼灼術を導入。細い高周波カテーテルを静脈の中に入れ、高周波による熱で静脈を閉塞させ症状の改善を図ります。血管内焼灼術の所要時間は20分程度、説明や検査、麻酔を含めても30分程度で終了します。

Q血管内焼灼術を受ける場合の診療の流れを教えてください。
A
海田よつ葉クリニック 丁寧な検査を心がける

▲丁寧な検査を心がける

手術を行う前に、胸部エックス線検査、心電図、血液検査を行い、大きな疾患が隠れていないか精査します。局所麻酔のみを使うクリニックも多いのですが、当院では、患者さんの恐怖心や痛みを和らげるため全身麻酔を行います。針で皮膚を穿刺し静脈内に極細の高周波カテーテルを挿入します。血管の周囲に局所麻酔薬を注射し、逆流を起こしている静脈を高周波で焼灼。眠っている間にすべてが終わるよう全身麻酔を用いるので、術中はもちろん術後も痛みはほとんどありません。術後のチェックは、手術翌日、1週間後、1ヵ月後、半年後と、こまめに実施します。

Q日頃からできるセルフケアはありますか?
A
海田よつ葉クリニック 日常的なケアの相談にも乗ってもらえる

▲日常的なケアの相談にも乗ってもらえる

下肢静脈瘤の予防には、足首の運動やウォーキングが有用です。下腿の筋肉を使うことで、筋肉ポンプ作用が起こります。筋肉が収縮し、血液が上に押し上げられ、むくみの解消につながるのです。静脈瘤ができた場合は、「長時間の立位を避け、1時間に1回は休憩を取る、もしくは足踏み運動をする」「弾性ストッキングを着用する」「就寝時に足を心臓より高くする」などを心がけると良いでしょう。特に医療用の弾性ストッキングは、むくみやだるさなどの軽減や、静脈瘤の悪化防止に有用です。

ドクターからのメッセージ

柴村 英典院長

足のむくみや痛みは、心臓病、肝臓病や腎臓病によるもの、甲状腺疾患、リンパの疾患、薬の副作用、飲酒などさまざまな原因が考えられます。場合によっては、大病が隠れていることもありますので、「たかがむくみ」と自己判断せず、きちんと見極めのできる専門家のいる病院に足を運んでほしいですね。下肢静脈瘤ができた場合は、日帰りで手術ができますので、気軽に相談してください。

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