スポーツ障害の機能回復と予防をめざす
リハビリテーション科
センター南GOTOクリニック
(横浜市都筑区/センター南駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
運動によるケガは、打撲や捻挫などのスポーツ外傷と、疲労骨折やオスグッド病、腱鞘炎、野球肘などのスポーツ障害に大きく分かれる。比較的長い期間、特定の部位に繰り返し負荷がかかることで起こるスポーツ障害は、学生や成人のアスリートだけでなく、ジュニアスポーツが盛んな今、成長期の子どもにとっても深刻な問題だ。スポーツ障害が起こる部位は競技によって異なるが、一般的な病院や整形外科では診断は行えても、以後の復帰までの十分なフォローは難しいことが多いと「センター南GOTOクリニック」の後藤秀隆院長は話す。そこで川崎フロンターレクリニックの院長を務めた経験を持ち、スポーツの現場で多くの選手を診療してきた後藤院長と理学療法士の磯野浩之さんに、スポーツ障害の治療や予防について聞いた。
(取材日2021年6月4日)
目次
医学的根拠に基づくリハビリテーションで悪化や二次損傷を防ぎ、スムーズな現場復帰のサポートを
- Qスポーツ整形外科は、どのような疾患を対象としていますか。
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A
▲緑の芝生をイメージしたリハビリテーション室
【後藤院長】すべてのスポーツに関わる疾患や症状です。スポーツ整形外科では腰と膝、肩にトラブルを抱える方が多いですが、スポーツの種類によって疾患や症状は異なります。スポーツ選手でなくても、ジムで筋力トレーニングをしたり、趣味でジョギングをしたりする方が、一定の部位に負荷をかけてしまってスポーツ障害を起こすケースもあります。トラブルの原因がスポーツだけとは限らないため、必要に応じて画像診断などを行い、精密な診断に基づく適切な治療やリハビリテーションをしないと悪化してしまうこともあります。痛みや違和感が生じたら、悪化しないうちに早めに受診していただきたいですね。
- Qスポーツ障害のリハビリテーションに特徴があると伺いました。
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A
▲モニターや資料を使い、わかりやすい説明を心がける
【後藤院長】当院ではお子さんからシニアまで、外傷やスポーツ障害、腰痛、関節痛、手術や病気後の機能回復など急性期、慢性期の症状を改善するためのリハビリテーションに幅広く対応しています。僕が長年、サッカーチームの専属ドクターとして選手に携わってきた経験を生かし、スポーツ障害に強いのが特徴です。リハビリテーション科のスタッフは、スポーツに造詣が深いだけでなく、競技経験も豊富。中には選手の専属トレーナーとして活躍していたスタッフもいて、専門性の高いサポートを提供できるメリットがあります。診察室とリハビリテーション室の距離を近くし、常に連携しながら医学的根拠に基づくリハビリテーションを提供しています。
- Qスポーツ障害は、成長期のお子さんにも多くみられるそうですね。
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A
▲質の高い治療をめざし、先進の機器をそろえている
【後藤院長】成長期のお子さんは、骨格や筋肉の状態が大人とはまったく異なります。簡単にいえば成長途中の骨や関節が弱いため、同じ部分に負荷をかけ続けると、疲労骨折やオスグッド病など、子ども特有の骨端症になることが多く、これもスポーツ障害の一種といえます。疲労骨折も骨ができあがっていない16歳くらいが特に多いんです。骨に負担のかかるのを避けるためには、柔軟性を得ることで筋腱からのストレスを減らす、フォームを改善する、硬いコートなど不適切な環境での運動を避ける、筋力トレーニングやエクササイズなどによるオーバーワークを避けるなど、状況に応じて適切な治療やトレーニングの見直しが必要です。
- Qどのように治療やリハビリテーションを進めていくのでしょうか。
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A
▲理学療法士の磯野浩之さん
【磯野さん】接骨院や整体との一番の違いは、医師の診断に基づいて治療計画を立てる点です。医師と相談しながら、医学的根拠に基づく治療法やリハビリテーションを考えていきます。また、ケガや障害の原因をしっかり見極め、ただ治療するだけではなく、再発防止に向けた指導やトレーニングを同時進行で行うのも、当院ならではの特徴だと思います。例えば可動域が狭いことが痛みの原因であれば可動域を広げるためのストレッチを、筋力が足りないなら筋トレを、体の使い方が悪いのであればフォームの改善をメニューに取り入れたりしています。また、痛みを軽減し、良い姿勢を保つために専用のインソールを作ることもあります。
- Qスムーズな現場復帰のためのポイントを教えてください。
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A
▲患者の気持ちに寄り添ったリハビリテーションを提供する
【磯野さん】当院は後藤院長にサッカーチームの専属ドクターの経験があるだけでなく、スタッフもサッカーや陸上、野球などさまざまな競技経験者が多いので、選手の気持ちがよくわかります。選手の悩みや不安に寄り添いながら、高校最後の大会などどうしても出場したい大会があればそれに合わせて計画を組むし、小さいお子さんであれば将来のために今は我慢するよう親御さんを説得することもあります。また、再発防止やパフォーマンスの向上のためのフォームの改善や筋トレなども行います。正しいフォームが習得できるよう、スタッフが実際にその動作をやってみせ、動画に撮って家でも繰り返し練習してもらうなどのサポートもしています。