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正しい歯石除去の知識を身につけ
歯周病の進行を防いでいこう

豊中岡上の町ここいろ歯科クリニック

(豊中市/豊中駅)

最終更新日:2021/10/12

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  • 保険診療

歯科医師が勧める通常3ヵ月に一度の歯石除去。少々先延ばしにしたって構わないだろう……と思うことはないだろうか。多忙な生活を送る中、痛みがあるわけでもないのに時間をつくって歯科医院に通うのはおっくうに感じることもあるだろう。そうしたわれわれの予防歯科に対する考え方に警鐘を鳴らすのが「豊中岡上の町ここいろ歯科クリニック」で院長を務める河合浩志先生だ。定期的なメンテナンスを怠ることで、目立った症状のないまま病状が進行していく歯周病。「サイレントキラー」とも呼ばれることのある歯周病の怖さを説き、その予防の大切さを日々患者に訴える。いくつになっても自分の歯で食事を楽しむ豊かな生活を送り続けるためには、今何をすれば良いのだろうか。河合先生に話を聞いた。

(取材日2020年10月12日)

継続して行うメンテナンスが大切。まずは歯石除去の重要性を知ることから始めよう

Q歯科医院では歯石除去を行いますが、そもそも歯石とは何ですか?
A
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▲予防歯科の大切さについて語る河合先生

患者さんの中には歯石を食べかすだと勘違いしておられる方が大勢いらっしゃいますが、これらはまったく別のものです。食べかすというのは単に食べたものが歯に残ったもの、歯石はプラークと呼ばれる歯垢が固まって石灰化した細菌の塊です。プラークは食後4~8時間で作られる、歯の表面を触ったときに指につくモヤッとした白いものです。歯石には2種類あり、一つは歯と歯茎の境目付近の目視できる部分についた白いもの、もう一つは歯茎の中の歯の根っこ付近についた黒いものです。歯石は歯科医院にある専用の器具でしか取り除けません。プラーク、歯石はいずれも細菌の塊なので、これらを放置することが歯周病の進行につながっていくのです。

Q歯周病が進むと、どのような状態になるのでしょうか?
A
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▲患者の歯の状態に合わせ丁寧に説明を行う

どんなにきれいに歯磨きをしているつもりでも、3ヵ月もすれば歯石は歯に沈着します。細菌の塊である歯石を放置していると知らない間に歯周病が進行していきます。酸素を嫌う歯周病菌は酸素の届かない歯茎の深部に潜っていき、歯の根っこ、先端部に到達するとホッとため息をつくようにガスを放出します。このガスが周りの骨を溶かしていき、歯肉炎や歯槽膿漏、いわゆる歯周病の状態を引き起こすわけです。磨き残しの多い2~3歳のお子さんの歯肉炎からご年配の患者さんの歯槽膿漏まで、ほとんど全世代の患者さんが歯周病を患っています。さらに病状が進行すると膿が出て口臭の原因になったり、歯が抜け落ちてしまったりします。

Q歯周病治療はどのように進めるのですか?
A
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▲ブラッシング指導も行う

どの世代にも共通して言えるのは、歯石を取り除くことです。歯石除去には、スケーリングとルートプレーニングという2種類の方法があります。スケーリングは、超音波の振動によって歯と歯茎の境目の目に見える部分に付着した歯石を砕く方法で、通常は3ヵ月に一度のペースで行います。目視できる歯石を除去するスケーリングに対し、歯茎の中の歯の根っこ付近に付着した歯石を取り除くのがルートプレーニング。歯の根元に付着した歯石が歯に付着している場合は、歯と歯茎の間の歯周ポケットが健康な歯茎に比べると深くなっています。根元の歯石を取り除くことで歯周ポケットを浅くし、歯茎を引き締めて元の健康な状態に戻すようにしていきます。

Q歯周病は全身疾患にも関係があると聞いたことがあります。
A
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▲虫歯や歯周病が悪化しないよう、しっかりと治療を行うことが重要

日本人の死因のトップはがん、次いで心疾患となり、5位が肺炎です。歯周病はこれらすべてに関係しているといわれています。歯周ポケットから体内に入り込んだ歯周病菌は、大動脈や大静脈、毛細血管など体中の血管を通って全身に広がります。血流に細菌が入った菌血症という状態になると、それが原因の一つとなって脳や心臓、肺などが病魔に侵される可能性もあります。糖尿病や関節炎、骨粗しょう症や未熟低体重児出産などにも関わる可能性や、歯周病予防が認知症の予防につながる可能性も指摘されています。このように、歯周病を予防・治療することは単に口の中だけの健康維持にとどまらず、全身の健康を守ることにもつながっていくのです。

Q歯周病予防のために自宅でできることを教えてください。
A
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▲セルフケアについても丁寧に指導

食後にはまず、うがい。それから歯磨きです。口をすすいだら指一本で歯肉マッサージをすることもお勧めです。ただし、食後すぐに歯を磨いてはいけません。食後は口内が酸性に傾いているため、もろくなった状態の歯を傷つけることになってしまいます。何もしなくても約1時間で口の中は中性に戻りますが、食後すぐに水でうがいをすることで30分ほどで口内が中性に戻り、歯を磨くことができます。忙しい方は就寝前と朝起きてすぐ、食事の前に行ってください。間食する場合は時間を決めて、口内を中性に保てる時間を多く持つように意識しましょう。正しい歯磨きで口内を清潔に保ち、歯肉マッサージで歯茎を活性化する。ぜひ習慣にしてください。

ドクターからのメッセージ

河合 浩志院長

歯科最先端といわれるスウェーデンやフィンランドなど北欧の国では国全体で予防歯科に力を入れています。日本とは体制も異なり医療費が非常に高額であるということもありますが、日本では歯科医院で定期的にメンテナンスをされている方はまだまだ多くありません。状態が悪くなってから治療を受けるのではなく、予防の大切さを理解して定期的にメンテナンスを受けてくださる方が増えることを願っています。総入れ歯で天然歯のない方は味覚がほとんどないともいわれています。1本でも多くの歯を残し、おいしくものを食べられる豊かな生活を生涯送るために定期的なメンテナンスを続けてください。

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