宮間 豪士 院長の独自取材記事
TK海浜幕張デンタルクリニック
(千葉市美浜区/海浜幕張駅)
最終更新日:2021/10/12
海浜幕張駅北口から徒歩1分。バスロータリー横に立つ商業ビルの1階に今年の10月、開院したのが「TK海浜幕張デンタルクリニック」だ。沖縄の海をイメージしたというターコイズブルーを基調としたしゃれた院内が印象的な同院は、虫歯や歯周病の治療から根管治療、インプラント治療、矯正治療まで幅広く診療。審査・診断を精密に行った上で、一人ひとりに合った適切な治療計画を立て、順序立てて治療を進めることで、一生を自分の歯で食事ができるようにしていくことをめざしているそう。「人生100年といわれている時代に、80歳の時点で自分の歯を20本残すという目標では物足りないですよね」と気さくに語る宮間豪士院長に、同院のことや歯科診療にかける思いを聞いた。
(取材日2019年11月12日)
できるだけ歯を残す治療に力を入れる
クリニックの概要を紹介していただけますか?
今年の10月に開院したばかりのクリニックで、虫歯や歯周病の治療などの歯科一般から根管治療、インプラント治療、顎関節症の治療、矯正治療、予防歯科まで幅広く診療しています。院内は海をイメージして設計しました。ここが海浜というのもあるのですが、東京湾ではなくて沖縄の海のイメージで、待合室は海辺のカフェのようにしました。少し前に沖縄へ旅行に行ってきたのですが、海に行くよりもカフェの写真ばかり撮ってましたね(笑)。カウンター席を用意して、立地的に会社員の方も多いので無線LANを使えるようにして、携帯電話の充電もできるようにしました。あとは、支払いに電子マネーを使えるようにしてあります。よく、自由診療の支払いだけにクレジットカードなどが使えるところはあると思いますが、当院では保険診療の支払いにも使えます。これからもっとキャッシュレスが進んでいくと思いますし、時代の流れですよね。
ほかに、こだわったところは?
設備面では、マイクロスコープや歯科用CT、インプラント治療の際に用いるコンピューターガイドシステム、口腔外バキューム、滅菌器、エアフローなど、必要なものはそろえてあります。診察室は、半個室とインプラントの手術などに使う個室があって、すべてのユニットにはエックス線写真などを見ていただくモニターが設置してあります。また診察室へは、患者さんは両サイドの廊下から出入りするようにして、私たちスタッフは、内側から入るようになっています。患者さんは、診察前に歯科医師やスタッフに会うと緊張してしまいますからね。もう一つこだわったのは、トイレです。私自身、飲食店や病院でも、トイレが汚いところは信用できませんから、とにかくきれいにするようにしています。また、院内はバリアフリーで、車いすやベビーカーでもそのまま診察室に入ることができます。
特に力を入れていることは何ですか?
歯を保存することです。もちろん必ず残せるとは言いませんが、できるだけ歯を抜かずに治療をしたいと考えています。どんなに良いインプラントでも自分の歯にはかないませんし、そのとても良いものがもともと生えているのに、それを抜いて、代わりに何十万円もかけてインプラントを入れるのは、理屈に合わないと思うんです。それなら、多少手間がかかっても自分の歯を残したほうが良いと思います。人生100年といわれている時代に、80歳の時点で自分の歯を20本残すという目標では物足りないですから、それ以上をめざして取り組んでいきたいと考えています。
審査・診断と治療計画の策定を丁寧に
歯の保存のために、どのようなことに注力されていますか?
一つは、根管治療です。歯を残せない理由としては、重度の歯周病や外傷による破折もありますけれど、結局は根っこの治療の失敗で抜歯になってしまうことが多いんです。ですから、マイクロスコープも用いて精密に、歯の根っこをしっかりと治療することが、抜歯を減らすことにつながると考えています。もう一つは予防です。痛くなくなったからとか、治療が一通り終わったから歯科医院に行かないということになると、例えば気づかないうちに歯周病が進行してしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまうことにもなりかねないですから、予防も大切です。それに、痛くなって大変な思いをして治療にお金をかけるよりは、予防のほうがお金がかからないはずですから、3ヵ月や半年に1回、30分や1時間程度歯科医院に来て、虫歯や歯周病を予防したほうが、患者さんも私たちもお互いにハッピーではないでしょうか。
初診の際の審査・診断にかなり力を入れていると伺いました。
そうですね。もちろん、すごく痛みがある人や気になるところだけを治療してほしいという方以外ですが、初診の患者さんには基本的に、口腔内写真を5枚撮って、エックス線撮影もして、歯周ポケット検査を6点法で行うなどして精密に全体的なデータを取り、問題がないかを確認します。そしてもし問題があれば、歯科医師同士で相談もしながら治療計画を立てるというように、審査・診断と治療計画の策定については、丁寧にするように心がけています。結局、その時に痛いところだけ治療するというような行き当たりばったりの治療だと、その場はよくても何十年とたったときに抜かざるを得なくなってしまったケースをこれまでも見てきました。ですから、しっかりと道筋を立てて治療をすることが、抜かないで済む歯が増えることにつながると考えているのです。
診療の際に心がけていることはありますか?
繰り返しになりますが、とにかく歯を残すことです。できるだけ削らずに、どうしても削るのなら最小限にする。そういう意味では、インプラントも歯を残すためのものといえるでしょう。やむを得ず抜くことになってしまったときに、インプラントは入れ歯やブリッジと違って残っている周りの歯に負担をかけないので、次善の策としては大切だと考えています。また、できれば神経も残したいのですが、これはなかなか難しいところがあります。残したほうがいいのは間違いないんですが、神経が残っていると患者さんは痛みを感じやすいので、それならさっさと取ってほしいという方も少なくないのです。すごく痛いのを我慢してでも残しましょうなんてしていたら、それは私たちのエゴになってしまいますから、できるだけ残したいですけれど、患者さんと相談しながら進めることが大切だと考えています。
抜くしかないと言われた場合も諦めずに相談を
開院までの経緯を教えていただけますか?
私はこの幕張で育ったのですが、開業を考えた最初は、地元にそこまでこだわらず、首都圏全体で探していました。いろいろと探した中で、結局は地元に戻ってきちゃいましたね(笑)。住み慣れたというか、勝手も知っていますしね。それに実は、副院長とは大学の同級生なのですが、1年生の頃に将来一緒にやれたらいいねって話していたんです。それが現実になったのは、漫画みたいで感慨深いなと思っていますね。
どのようにリフレッシュしていますか?
最近、犬を飼い始めたんです。犬種はトイプードルで、ものすごくかわいいです。犬は実家でも飼っていて、妻とも開院する前に飼いたいねと話していたのですが、私にアレルギーがあるので、どうしようか迷っていたんです。それでもアレルギーの薬を飲みながらでも飼いたいと思い、ついに飼い始めました。今は薬もほとんど飲まなくなったので、何とかなるものですね。以前はビーチリゾートに旅行に行ってのんびりするのが好きでしたが、開院してしばらくは旅行に行けないと思うので、犬と遊ぶのがリフレッシュですね。
最後にメッセージをお願いします。
歯を抜くしかないと言われたけれど、できれば抜きたくないと考えている方は、ぜひ一度、当院に相談に来ていただきたいと思います。必ず残せますとは言いませんが、残すための最善の方法を検討させていただきます。それでも、難しかったら抜くしかありませんし、その際には、もとの歯科医院に戻っていただいても構いません。どうしようもないこともありますが、救えることもありますし、その手立ては用意してあります。なので、諦めないで別の方法も探ってみてほしいですし、結果的に患者さんもより納得できるのではないでしょうか。そして、当院で残せないのなら本当に駄目なんだと思ってもらえるような、信頼されるクリニックにしていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/35万円~、成人矯正/75万円、小児矯正/30万円、マウスピース型装置を用いた矯正/70万円、矯正検査・診断/5万円、根管治療/6万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。