「治す」だけじゃない「守る」歯科医院
予防とメインテナンス
菰野きむら歯科
(三重郡菰野町/菰野駅)
最終更新日:2024/07/31


- 保険診療
- 自由診療
「予防歯科」と聞くと、口腔内の汚れや歯石の除去を思い浮かべる人は少なくないだろう。しかし、セルフケア方法と生活習慣の指導を徹底した新しい予防を実践する「菰野きむら歯科」の木村雅之院長は、「予防とは健康な口腔環境をキープすることです」と語る。同院では、患者一人ひとりに合わせた予防プログラム=MTM(メディカルトリートメントモデル)を提案。口腔内写真と唾液検査、歯周ポケットと磨き残しチェックを定期的に実施し、ケアできていないウィークポイントや口腔内の変化を確認しながら、その患者が口腔内の健康を保つためのケア方法を教える。今回は「適切なケアをすることは、健康な口腔環境へたどり着くための第一歩」と話す木村院長に、予防について具体的に検査内容など詳しく教えてもらった。
(取材日2024年7月11日)
目次
年齢に合わせた予防とメインテナンス。セルフケアを重視し、正しい病気の理解と口腔ケアを丁寧に教える
- Q予防歯科とは具体的にどのようなことをするのでしょうか?
-
A
▲カウンセリングで相談などじっくりと話す
予防歯科とは、虫歯や歯周病などの病気を正しく理解することで、お口の健康を守り、治療してもその後の再発をさせない医療の形です。虫歯や歯周病は、交通事故のように突発的に生じる病気ではなく、必ず病気の成り立つ原因、つまり病因があります。ほとんどの方はその病因に気がつかずに発病し、対症療法である治療を行ってもすぐに再発していきます。よく虫歯になる人は、治療だけを行ってもすぐに他の歯が新たに虫歯になってしまうのが、典型例です。当院ではその病因を特定するための検査を行い、患者さんのお口の中の現状説明から指導・治療までしっかりと行うことで、再発しにくい健康な口腔状態をめざします。
- Q子どもと大人のMTMに違いはありますか?
-
A
▲丁寧な説明を心がけている
歯が生えてきてから2~3年間がフッ素を取り込むのに適している時期だといわれているので、子どものMTMでは虫歯予防を目的にフッ素塗布を行います。また、子どもはきちんとケアしているつもりでも正しくできていない場合も多いので、ホームケア方法の確認もしています。一方、大人の場合は虫歯よりも歯周病に注意が必要です。歯周病の原因は9割程度が汚れの残留なので、普段のセルフケアで徹底的にプラークコントロールしなくてはいけません。染め出しで汚れが残りやすいウィークポイントを見つけて、口腔内写真で変化の記録を取りながらケア方法を教えます。
- Q予防における検査ではどのようなことを診ているでしょうか?
-
A
▲口腔内写真を定期的に撮影し変化の記録を見ながら取り組む
磨き残しや歯周ポケットの深さ、唾液検査を行い、フッ素をうまく生かした歯磨きがきちんとできているか、改善するべきところはないかをチェックします。唾液検査ではお口の細菌のバランスを見ています。実は、単純に虫歯菌が多くて虫歯になっている人もいれば、虫歯菌が少ないのに虫歯になっている人もいるんですよね。しかし、きちんとケアすることでお口の状態も変わっていきます。だから、定期的な検査と口腔内写真を記録して、良くなっているか、健康な状態をキープできているかなど口腔内の変化を確認しています。定期的に記録を取ることで虫歯や歯周病の進行度も見えてくるので、予防において検査は欠かせません。
- Qメインテナンスに痛みはありますか?
-
A
▲痛みの負荷がなるべくでないようスタッフも努めている
本来メインテナンスというのは病気ではない状態で受けるもの、痛みが出るなら何かが異常な状態と考えるべきです。もちろん、治療が必要な可能性もあります。病気以外で痛みを感じる要因があるとすれば、知覚過敏や歯科衛生士のケア方法に問題があるのかもしれません。歯茎の炎症がひどければ仕方がありませんが、基本的に歯石がついていたとしても力をかけて汚れを取る必要がないので、痛みなどを感じることはほぼないでしょう。当院の歯科衛生士は勉強会に参加して知識と技術を向上させ、歯周ポケットを測る検査についても勉強会で学んでおり、相互実習も行って痛みなど患者さんの負担軽減に努めています。
- Q治療後にメインテナンスを続けるメリットを教えてください。
-
A
▲治療後のキープができるようサポートを大切にしている
虫歯や歯周病の治療が終わった方には、「治療後のお口をキープしていくのが大切です」とお話ししています。メインテナンスでは健康な状態をキープできているかチェックし、その状態を保てるようにサポートします。またメインテナンスでは、バイオフィルムという歯ブラシで取れない汚れを除去して、セルフケアしやすい環境をつくるという目的もあります。また、お子さんの場合は、進学など環境の変化が口腔内に影響しやすいため、幼稚園や保育園に行き始めた時、大学生になって一人暮らしを始めた時に健康面が崩れることも。メインテナンスでは、患者さん本人が気づかないところで健康面が崩れてきていないかをお口を通して確認させてもらいます。
自由診療費用の目安
自由診療とは唾液検査/5000円