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松本 延介 院長の独自取材記事

しゅろのき内科クリニック

(久喜市/久喜駅)

最終更新日:2024/10/02

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック main

心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化に起因する重大な病気は、ある日突然起こるように見える。しかし実はそうではなく、その裏には糖尿病・高血圧症・脂質異常症などのいわゆる「生活習慣病」が危険因子として潜んでいるのだという。久喜市のけやき通り沿いに立つ「しゅろのき内科クリニック」は、この生活習慣病の予防や早期治療に力を入れるクリニックだ。院長は、大学病院や地域の基幹病院で循環器内科の医師として研鑽を積んできた松本延介先生。「大きな病気を予防するためには、自覚症状がない時からの生活習慣病の管理が大切」と考え、日々の診療を行っている。患者の思いを尊重し、その上でともに治療方針を考えるのが松本院長の診療スタイルだ。南欧風の広く明るい院内で、同院の特徴や今後の展望について話を聞いた。

(取材日2023年9月26日/情報更新日2024年9月25日)

気軽に相談できる地域の「かかりつけ医」をめざして

「しゅろのき」というクリニック名には、何か由来があるのでしょうか?

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック1

親族が栃木県で営んでいた薬局の屋号からとったものです。その経営をしていた父の姿が、私の仕事に対する考え方にも大きな影響を与えました。開業を決意した時、まず思ったのはこの薬局のように、地域の人が気軽にいろいろなことを相談できる「かかりつけ医」になりたいということでした。そこから、自然に「しゅろのき内科クリニック」という名前が浮びました。私は医師になって以来、誠実で確実な医療の提供を第一に研鑽を積んできました。開業後はなおのこと、自分で自分を見直しながら、自らの医療が適切かどうか毎日考えながら診療しています。

久喜に開業されたきっかけを教えてください。

もともと京都に10年いたのですが、栃木育ちなので、関東に戻って開業したいと思っていたのです。そのような中、ある病院の理事長先生の弟さんと父が知り合いだったところから、久喜の地にご縁ができました。クリニックの建物は、旅先で出合いとても印象深かった南欧風のホテルをイメージして造ってもらいました。暗く冷たい所にならないように明るい色を使い、廊下に天窓を設けたり、できるだけ自然光を取り入れるような設計になっています。天気のいい日は、電気をつけなくてもいいほど明るいんですよ。

生活習慣病の管理に力を入れていると伺いました。

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック2

はい、そのとおりです。私は医師免許を頂戴してから開業までずっと、循環器内科の中でも特にカテーテル治療を専門にしており、この30年間で心筋梗塞の方をたくさん診させていただきました。その中で感じていたのは、心筋梗塞の患者さんは、複数の生活習慣病などの危険因子を持っていながら、発症前に十分な治療がなされていなかったり、その危険性を理解していない方が多いようだということです。その経験から当院では、動脈硬化性疾患の引き金となる糖尿病・高血圧症・脂質異常症といった生活習慣病の管理を、新たな知見に基づいてきめ細かに行っています。生活習慣病への取り組みを早い段階から行うことで、当院に通ってくださっている患者さんからは、心筋梗塞や脳梗塞といった重い病気を発症する方をできる限り出さないことをめざしています。

患者の思いを尊重し、ともに治療を考える

生活習慣病を管理するため、どのようなことをしているのですか?

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック3

患者さんとご相談の上で、適切な検査を行うよう心がけています。検査結果も全体を総括して一言で済ますのではなく、肝臓・腎臓・血糖値・コレステロール値など、一つ一つの項目について、前回の結果を踏まえながら「ここは続けていきましょう」「ここは悪くなったので、こうしてみましょう」とお伝えします。数値目標は以前よりも厳しく設定するようになりました。従来の目標数値は甘さが指摘されており、生活習慣病の治療に関する常識も少し変わりつつあります。私もこの方向性は間違っていないと思っています。

生活習慣病の治療では、モチベーションの維持も大切ですよね。

そのとおりです。生活習慣病の予防や治療は食事・運動・薬が3本柱ですが、続けられなくては意味がありません。数値はシビアに見ながらも、患者さんの生活を四角四面にしばりつけるのではなく、ある程度の幅をもたせるようにしています。例えば旬の食材を楽しみにしている方に「食べてはいけません」とは言いません。おなかいっぱい食べたら翌日は少し摂生して、週単位で帳尻を合わせれば良いと思うんです。患者さんの性格や背景に私のほうから歩み寄り、その上で一緒に治療方針を考えるのが私の診療スタイルです。もちろん目標数値に近づくことが大前提ですから、患者さんに的確なアドバイスができるよう、常に勉強を続けています。

禁煙や睡眠時無呼吸症候群の診療もされているのだとか。

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック4

はい。生活習慣病を管理する目的は、心筋梗塞や脳梗塞といった重い病気を防ぐことです。ですが生活習慣病の治療がうまくいったとしても、喫煙をしているとそこで大きなリスクが生じます。ですから食生活や運動習慣を見直すのと併せて、禁煙も大切なんですね。また睡眠時無呼吸症候群を放置したままでいると、血圧に影響を及ぼします。症状によっては睡眠時に機器の装着が必要となりますが、いびきなど心あたりのある方はぜひご相談ください。

信頼する医師たちとの協力で、患者の健康をサポート

検査体制や病院との連携についても教えてください。

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック5

エックス線、心電図、採血・採尿、心臓エコー、ABI(動脈硬化)の検査は一通り設備がそろっていますので、初診で来られた方について、基本的な生活習慣病・心臓病の診断は当クリニックで行っています。より詳細な検査や専門治療が必要な場合は、近隣の医療機関にお願いしています。例えば「久下おおた内科」の太田吉実先生は、私が研修医の頃からお世話になっている先輩です。また「新久喜総合病院」の戸頃康男先生や前淵大輔先生には、循環器内科の精密検査や手術が必要な際にご対応いただいています。内視鏡検査をお願いしているのは「東鷲宮病院」の木原昌則先生です。いずれの病院の先生方も、医療技術のみならず人間性にも優れておいでなので、安心して患者さんをご紹介しています。

今後、力を入れていきたい分野はありますか?

1つは、やはり生活習慣病です。当院の治療の柱として引き続き取り組み、生活習慣病から引き起こされるさまざまな病気の予防に注力していきたいと思います。もう1つは、悪性腫瘍の早期発見です。本当は当院の患者さんの中から、がんで亡くなる方を0にしたいのです。ですが、日本人の2人に1人ががんになる時代に、それは難易度の高い目標です。せめて早期に発見し、迅速に治療につなげていきたいですね。内視鏡検査をお願いしている木原先生が「がんは、見つけようとしなければ見つからない」とおっしゃいましたが、まさに同感です。疑わしい数値や症状がみられたら「がんの可能性はないだろうか」と常に考え、必要に応じて適切な検査を行うことが早期発見につながるのだと思います。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

松本延介院長 しゅろのき内科クリニック6

心筋梗塞や脳梗塞のみならず、生活習慣病から引き起こされる病気は多々あります。そして困ったことに、生活習慣病の初期段階では自覚症状がありません。また近年、動脈硬化に起因する重大な疾患の低年齢化も進んでいます。勤務先や地域の特定健診で気になる数値が出たら、ぜひ一度いらしてください。ご自身の体の状態を知っていただくことが、生活習慣病の治療の第一歩。「ここに来て良かった」と笑顔でお帰りいただけるよう、コミュニケーションと信頼関係を大切に、一人ひとりとしっかり向き合って診療いたします。

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